韓国メディア「なんで韓中首脳会談は無かったのか」

日中首脳会談、米中首脳会談などがありました。個人的に、「とりあえず会ったけどやはりこれといって内容はなかったよ」なものだったと思っています。「合っただけ」と見るか、「それでも会った」と見るかで、評価も変わるでしょうけど。「それだけで評価が変わること自体、ちょっとどうかと」としか思えないのも事実です。そんな首脳会談でしたが、つい3日前まで、韓国メディアは韓中首脳会談について報じていました。なにせ、大統領室が「中国側と首脳会談について議論している」と話したからです。

「ハイレベル関係者」がプレスセンターで記者たちとあって、「言いきることはできないが、中国と首脳会談について議論している」と話しました。前にも書きましたが、こういう『場所』明記と、記者『たち』に話したというのは、信憑性が高い情報になります。本ブログでも何度か取り上げましたが、韓国は習近平主席の訪韓にものすごく力を注いでいます。今回の首脳会談が、その決定的なチャンスになると思っていたわけです。この大統領室側の話も多くのメディアが大きく取り上げ、中央日報など大手も速報として保持たりしました(17日)。

 

でも、結局、中韓首脳会談はありませんでした。多くのメディアは、「中国が、日本・米国との外交に集中していたから」というふうに報じています。まったく報じないメディアがもっと多い気もしますが。それでもニュース1などは、「中国との外交はまだまだいける」としながら、まだ対中外交の可能性は十分に残っている、と記事を出しています。が、じゃ、議論していたという話はなんだったのでしょうか。議論していたという話が無かったなら、「あ、組み込むことができなかったかも」と思えなくもないですが、議論していたというのは、結局は中国側が応じなかったということではないでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・米国サンフランシスコで開かれたアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議が幕を下ろした。韓国は今回の会議を通じて米国、日本との堅固な共助をもう一度確認した。ただし、会議前から注目されていた中国との首脳会談は成就しなかった・・・・9月にはハンドクス国務総理の杭州アジアゲーム開幕式出席をきっかけに習近平中国国家主席と面談したが、その場で日中韓首脳会議と習主席の訪韓が議論されるなど、韓中関係改善の雰囲気が漂うように見えた(※議論されたというほどのものではなく、習近平主席が「韓国まで飛行機でどれくらいかかります?と聞いたり、歓談のようなものでした)。今回のAPEC韓中首脳会談は韓中関係改善に重要な機会になるとされた理由だ・・

 

・・韓国政府は今回、韓中首脳会談をするために日程を調整したが、会談は実現しなかった。ユン大統領と習主席と短く会話したのがすべてだった。両首脳の会談は、1年前の昨年11月、インドネシアで開かれたG20首脳会議の時が最後だ。今回、韓中首脳会談が不発になった背景には、中国が米国や日本との会談に注力するしかない懸案が散在しているためだという分析だ。ただし、今後、韓国政府の対中外交動力は維持されるだろうという観測が支配的だ。イ・ドンギュ牙山政策研究院研究委員は「政府立場では韓中首脳会談不発が惜しい部分かもしれないが、今月韓日中外交長官会談が開かれるだけに中国との関係を導いていく機会は残っている」とし「急ぐことはないが、中国との 協力を強調してコミュニケーションのチャンネルを拡大していく必要がある」と話した(ニュース1)・・>>

 

見方にもよりますが、習近平主席の訪韓は、いわゆる「戦術」の一つです。そう簡単に韓国にプレゼントするはずがないでしょう。外国語大学国際学教授ファンジェホ氏はファイナンシャルニュース寄稿文(10月9日)で、「少なくともTHAADなど3不の堅持と、台湾、南シナ海など「中国の核心利益」を尊重するという約束をしないと、習近平主席の訪韓は難しい」という見解を出しています。それくらい用意してから言わないと、効果がないだろう、と。

 

 

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