エネルギー危機・・韓国、ナフサ輸出を全面中止、しかし業界では「効果は微々、ナフサの種類が違います」

3月25日にもお伝えしましたが、韓国ではすでに公共機関の車には運行制限がかかっています(民間は自発的に施行中)。ガソリンなど石油製品の価格も政府が直接価格(卸売価格)を統制するなど、かなり強い措置を取っています。しかし、だからといって効果があるのかという話になると・・そうでもないというのが一般的な指摘です。実際、各種石油製品の価格も、日本より高いままです。今回は、日本でも話題になっているナフサ関連で、政府が「輸出禁止」という強硬策を取りました。先制的に措置を取った!と言えばそれだけですが、業界では「それでは効果がない」「ナフサの種類が異なる」としています。韓国日報(27日)などが報じています。すでに輸出契約を結んでいる物量も、輸出できなくなった、とも。

他の記事も読んでみると、かなり急な決定だそうで、禁止機関は5か月です。前に車両運行制限などの話があったときにも思いましたが、ちょっと大げさすぎないか・・それとも、本当にそこまで追い込まれているのかな、などなど、気になるところです。ただ、先も書きましたが、この話には「それちげーよ」という指摘があります。韓国内ではプラスチックやビニールの原料となる「エチレン・プロピレン」などを生産できる「軽質ナフサ」が重要とされていますが、輸出するのはほとんどが「重質ナフサ」(ベンゼン・トルエン・キシレン(BTX)などの製造原料)である、とのことでして。まさかとは思いますが、知らなかったのでは・・ないでしょうね、まさか。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・イラン事態の余波で国内在庫量が底をつき、ナフサ輸出が27日から制限される。ナフサ関連企業は生産・在庫などを、毎日、政府に報告しなければならず、需給調整権限も政府が持つことになる。特段の措置ではあるが、それでも業界は、輸出物量自体がもともと少なく、効果は制限的だろうと見ている。産業通商部は、「ナフサ輸出制限および需給安定のための規定」を告示し、27日0時から施行すると、26日に明らかにした。サプライチェーン法と石油事業法などに基づく今回の措置は、24日、国務会の審議・議決を経て大統領の承認を受けた。産業部は「ナフサは半導体や自動車など主要産業で使用する石油化学材料を生産するために必要な原料で、産業サプライチェーンで非常に重要だ」とし「国内需要の45%を輸入に依存し、その中で中東産の比重が77%で、イラン事態による需給影響が大きい品目」と話した。

輸出制限はこの日から5ヶ月間施行する。産業部長官の承認を受けた例外的な場合を除き、原則としてすべてのナフサ輸出は禁止され、内需に転換される・・・・ナフサを生産(精油会社)したり活用(石油化学社)する企業は、毎日昼12時までに産業部長官にナフサの生産・導入・使用・販売・在庫など関連事項(前日基準)を報告しなければならない義務が生じる・・・・精油会社の週間搬出比率(搬出量/生産量)が合理的事由なしに前年度全期間比20%以上減少した場合、産業部長官が販売、在庫調整などを命じることができる(※買い溜め対策)。政府が需給を調整することもできる。産業部長官が精油会社にナフサの生産を命じることができ、国内で生産したり、海外で導入したナフサを特定の石油化学会社に供給することができる・・




・・精油・石油化学業界は、今回の措置が役には立つだろうが、効果は微少かもしれないと見ている。ナフサ輸出物量が多くないからだ。韓国石油公社と石油協会によると、2024年基準で海外に輸出された国産ナフサは計3986万バレルだった。国内ナフサ消費量(4億4683万バレル)を考慮すると、10%にならないほど少ない。石油化学業界の関係者は「ナフサの供給には役立つだろうが、根本的な解決策ではない」とし「物量を安定的に確保するために輸入船を多様化しなければならない」と話した。中小企業関係者も「物量が不足しているため、需要が発生して供給難が深化した」とし「政府措置が市場安定につながるかどうかは見守らなければならない」と話した。

軽質ナフサが必要なのに、輸出は重質ナフサである。国内ではプラスチックやビニールの原料となるエチレン・プロピレンなどを生産できる軽質ナフサが主に必要であるが、輸出するのは、主に重質ナフサ(ベンゼン・トルエン・キシレンなどに分解され、塗料やスプレーなどの製造に使われる)である。この点も、内需転換の効果を制約する要因だ。産業部関係者も「私たちは軽質を多く使って、重質は一部使っている」と話した。業界関係者は「製品群によって必要な原料(ナフサ)が異なる」とし「スペックが合わなければならない」と指摘した(韓国日報)・・>>

 

スペックってなんでしょうね(政策とナフタの種類が合わないという意味でしょうか)。あと、告知ですが・・なんと、なんとなんと、シンシアリーが風邪を引いたようです。なにがあったのでしょう(知るか)。このままちょっと寝落ちモードになりますので、次の更新は日曜日(29日)になります。もしかしてもうちょっと遅れるかもしれません。韓国で書いていた頃は、こんなときにコメント欄に「ついに消されたか」というジョークもありましたが(笑)。それでは、これでちょっと失礼します。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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