19日にもお伝えしましたが、日本で言えば財務相の職も兼任している韓国の副総理(経済副総理)が、「今年の上半期には、200億ドル投資はできないだろう。今年は少ししかできそうにない」と話しました。その件の続報となりますが、ブルームバーグが、「為替レートの問題で、今年は対米投資できないだろう」という記事を載せました。米国との「トランプ関税」関連交渉で、毎年200億ドル限度で投資することにした、あの200億ドルのことです。同じく、今回もSBS(21日)、朝鮮日報(21日)など一部のメディアがちゃんと報じてはいますが、案件自体がまったく話題になりません。世論的には、得られるものは得たので投資する必要はないとでも思っているのでしょうか。
19日にもお伝えしましたが、「通貨安の一因が対米投資なら、私たちには、米国に通貨スワップなどを要求する名分がある」という主張も見られます。対米投資対象の進展(米韓の関連交渉など)によっては、別に、今年の分だからって今年投資しないといけないわけではありません。しかし、実は今月、副総理は訪米し、通貨安関連でなにかの要請をしていた、とされています。結果的に出てきたのは、ベッセント長官がウォン安関連で「リップサービス」だけでしたが。訪米期間中にトランプ政権が「半導体(米国以外で作った分)関税100%かもな」と話すなど、あまり良い結果になったとは言えません。その訪米から帰ってきた直後に、副総理が「通貨安で対米投資できませんね」と話しました。
この「順番」が、個人的に、どうしても気になります。副総理の発言にはちょっと曖昧な部分もありましたが、それが、今回、海外メディアの報道などを通じて「確認された」形となりました。各メディアは「別に合意違反ではない」というふうに報じていますし、それは確かにそうですが、米国側からすると、愉快な話ではないかもしれません。ついこの前、日本・韓国からの投資でいろいろ開発できるようになったという趣旨を(だからそれを成し遂げた現政権はすごいという意味で)話したばかりですが。グリーンランドのことも、結局は関税で「押し通した」形になりましたが・・トランプ関税(関連合意なども)は、これからもしばらくネタを提供してくれそうです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・韓国政府が、ウォン安により、今年の米国への投資限度200億ドルは、延期されるだろうと、ブルームバーグ通信が、情報筋を引用して報道した。20日、ブルームバーグ通信によると、この事案にくわしい情報筋は、「外国為替市場の状況が安定するまで、投資は延期されることだろう」としながら、このように述べた。続いて「企業と個人投資家の資本流出が、為替レートに負担を与えているが、すぐに安定するだろう」としながらも、韓国政府が特定の為替レート水準を念頭に置いているかについては、具体的に言及しなかった。
この情報筋は、最近スコット・ベッセント米財務長官が「韓国の強力なファンダメンタルとは一致しない」とし、韓国為替市場に対し、珍しく口頭介入メッセージを出したことに対しては、「ウォンの価値を引き上げるのに役立つことにはなったが、まだその影響力を評価するには早い」と話した。昨年11月、米韓は関税後続交渉を通じて、韓国の対米投資金3500億ドルのうち1500億ドルは造船分野投資に割り当て、2000億ドルは年間200億ドル限度内で長期投資するという内容に合意した(朝鮮日報)・・>>
<<・・韓国は昨年11月、米国に3500億ドルを投資することにし、そのうち2000億ドルは年間200億ドル内で長期投資することに合意したことがあります。この合意した投資を遅らせることは可能でしょうか。不可能なわけではありません。去年、米韓が締結した了解覚書にも、外国為替市場の不安などが懸念される場合、納入時期や規模調整を要求できるという内容が含まれています。これは、韓国政府の立場とも一致します。
具潤哲 副首相兼財政経済部長官は、16日、ロイターとのインタビューで、今年上半期の対米投資が始まるかという質問に「その可能性は大きくない」と明らかにしたことがあります。ブルームバーグ通信は、今年の対米投資が延期される可能性を財政経済部に問い合わせたが、当局は韓国の対米投資事業が今年上半期に始まる可能性が低いという既存の立場を固守したと明らかにしました(SBS)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。