米韓合同演習の中でも核心の一つとされる「フリーダムシールド」、自由の盾の機動訓練が、去年の半分に縮小されました。本ブログでも何度か取り上げましたが、この件、韓国政府は縮小、または年中分散を主張していましたが、在韓米軍側は「大規模」で行うと表明していました。一部の報道では、すでに必要な装備などは搬入済みだとのことでしたが・・結局、機動訓練は去年の約半分に縮小されることになりました。朝鮮日報(28日)、東亜日報(28日)などが報じています。言うまでもなく、李在明政権の北朝鮮に対する配慮というのもありますが、これまた26日にもお伝えしましたが、今回のフリーダムシールドにおいて、在韓米軍側は「北朝鮮だけを相手にするものではない」という趣旨も話しており、明らかに「在韓米軍の役割拡大(対中国)」としての性格もありました。そう考えると、韓国政府が中国側に配慮した・・と見ることもできるでしょう。
今回、日米韓の演習に韓国側が参加せず、日米だけで訓練を行ったこと。黄海上空で行われた空中訓練にて、在韓米軍と中国の戦闘機が対峙したこと。「関税はともかく、安保協力関連でも米国から交渉団が来ない」こと。全ての同盟が維持可能なわけではないとする、カーネギー財団の寄稿。各メディアが報じる「米韓同盟の亀裂音」。全ては同じ方向を示していると思われますが・・韓国政府は「米韓関係はうまく管理されている」という言葉だけを繰り返しています。そういえば、米国が主導するレアアース関連の動きにも、韓国側は中国を意識して参加せずにいる・・という記事も読みましたが、もうここまで来ると、「日米韓」安保協力という言葉を使うことそれ自体が、不自然な気もします。なんというか、文在寅政権のときに戻りつつある・・もう戻ったような、文政権というよりは「盧武鉉政権」に似ている(うまく言えまませんが感覚的に)、そんなところでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・米韓が、3月9日から始まる自由の盾(フリーダムシールド・FS)練習期間に、実際軍兵力が動く野外機動訓練(FTX)を22回実施することにした。昨年と比べると半分以下に減ったことになる。北朝鮮を刺激しようとしない政府の基調が反映されたという観測だ。 FS練習は、朝鮮半島有事の際に備え、両国の連合防衛態勢などを点検する訓練で、毎年3月に実施する。合同参謀関係者は27日、記者たちと会って「FS練習期間、野外起動訓練は正常に実施して22件を進行する予定」と話した。駐韓米軍関係者も「米韓の間で緊密な共助で協議がなされた」とした。今回実施する野外起動訓練22件は、旅団級以上6件、大隊級10件、中隊級6件だという。昨年3月のFS期間には計51件の野外起動訓練が実施された。旅団級以上の大規模野外機動訓練の場合、昨年13件から今年6件に減った。
これに先立ち、韓米軍当局は2月25日の合同ブリーフィングで、FS練習計画を発表したが、野外起動訓練実施回数は合意できず、規模と回数を公開しなかった。対北朝鮮で対話の雰囲気づくりを望む韓国政府は、野外機動訓練を年中分散して実施しようという立場であることが分かった。これにより韓国側はフリーダムシールド期間の野外機動訓練をさらに縮小しようと提案したが、既に兵力・装備移動を始めた米軍側は応じることが出来ず、協議が多少遅れたことが分かった。その結果が「野外起動訓練22回実施」ということだ(朝鮮日報)・・>>
<<・・これをめぐって、韓国政府の訓練縮小主張を在韓米軍が一部受け入れたという解釈が出ている。政府情報筋は、「現政府の基調が、対北朝鮮宥和および軍事的緊張緩和であるだけに、軍当局もこれを軍事的側面で支援するという方向性があったのは事実だ」と話した。戦時作戦統制権の早急な転換(※韓国軍への譲渡)のためにもFS練習は計画通り実施するしかないので、野外機動訓練だけでも縮小するために米国を説得しようとする政府レベルの動きがあった、という説明だ。これに先立ち米韓は25日、FS実施計画及び日程などを共同記者会見を通じて発表し、野外機動訓練については具体的な規模などを明らかにしなかったが、これは異例なことだった。合同参謀本部は野外機動訓練の「年中分散実施」を強調した反面、駐韓米軍は「大規模実施」をメインにするなど、野外機動訓練に対する韓米間の異見を表わした。
このため、米韓が野外機動訓練をめぐる異見を狭めることができず、これを発表しなかったという分析が提起された・・・・一部では、訓練縮小を置いて、北朝鮮を意識した措置という指摘が出ている。これに対して軍関係者は「FS期間、野外機動訓練を集中的に実施すれば、兵力や装備管理が容易ではなく、訓練の効率も下がるという指摘に応じて、常時戦闘準備態勢を整えるために年中分散で実施することにした。FS期間の訓練が縮小されたように見えるだけのことだ」とし「今年、年中で実施される野外機動訓練をすべて合わせれば、例年と同様の規模になるだろう」と話した(東亜日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。