米韓共同演習、在韓米軍側が「対中国のためのもの」と示唆(明言はせず)・・韓国政府は規模縮小を要請

今朝も在韓米軍関連の記事が溢れています。特に「詫びなどしない」というセリフが韓国的にささったのか、かなりの話題になっています。で、気になるのが、「自由の盾」(フリーダムシールド、FS)というガンダムみたいな名前の演習です。米韓共同演習の中でも代表的なものとされるもので、来月9日からです。当然ですが多くのものが「物理的に」動くわけですから、いまはとっくにどれくらいのものがどこに移動するのかが決まっているはずですが・・「実施する」とは発表されたものの、野外機動訓練は「未定」となっています。思えば、文在寅政権だった頃、米韓共同で各種演習はやっていたものの、この実際の機動訓練は行われず、コンピューターシミュレーションだけで行いました。でも、東亜日報(26日)、SBS(25日)などによると、文政権でも、FS発表のときに野外機動訓練を「やるのか、やらないのか」は発表されていました。

少なくとも、「あの」文政権のときでさえ、事前に合意はできていた、という意味ですが・・今回の発表ではFSが未定のままになっていて、各メディアは「ただ事ではない」としています。また、韓国政府は北朝鮮側を意識して大規模の演習は行わず、分散して行うという方針を前から明らかにしていますが、在韓米軍側は「大規模」とはっきり言っています。引用はしませんがチャンネルA(25日)などによると、米韓当局者が同じ場で発表したのに、話が噛み合わなかった、とのことでして。なんか、対米投資に対しても、大統領府は「首脳同士で決めたことなので、予定通りに進める」としています。これ自体は問題ありませんが、そもそもその合意を実行しないでいるのが問題でして・・国会で対米投資特別法を審議しないといけないのに、与党がいままで法案通過でやりたい放題だったこともあって、野党は常任委員会レベルで審議に応じないでいます。




さらに、東亜日報の記事で一つ興味深いのが、在韓米軍がこの訓練を「『何に対する』訓練なのか」をはっきりしなかったことです。普通は対・北朝鮮としますが、わざわざ「米韓の共通の相手が誰なのかはどこにも書かれていない」とし、「北朝鮮」という単語は1度も話していない、とのことでして。すなわち、これは、この訓練が対中国のためのものでもある、というニュアンスです。韓国政府としては、なんとしても縮小(など)に持ち込むべき理由が増えました(笑)。これでもし3月の日米首脳会談でなにか良い話でも出たら、また関連記事が一気に増えそうな雰囲気です。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・米韓軍当局が、米韓連合指揮所練習である「自由の盾」を来月9日に開始すると発表しました。しかし、自由の盾と連携した連合機動訓練スケジュールは「調整中」という理由で公開できませんでした。全体訓練日程は発表しながら機動訓練スケジュールを確定できなかったのは、前例のないことです・・・・韓米軍当局は、この「実機動訓練」の規模や日程などをまだ確定していません・・・・連合指揮所の練習期間を定め、海外米軍の装備まで搬入されているのに、どこで、どのような「実機動訓練」をするかはまだ確定できなかったという話です。このように練習計画が公式発表された時点までも「実機動訓練」計画が未樹立状態なのは、今回が初めてです。韓国政府が米韓朝対話の条件を造成するために「実機動訓練」縮小を主張し、韓米軍当局が訓練日程に合意できないでいることも分かっています(SBS)・・>>




<<・・韓国側は「(野外機動訓練は)年中バランスよく施行するだろう」と明らかにした反面、駐韓米軍は「重要なのは3月FS(自由の盾)とWS(※野外機動訓練の名称、ウォリアーシールド)が大規模防御的訓練(major defensive-oriented exercise)で実施されるという事実だ」と釘をさした。韓国側が年中分散実施を強調して訓練縮小の可能性を示唆したのとは異なり、米側は「大規模訓練」と公言したのだ・・・・駐韓米軍は「FS練習は米韓相互防衛条約による訓練であり、条約には(米韓共同の)相手が明示されていない」とし、中国のリスクに対応すことも練習の目的の一つであることを示唆した。この日、米韓共同発表文には「北朝鮮」、「挑発」などの表現が一度も言及されなかった。

両側は、「異見はなく、訓練開始日(3月9日)まで緊密に協議するだろう」としたが、ウォリアーシールドの規模・回数をめぐる見解の差が訓練発表日まで縮まっていないことであり、これは異例だという指摘だ。軍の情報筋は、「北朝鮮の反発を考慮してFS期間に実施されるウォリアシールドを大幅に縮小しようとする韓国側の立場に、米側は確実な返事をしていない」と伝えた。すでに計画されたとおりに兵力装備が展開されている状況で、ウォリアーシールドを年中分散開催するのは、米国側としては収容するのが難しいということだ。

他の消息筋は「連合訓練が対北朝鮮交渉手段として活用されることに、在韓米軍内で否定的な見方も少ないと聞く」とした。ブランソン司令官が24日、異例的に真夜中に発表した立場文でも「同盟のズレ」ははっきりと感知される。彼は最近、駐韓米軍戦闘機の黄海上空出撃訓練に対して、韓国国防部長官の抗議を受け、自身が詫びを入れたという報道に対して「私たちは安保態勢維持において詫びたりしない」とした。当時、米中戦闘機の黄海上空での対峙を、在韓米軍のせいにするような韓国政府の態度に、失望と不快感を示したという分析だ。在韓米軍の消息筋は「韓国政府(国防部)が関連報道内容を既定事実化する態度を見せたのは、同盟に対する欠礼だという認識も敷かれている」とした(東亜日報)・・>>

 




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