3月23日、首脳会談などで日米がレアアース、重要鉱物などで関係強化していくことで、「韓国は進退両難」とする記事を紹介しました(朝鮮日報、23日)。中央日報、朝鮮日報など一部のメディアは、現在の韓国政府のスタンスを「中国との関係を気にして、米国『側』との同調に消極的だ」としています。日米が核心鉱物(重要鉱物)で協力を強化しているのに、韓国政府は「進退両難」(原文の題そのまま)だというのです。いまさらな話ではありますが、「韓国は日本のようなスタンスを取ることが現実的に難しいという指摘が多い」、「政府主導の海外鉱山投資と長期供給契約が事実上、無い」などなど、です。今回、オーストラリアの大手関連企業CEOが「日本と米国はレアアース確保で先行しているけど、ドイツと韓国は不足に直面するだろう」と話しました。ロイターのほうがログインが必要だったので、MarketScreenerの記事(短いバージョンですが、ロイターを元記事の日本語版はこちらです)を紹介します。出来れば韓国メディアの記事を紹介したいところですが、まだ関連記事が出ていないようです。以下、<<~>>が引用部分です。
<<・・3月25日(ロイター) 米国と日本がレアアースの供給を急速に確保しており、産業大国であるドイツと韓国が不利な立場に置かれている。これは、オーストラリアのアラフラ・レアアース(※オーストラリアのレアアース大手企業)のCEOは述べたものだ。同社は現在、最終的な供給契約の交渉を行っている。世界最大のレアアース生産国である中国が、昨年、一部のレアアースの輸出に制限措置を取り、自動車産業や防衛産業などを混乱させた。それ以来、米国は世界のサプライチェーンの多様化と新たな供給源の確保に向けた取り組みを主導してきた。中国以外の供給源のうち、大規模生産を行っている欧米企業は、オーストラリアのライナス・レアアースと、マウンテンパス鉱床を持つ米国のMPマテリアルズの2社のみである。
米国政府は昨年、MPマテリアルズ社との契約の一環として、マウンテンパスの供給を確保した。「(それは)彼らのニーズのすべてを満たすわけではありませんが、かなりの部分を満たすものです」と、アラフラのCEOであるダリル・カズボ氏は述べた。一方、ライナス・レアアースは今月、ジャパン・オーストラリア・レアアースと2038年までの長期供給契約を締結したほか、国防総省ともより小規模な短期契約を結んだ。「つまり、EU、特にドイツと韓国は、非常に脆弱な立場にあるということですね。彼らは一体どこから供給を受けるつもりなのでしょうか?」と、カズボ氏は話した。ライナスの供給が滞って以来、アラフラ氏は潜在的な買い手たちがかなり追い込まれている感じを受けてきた、と付け加えた。
アラフラ社は、2029年後半から、ノーザンテリトリーにあるノーランズ・プロジェクトから、主要な希土類磁石材料であるネオジム・プラセオジム(NdPr)酸化物を年間4,440トン供給する計画であり、これは世界の供給量の約4%に相当する※以下の部分に「最低価格」の話が出てきますが、これは米国が中国を牽制するために進めている、レアアース最低価格設定制度のことです。毎日新聞(16日)によると、「日米両政府は16日、高市早苗首相が19日に米ワシントンで予定するトランプ米大統領との首脳会談で、日米などの同志国がレアアース(希土類)の「最低価格保証」制度創設に向けた取り組みの加速を確認する調整に入った。日米欧を中核に最低価格を設け、中国産の安価な鉱物が市場に流入することを抑える「貿易圏」の創設が検討されている」、と。すでに日米首脳会談などで議論されています。この段落はソース記事の内容ではありません※
「我々は一つの選択肢にすべてを賭けているわけではないので、複数の企業と交渉を進めており、適切な価格体系を最初に提示してくれた企業と契約するつもりです」と彼は述べた。アラフラ氏は、ライナス社が獲得した条件に近い条件を求めていたと述べた。両契約において、ライナス社はNdPrを1キログラムあたり110ドルで固定し、さらに高値で取引された場合の支払いに関する追加条件も盛り込んだ。中国における現在の価格は1キログラムあたり約103ドルである。
オーストラリア政府の支援を受けているアラフラ社は、今年後半に操業開始予定の、オーストラリアの12億豪ドル(8億3600万米ドル)規模の重要鉱物資源備蓄施設にレアアースを供給する予定だ。準備金の具体的な運用方法はまだ検討中だが、カズボ氏は、ベンチマーク・ミネラルズ・インテリジェンス社が運営するような独立した国際的なベンチマークに連動した最低価格を設定してほしいと述べた。そして、価格設定を支配してきた中国とは切り離して考えるべきだと主張した。
「市場は機能不全に陥っている。機能する市場を創り出す必要がある」と彼は述べた。「最低価格を設定することで、価格設定の不確実性が解消されます。中国が価格をコントロールしているため、価格設定は非常に不確実でしたが、それ(※最低価格設定)が、投資家を呼び込むのに役立つことでしょう」と彼は述べた。「戦略備蓄は、プロジェクトの推進に役立つだけでなく、オーストラリア政府が同盟国との交渉において利用できる切り札にもなり得ます」、とも(マーケットスクリーナー)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。