一つ前のエントリーでも書きましたが、日本の対米投資関連では多くの韓国メディアが「私たちも急ごう」という趣旨の記事を載せています。でも、韓国国会での具体的な動きはまだありません(あったけど、与党と野党の対立ですぐ止まりました)。実務代表団が訪米するという話があって、一部では日米のように具体的な話をするのではないか、韓国の第一投資事業は原発関連になる、そんなニュースも出ています。ちなみに、ほぼ同じタイミングでNHKなどから「日本の次の対米投資は次世代原子炉」というニュースもありました。その実務代表団というのも、なにか具体的な話をしに行くのでなく、国会で遅延されていると報告(?)するためではないのか・・推測ですが、そんな気もします。他の反応は、「日本は仕方なくそうするしかなかった」というもので、「吐き出した(いやだけど仕方なく出した)」などの表現を使うメディア(ソウル新聞など)もあります。ただ、そう言うなら韓国はどうなの、という話になりますが。
他には、ソース記事などがそうですが、「日本のメディアがこう言っている~」です。これもまたいつもの反応だと見ていいでしょう。採算性に疑問を感じているというのは、この段階では当然だと思いますが、「トランプ政権は韓国関税を25%に上げようしているのは、トランプ政権の焦りを見せてくれる」という内容とかもあります。どちらも、そういう見方もできますが、「かなり良い分野での協力になる(これは一つ前のエントリーでも紹介しましたが、韓国でも「良いプロジェクト」という話が出ています)」と「韓国側が合意を履行していない」という内容も一緒に書かないといけないでしょう。「言っている」は聯合ニュース、原発関連は亜州経済、次世代原子炉はハンギョレ新聞から引用してみます(すべて19日)。以下、<<~>>が引用部分です。「無理してでも私たちも話が進んでいることにしたい感」が半端ありません。
<<・・毎日新聞は、トランプ大統領が韓国国会で対米投資特別法が通過しなかったことを問題として韓国産製品の関税を再び上げるとしていることに関連して、「同盟にも圧力を強化する背景には米国の焦りがあるといえる」と分析した・・・・今回の(※日本の)プロジェクトの投資規模は360億ドルに予定された総投資額の6.5%水準に過ぎない。日本はトランプ大統領の任期である2029年1月までに5500億ドルを米国に投資しなければならない。両国は関連議論を急いで日本の対米投資2番目のプロジェクトを早ければ来月19日に知られる日米首脳会談前後に発表する可能性もあると毎日が伝えた。これに関連してNHKは「実務級協議で2号プロジェクト選定作業に入った」とし、次世代原子炉建設、銅精錬、バッテリー素材生産などが候補として取り上げられていると報道した。
また、最初のプロジェクトの中で投資規模が最も大きいオハイオ州ガス火力発電所に関しては、ソフトバンクグループを中心にパナソニックホールディングス、村田製作所など20社がコンソーシアムを構成する案が検討されていると日本経済新聞が伝えた。一部の企業は、データセンター事業が拡大する米国市場の販路確保を念頭に置いてガス火力発電所の投資に参加しようとしている。ただし、日本の対米投資は投資先の選定、利益配分などで米国が優位を占めており、採算性を予測することが難しく、参加に慎重な態度を示す日本企業もあると朝日新聞などが伝えた。日本のある企業関係者は「後でとんでもない条件が出てくる」とし、普通の契約より慎重に検討するしかないと朝日に語った(聯合ニュース)・・>>
<<・・現在、韓国の対米投資プロジェクトとしては、日本のようにエネルギー・資源・インフラ部門が取り上げられる。この中で原発事業が核心候補に挙げられる・・・・米国は源泉技術を保有しているが、2013年以降、事実上、新規原発着工を止め、原発産業のバリューチェーンが弱まってから久しい。一方、韓国は豊富な建設・運営経験を備えており、両国が手を組むとと相乗効果が大きいだろうという分析が出ている。政府は、国益を最優先に投資プロジェクトを選定する方針だ。民・官の合同での検討を経て候補事業を推し、米国側と協議を続ける計画だ。ただし、米国とプロジェクト関連合意がなされるまで、プロジェクト名称は公開しないことにした(亜州経済)・・>>
<<・・日本NHK放送は19日、関連情報筋を引用して「日米政府が2次事業選定作業に入り、現在次世代原子炉建設などを置いて具体的検討が進んでいることが分かった」と報道した。次世代原子炉は、既存の原子炉の効率を極大化しながらも安定性と熱エネルギーの活用性を引き上げたもので、出力300MW以下の小型原発の小型モジュール原子炉(SMR)、プルトニウムなどのリサイクルが可能な高速炉、冷却材としてヘリウムを活用する高速ガス炉などが含まれる。この日、日本政府の対米投資プロジェクトに次世代原子炉事業が含まれるというメディア報道が出てきて、関連する新型原子炉を開発する日立をはじめ、部品メーカーの日本製鋼、木村化工機などの株価が一時的に急騰した・・・・高市早苗日本首相が来月19日、米国ワシントンを訪問し、ドナルド・トランプ大統領と首脳会談を持つと予想されているだけに、その場で2次投資を決めるのかについても関心が集まっている(ハンギョレ新聞)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。