イラン事態と関連、相変わらず多くのニュースが飛び交う今日この頃です。中には、イラン側が停戦協議を申し込んだ、でも米国側は応じなかった(疑っている)・・というニュースもあって、早期終了の可能性も少しは見えてきました。そして、昨日もお伝えしましたが、「この影響は、結局は中国に向かう」とする趣旨の記事が海外メディアを中心に流れています。韓国でも聯合ニュース系列の「聯合インフォーマックス」が記事(4日)を載せているので、そちらを取り上げてみます。逆に、YTN(4日)は中国経済金融研究所というシンクタンクの見解として、「唯一の恵沢を受けるのは中国だ」「どういう結果になっても中国が得をする」という、とてもユニークな主張をしています。
中国はイラン以外からも買えるから物量は問題ないし、イランは今回の事態が収まってもどうせ他国には(西側には)石油を売ることができないので、結局は中国に安く売るしかなくなる、だからどうなっても中国が得をする、「中国は、静かに微笑んでいる」(記事の題)、などなど・・という内容ですが・・果たして、そう簡単な問題でしょうか。「データ的には、中国はイランからの輸入がゼロになっている」というのを根拠にしていますが(制裁があっても買えるからこれからも買える)・・そういうところにも「手入れ」が行われるのではないでしょうか。そんな要素を残したまま今回の事態が終了するとはちょっと思えませんが。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・もっとも影響を受けるのは、事実は、韓国です。だから今、日本、中国、韓国を置いてみると、表面的には中国の打撃が最も大きい。だから今イラン産石油の70~80%を中国が持っていくから。しかし、中国全体のエクスポージャーで見ると13%から15%に過ぎません。そして日本は中国に比べて衝撃が大きいです。ところが中国のような場合はロシア産が20%を超えるが、この部分の比重を増やすことができます(※次の記事で指摘していますが、そうでもないとされています)。そういえば、今中国のような場合はイランの石油を定価よりはるかに低く買っているけど、そういう原油が消えるのは明らかにコスト・リスクだが、これは物量危機ではない、こう見ることができます。一方、私たちや日本のような場合はそのまま衝撃を受けるのです・・
・・深く覗くと表面上では中国はイラン事態でもっとも影響を受けるように見えますが、実際には、見方を変えれば、イランがさらに窮地に追い込まれるほどセカンダリー制裁の対象にされるので、中国以外には石油を売ることができません。そうなると、おそらく安い価格で、追い込まれるほど中国に販売する価格は低くなり、中国のエネルギー交渉力ははるかに上がるわけです、そう見ることもできると私は思います。だからそれが、とても面白いのが、イラン輸出の80%が中国に行くのに、中国の統計を見るとイラン産輸入石油はゼロということになっています。だからどうなったのか、これがセカンダリーボイコットの制裁を防ぐためにインドネシアとマレーシアに持っていって、そこで私たちが「ロンダリング」と呼ぶことをするんです。
だから「メイドインインドネシア」こうして入ってくるので、中国統計にはイランが取られません。だから今、中国のような場合は、これが今は問題だけれども、イラン事態が永遠に続かないだろうし、そうなると、事態が止まった瞬間に、それではイランの戦後復旧やこういう方で必要な資金調達のための石油販売は、どこの国に売るのでしょうか。これはセカンダリボイコットにかかっているので西欧世界とは取引するのがとても難しい構造なので、中国がどのように見れば独占的な恵みを得るという、とても不思議な構造になっているわけなんです(YTN)・・>>
<<・・アナリストたちは、イランの原油輸出が困難になれば、最大の輸入国である中国が大きな打撃を受け、輸入価格が急騰し、中国経済がリスクにさらされる可能性があると予測している。TD証券は2日(現地時間)、中国がイラン原油輸出の約99%を輸入しており、これは昨年の中国の海上輸送原油輸入量の約13%を占めると分析した。そのため、イラン原油の供給が止まってしまうと、中国の製油所に大きな影響が及ぶと予測している。TD証券のアナリスト、リッチ・ケリー氏は、「中国は安価な原油供給源をまた一つ失うことになる(※ベネズエラもそうだったとされています)」と述べ、「中国とインドの需要はロシア産原油に移行する可能性が高い」と付け加えた。米国がイランの核開発計画を受けてイラン原油に経済制裁を課して以来、中国は事実上、イラン原油の唯一の輸入国となっている。
このような状況下で、中東情勢の不安定化によってイランの原油輸出がうまくいかなくなれば、中国経済は必然的に打撃を受けるだろう。中国はイラン以外にもロシアなどの国に目を向けていると言われてはいる。しかし、主要な原油輸送ルートであるホルムズ海峡が事実上封鎖されたことで、中国はこれまで安価だったイラン産原油の代わりに、より高価な原油を輸入せざるを得なくなるだろう。アナリストらは、これは中国経済の重要な柱である製造業の収益性に問題を及ぼす可能性が高い、と指摘している(YTN)・・>>
単に石油価格の高騰で困るのは世界各国が同じでしょうけど、中国の場合は「ズル」ができなくなる、という側面がもっとも重要でしょう(人民元決済も含めて)。それをそのまま残してイラン事態が収まるとは思えません。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。