本ブログでも19日にお伝えしましたが、米国は韓国側の「為替レート対策」要請に応じませんでした。コメント欄でも「ベッセント長官のウォン関連発言はすごく不自然だった」という指摘がありましたが・・韓国側の要請に応じず、単にリップサービスをしたのでしょう。その後に韓国の副総理が「上半期には対米投資できない」と話したりしました。相手が中国でもこんなことが言えたのでしょうか。そんな展開、韓国ではまったく話題になっていませんが、一部メディアは本件を重く見ています。その影響か、『また』通貨スワップ関連記事が増えました。米国が応じなかったと言われている中、それでも米国と通貨スワップしなければならないという主張が出るというのも妙な話ですが。イーデイリー(21日)と、月刊朝鮮2月号(ネット掲載版)から、通貨スワップ関連の話をまとめてみました。中には、前回の関税交渉のとき、どうしても通貨スワップ関連内容を含めるべきだった、という話もでています。いまさら、ですが。
当時、李在明大統領が「米国との通貨スワップあってこそのもの」という旨を公言しました。それでも通じなかったので、副総理が訪米してなんとかなる話でもないと思われますが。月刊朝鮮の方はイギリスマンチェスター大学経済学博士の見解ですが、日本、台湾の話が何度も出てきます。日本の場合は外貨保有高がもともと高いし基軸通貨国(韓国ではハードカレンシーも基軸通貨と言います)だし米国とも常時無制限通貨スワップがある、と。台湾の場合は外債問題がほとんど無い(外国への債務が無い)ので、どちらも韓国とは状況が異なる、という話です。何度も何度も、円安のときには「やーい円安円安」という記事が溢れ、ウォン安のときには「日本、米国と通貨スワップを」という記事が溢れます。今回は、「日本との外交もうまくいっている」というテンプレ設定があるためか、日本との通貨スワップ関連内容はあまり出ていませんが。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・(※通貨安の)もう一つの要因として、合計3500億ドル規模の対米投資ファンドがある。政府も大規模な「ドル流出」がもたらす危険性を知った。李在明大統領は昨年9月、ロイターインタビューで「通貨スワップなしで米国が要求する方式で3500億ドルを現金で米国に投資すれば、韓国は1997年の通貨危機の時と同じ状況に直面するだろう」と話した。しかし、米国は最終的にこの話に応じず、我々は年間投資限度を200億ドル以内に制限するという話に満足しなければならなかった・・・・関税交渉の結果を盛り込んだ米韓ファクトシートには、韓国の外国為替市場の安定と関連して対米投資が市場不安を引き起こしてはならないという内容が含まれた。
先立って具潤哲 副首相兼財政経済部長官はロイターインタビューで「対米投資を来る上半期中には本格執行しにくい」と話した。スコット・ベッセント米財務長官は先週、副首相に会ってウォン価値の下落が「韓国の強力なファンダメンタルと一致しない」とし、側面支援に乗り出したが、効果は長く続かなかった。「リップサービス」だけでは足りないのだ。合計3500億ドルの対米投資が為替レート不安を巻き起こした原因の一つなら、韓国ではファクトシートに基づいて米国に通貨スワップ協定締結を要求する名分がある(イーデイリー)・・>>
<<・・私たちの外国為替保有額は決して十分ではありません。中身を覗いてみると分かります。私たちと同様の水準で外貨を保有している台湾は、外債が全くありません。台湾を強小国と呼ぶ理由です。債務なしに純粋な自分たちの外国為替を保有しており、日本は私たちの2倍以上の外国為替を保有しています。私たちは十分ではありません・・・・(※私たちが返済すべき外債を考慮すると、4200億ドルでは足りないという話として)「外債は1年未満の満期しかない短期外債と、1年以上の長期外債に区分します。普段なら、1年満期外債はリボルビングできるから大きな問題はありません。しかし、外国為替市場が「韓国の外国為替が足りない」と認識すれば、リボルビングをしてくれず、「今すぐ返して」な状況になります。まさに1997年にそうでした。
香港、シンガポール、アメリカ、ロンドンなどの金融機関が、仲が良くないから急にリボルビングをしてくれなくなるわけではありません。彼らとしては、不良を防ぐためにいつでも私たちに外債返済を求めることができます。短期外債1600億ドル、長期外債のうち1年以内に満期が戻ってくる1300億ドルなど約3000億ドルは、常時償還の圧迫を受けることができるという話です・・・・(※アメリカとの関税合意に通貨スワップを入れなければならなかったという主張について)それは一理ある話です。韓国はアメリカの確かな同盟国であり、米国が一方的に助けてくれる国家ではなく、米国にとっても役に立つ国です・・
・・(※軍艦建造などは)米国の安全保障交渉で非常に重要な分岐点であり、私たちがこれを活用したなら、はるかに多くのものを得ることができただろう、と思います。常時無制限通貨スワップのようなものは、交渉した政府官僚の力量で得られたかもしれません。とても残念です。「我が国の外国為替保有額が減ると、今はドルを貸してくれと米国に泣きつくしかありません。我が国の金融に防波堤が作れたかもしれないのに、その機会を逃しました(月刊朝鮮)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。