前から複数のメディアにより「米国中心で『ブロックチェーン』構想が強化されていて、日本やEUなどは(独自路線もあるものの)基本的に協力的な立場だが、韓国政府は慎重になっている」という指摘がありました。そして、中央日報、朝鮮日報など一部のメディアはそれを「中国との関係を気にしてのもの」としてきました。日米首脳会談が、思った以上に成功的だったこともあり、今回も朝鮮日報(23日)に同じ記事がありました。日米が核心鉱物(重要鉱物)で協力を強化しているのに、韓国政府は「進退両難」(原文の題そのまま)だというのです。いまさらな話ではありますが、「韓国は日本のようなスタンスを取ることが現実的に難しいという指摘が多い」、「政府主導の海外鉱山投資と長期供給契約が事実上、無い」など、ちゃんと指摘している感じです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・20日、ドナルド・トランプ米大統領と高市早苗 日本首相の日米首脳会談で、重要な案件として議論された議題の一つは、主要産業の根幹である「核心鉱物(※重要鉱物)」だった。両国は首脳会談の直後、核心鉱物に関連する共同文書だけでも3件を発表した。希土類輸出関連措置で世界各国に圧力をかけている中国に対抗し、日米を中心としたグローバル核心鉱物サプライチェーンを構築していくというのがその主な内容である。これに先立ち、米国は先月4日、世界55カ国と「フォージ(FORGE・地戦略的資源協力フォーラム)イニシアティブ」を作った。中国の希土類及び核心鉱物サプライチェーン独占を破るための一種の貿易ブロックだが、日本はこれより一歩先に米国と密着し、中国に対する鉱物関連の牽制策に本格的に乗り出したのだ。
韓国はFORGEの議長国を務め、趙顕 外交部長官が議長資格で当時の発足式にも出席した。しかし、産業界では懸念も大きい。米国中心の代替サプライチェーンが必要だというのは誰もが共感する内容だが、コストと、中国が報復として制裁措置を取るのではないかという現実も考慮しなければならないからだ。首脳会談をきっかけに日本が先を進んだことで、この悩みはさらに大きくなった・・・・日米首脳会談から出た鉱物関連の議論の中で、最も目につくのはは、「重要鉱物サプライチェーン強化のためのアクションプラン」だ。米国貿易代表部(USTR)と日本経済産業省、外務省、財務省などが主軸であるこの計画は、日米を含む多くの国家間の「核鉱物貿易イニシアチブ」を作ることだ。中国に依存する代わりに、米日が主導し、様々な国が参加する代替サプライチェーンを作るというのが主な内容だ。
両国は、ターゲットが中国であることを明らかにした。発表文には、「数十年間にわたって増えてきた『非市場的政策と慣行』のために、市場に歪みが発生し、このため市場経済陣営の核心鉱物サプライチェーンが『経済的威圧』などにより脆弱になった」と指摘している。日米はまた、フォージイニシアチブの趣旨通り、中国の鉱物ダンピング戦略を防御する「鉱物最低価格制」などを推進することにした。中国以外の国だけで、互いに核心鉱物を一定価格以上で取引して、お互いの収益性を保障し、資源採掘および技術開発プロジェクトで互いに協力していこうという意味だ・・
・・日本の場合、2007年に90.3%まで上昇した希土類中国依存度は、最近は70%水準まで下がって、内部的に体質も一部改善したが、米国と協力を強化して鉱物サプライチェーンをよりしっかりとしなければならないという立場だ。中国と独立した核心鉱物サプライチェーンの構築は、トランプ大統領が執権直後から推進してきた。昨年、中国の「希土類輸出規制」で影響を受けたトランプ政権は、中国以外の国によるサプライチェーンを作るのに、スピードを出している。韓国にも、すぐにでも日本と同様の水準の協力を求める可能性が非常に高い。しかし、韓国は日本のようなスタンスを取ることが現実的に難しいという指摘が多い。
韓国は日本と比較して半導体・電気自動車・バッテリーなど核心鉱物が必須の産業比重が高い。中国と対立し、輸出関連卒のターゲットにされると、産業自体に衝撃が生じる可能性が高い。10年余り以上サプライチェーン問題を悩んできた日本とは異なり、政府主導の海外鉱山投資と長期供給契約が、事実上、無いことも不安要素だ。韓国貿易協会によると、2024年韓国の中国依存度は、精製された希土類金属類に限定すると約80%に達する・・・・しかし、米国が主導するサプライチェーン議論を無視すると、トランプ政権からターゲットにされるかもしれないというのが、韓国のディレマダ。韓国と境遇が類似する各国は、核心鉱物の種類数を徐々に拡大したり、貿易措置の水位を段階的に高めるなどの「段階的制度」のアイデアを出すと伝えられている(朝鮮日報)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。