米国シンクタンク「全ての同盟が維持できるわけではない。日本とオーストラリアが重要で、在韓米軍は減縮しよう」

シンクタンク・・というか、カーネギー平和財団の米国対外プログラム担当者が、外交専門紙「Foreign Affairs」に、米国の同盟について寄稿しました。トランプ大統領のあとに、もし政権交代などがあって、再び同盟関係を重視する政策を進めるなら、トランプ政権以前の状態に戻そうとするのではなく、なにより中国を意識しての再評価を行うべきだ、という内容です。そのために特に高評価しているのが日本(他にオーストラリアも)で、韓国の場合は、今の関係を考え直して在韓米軍を減縮すべきで、フィリピンの場合は明らかに過大評価されている、と。市民言論ミンドゥレ(2月28日)というリベラルメディアが紹介していますが、なんで日本を高評価するのか、なんで在韓米軍を減縮しろというのか、そんな内容とともに、「でも米国が起こすリスクに巻き込まれないように気をつけないと」ともしています。どうしろというのかよく分かりません。原文はこちら「America Needs an Alliance Audit Not All Partnerships Are Worth Sustaining」になりますので、参考にしてください。以下の内容は韓国メディアをソース記事にしての訳になります。なんかとても長いので、概要と、日本、韓国に関する内容だけ<<~>>で引用してみます。

<<・・クリストファー・チヴィス、米カーネギー国際平和財団の米国対外政策プログラム担当責任者兼先任研究員は、中国が米国の最大競争者として浮上した21世紀には、冷戦時代とは異なる同盟価値評価と再調整をしなければならないと、在韓米軍の減縮を含む米韓同盟再評価を主張した。一方、日本との同盟については、彼は21世紀に入り、さらに価値が高まったとし、日本を米国のインド太平洋地域戦略の中心軸とし、日本の抑止力と自衛力の強化に米国が力を入れなければならないと主張した。これは、最近のアジア太平洋および東アジア地域の重大な情勢変動にもかかわらず、米国のこの地域に対する安全保障・経済政策および地政学的戦略において、日本をその中心軸としなければならないという19世紀以来の伝統的視点が米国主流勢力の一部に依然として強固に位置づけられていることを示している。




クリストファー・チヴィスは2月25日フォーリン アフェアズのオンライン版に掲載された「米国は同盟を再評価しなければならない – すべてのパートナーシップに維持する価値があるわけではない」で、国益のために友好国を圧迫し、無分別に関税をかけるなどで米国の長年の同盟体制を変え、「米国の利益に合致してきた数十年間の協力関係も変わった」と批判した。そして、そんなトランプが退任すれば、次期大統領は破壊された同盟国との協力関係を復元すべきかどうかを決定しなければならないとしながら、「もし後任者が民主党員なら、冷戦時代の同盟体制を蘇らせようとする本能に駆られるかもしれないが、それは間違ったアプローチだ」とした・・

・・米韓同盟関係は、米国・フィリピン関係よりは「構造的にはしっかりしているが、それでも平準化する余地がある」とし、「韓国は主要経済国であり、先端マイクロチップ生産の先頭走者であることから、米国が緊密な関係を維持するのに十分な理由がある。だが、韓国との同盟による軍事的リスクは増加している」と述べた。それとともに、核武装した北朝鮮の大陸間弾道ミサイルが米国を攻撃できるようになった新しい変数の登場を理由に、「北朝鮮の米国本土攻撃のリスクを減らすために、駐韓米軍を縮小しなければならない」という納得しにくい単純な論理を展開した。彼はそこに在韓米軍の「戦略的柔軟さ」(※在韓米軍を中国への対応のために動かすという意味で、韓国政府は反対しています)に対する韓国の消極的な姿勢も減点要因とされた。




チヴィスは、米国が以前に韓国防衛を約束していた頃には北朝鮮が米国を攻撃する手段がなかったが、今は金正恩政権が核兵器で米国の都市を破壊することもでき、「危険のバランス」(the balance of risk)が完全に変わったとし、突然「韓国には約3万人が駐屯しているが、ソウル(※韓国)は、中国による台湾の有事の際や、その抑止のための介入において、彼らを使用できるかについての議論を回避している」と主張した。彼のこのようなスタンスは、日本に対する彼の評価とは大きく対比される。彼は21世紀に入って日本のような一部の同盟の価値がさらに高まったとし、「日本は先端デジタル技術と海外核心鉱物採掘および加工企業に対する持分をもとに米国が人工知能(AI)分野で中国と競争するのに役立つ」という点と、「東京(日本)が米国との同盟に専念しており、防衛費は地域に強大な外交的影響力を発揮し、経済大国であること」などを高く評価した。

チヴィスは、彼が重視するリスクの可能性と関連して、日本が「尖閣列島をめぐる中国との葛藤で戦争に巻き込まれる可能性がある」ことを認めながらも、「北京(中国)は東アジア2位の国家である日本との衝突を避ける可能性が高い」という理由で、「日本はインド太平洋地域において、米国の影響力の軸として残っているべきだ」と主張した。一方、米国は核心サプライチェーン確保と先端技術開発、国際機構改革分野で日本との協力を強化するとともに、日本の抑止力と自衛力を強化するための努力も、倍加しなければならないと主張した(市民言論ミンドゥレ)・・>> 減縮とかそういうものより、「中国」という存在に対して、米国側が韓国政府の対応をどう見ているのか、その一端が見えてくる、そんな意見ではないでしょうか。しかし、最近、韓国でも在韓米軍関連の記事が大幅に増えている中、妙なタイミングで寄稿文が載ったものです。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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