1年前に、中国の専門家が、中国の青年問題などを取り上げて「このままだと韓国の青年問題のようになる」と警告した、というニュースを紹介したことがあります。2024年1月18日朝鮮日報で、盧鋒北京大学経済学科教授の話でした。「中国が『巨大な韓国』のように変わっていると教授は診断した。大学進学率が高くなり、大卒者が自分の目の高さに合った雇用を見つけることができず、失業率が上がり、産業現場ではかえって単純労働をする人を見つけるのが難しくなる雇用ミスマッチが発生するという点で、中国は韓国とまったく同じだという話だ。ル教授は、中国でも高学歴の若者たちが北京・上海など大都市の安定した雇用だけに就職しようとする雇用集中が強くなっていると説明した」、などなど、そんな内容です。
たとえば、2023年には大学卒業者約1160万人が社会に出ますたが、それでも産業現場は「人がいない」と困っているそうです。その理由は、本ブログでも何度か取り上げた、韓国の「高学歴のパラドックス」とそっくりです。「ぼくは高学歴だから、それに似合う職場で・な・い・と・い・け・な・い」と考える、あれです。もちろん、経済的に彼らを受け入れることができない、そんなシステム的な理由も大きいとは思いますが。満足できる仕事が見つけられなかった中国の青年たちの間では「躺平文化(※タンピン、寝そべり)」、という言葉が流行っていて、ある意味、韓国で問題になっている「ただ休んだ」と語感が似ている気もします。
そういうのと同じ流れの話だと思われますが・・中国の合計出生率が、韓国を下回ったという予測が出ています。CBSノーカットニュース(キリスト教関連メディアCBSの一般ニュース部門)、23日の記事です。記事の題でも「韓国とそっくり」としていますが、その出生率低下の理由が、韓国そっくりだという趣旨です。記事は専門家たちの分析などを紹介していますが、中国の合計出生率はすでに0.7まで下がっているのではないか、とのことでして。ちなみに、2023年から、中国はデータを公開していません。「青年問題が原因」で、不動産問題(価格が高すぎる、両極化など)、教育関連、就職関連など、それは「韓国とあまりにも似ています」、と。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・「人口大国というイメージが強かった中国も、結局、人口絶壁の危機に迫っています。子どもの数を制限する国家政策が大きな原因に挙げられますが、もっと深く覗いてみると、青年たちの厳しい生活が反映された結果です。不動産から保育・教育に就職まで、中国の青年たちが結婚と出産を遅らせる理由は韓国とあまりにも似ていました(※導入部の見出し)」・・・・中国の出生率率は2023年から公開されていないが、出生児数などを勘案すれば1人以下に下がっただろうという観測が多い。米国ウィスコンシン大学マディソンキャンパス産婦人科所属人口専門家イ・プーシェン博士は最近、X(旧ツイッター)を通じて「昨年生まれの子数は清時代の1739年水準」とし・・
・・「これは100年ぶりに起きた大きな変化で、一気に建国前に戻ったものだ」とした。イプーシェン博士は昨年、中国の合計出産率が0.97~0.98人だろうと推算した。中国の著名な人口学者であるリャンジュンタンは、より悲観的に見た。彼は「中国の合計出産率は2024年にはすでに0.7人水準になった可能性が高い」とし「これは日本(1.15人)や韓国より低い数値だ」と話した。人口減少は世界的な現象だが、その速度が、他国に比べて急すぎるという点で中国政府も深刻に受けとめている・・・・2022年には1.07人に下落し、2023年以降の公式資料は公開されていないが、このような流れは続いているというのが専門家たちの共通した分析だ。中国の合計出生率の下落速度は、韓国よりも深刻だという推算も可能だ。韓国が1983年2.06人から最近の0.7人台に下落するのに40年ほどかかったが、中国の場合は、同様の結果が約33年の間に起こったことになる。
中国も韓国のように熾烈な競争の中で、関連した養育費・教育費が不満だ。ユワ研究所の2024年の報告書によると、中国で子供を大人(満18歳)まで育てる費用は53万8千元(約1億1170万ウォン)と推算される。ここに、どんどん難しくなるマイホームの夢、住宅価格の負担も、韓国とそっくりそのままだ。中国青年層の間でも「家がなければ何もできない」という認識が強く、住宅問題が結婚と出産のさまたげになっている。青年層の不安な雇用も同じだ。昨年12月基準の青年層(16~24歳)失業率は16.5%を記録した。かつて20%を超えたものよりは減ったが、これは良質の雇用をあきらめたからこその結果だという分析だ。このため、非正規職低賃金雇用と求職放棄者まで含めれば40%以上になる可能性があるという話もある。
厳しい競争の中で高学歴になれた人材さえ、配達員やフリーランスなどですごす事例を現地のマスコミもよく取り上げている。中国では毎年1200万人の大学生があふれるが、まったく仕事がないので最近はソーシャルメディアでは「タンピン(寝そべり)」という新造語が流行した。これは韓国で流行していた4ポ世代(恋愛・結婚・出産・マイホームを諦めた世代)と、社会・経済的意味からそっくりそのままだ(ノーカットニュース)・・>> ※告知を書き忘れてしまいました。明日は1日休みをいただきます。次の更新は、25日(日曜)の11時頃になります。ありがとうございます。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。