韓国、ソウル江北地域のマンション価格が40%下落・・一時は「投資の聖地」

似たような内容のニュースが結構出ていますが、最新(今朝)のニュースということもあるし、本ブログとしては続報にもなるので、こちらをチョイスしてみました。韓国のマンション価格に関する話です。去年11月にも紹介したことがありますが、韓国の不動産、マンション投資関連でよく出てくる「ノドカン」という言葉があります。ソウルのノウォン、ドボン、カンブク(江北)地域のことで、一時、不動産投資の聖地とされた、夢の地でもあります。特に、いわゆるヨンクル(無理のある投資をする人たち)にとっては、ノドカンにマンションを買っておくことこそが、正しく身分上昇の道とされてきました。

その3つの地域のマンション価格が、値上がりしていた2021年に比べて、40%も下落しています。去年11月のソース記事は「一部のマンションで30~40%の価格下落が確認されている」という内容でしたが、今朝の韓国経済の記事によると、もう『一般的な現象』になっている、そんな雰囲気です。記事の見出しにも、「江北地域の主要マンション団地は40%近い下落」となっています。売りに出しても「実際の取引価格とあまりにも差がある」という理由で、売りに出すこと事態ができなくなってしまった、とのことでして。理由は簡単です。余裕も無しにローンを組んでマンションを購入した投資家たち、特に若い投資家たちが、もうこれ以上はたえられなくなったからです。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・ソウル江北地域でも投資目的で買収が集まっていた強かった「ノドカン」(ノウォン・ドボン・カンブク)地域マンション団地の下落取引が続いている。下落幅が40%に達し、一部団地は公認仲介事務所が、売り物を受け付けないところもある。ソウル内の他の地域より下落傾向が大きくなり、家の所有者たちは不安が隠せないでいる・・(※該当地域のマンション価格が値上がりしていた2021年に比べて30~40%下落しているという事例のあとに)・・ノウォン区サンゲドン9団地も、最近の実取引価格が徐々に下がっている。専用41㎡は最近3億7700万ウォンで取引された。2カ月前の取引価格(4億)より2300万ウォン下落、2021年8月の6億2800万ウォンと比べると、下落率は約40%だ。近くの14団地専用45㎡も最近3億800万ウォンで取引され、3ヶ月間で4000万ウォン近く追加下落した。昨年までも5億9450万ウォンで取引が行われ、6億ウォン突破の期待感が大きかった所だ。ドボン、江北も同じだ・・

 

・・事情がこうだから、一部の家主は売り物を出そうとしても、売り物に出すことすらできなかったりする。ノウォン区サンゲドン専用41㎡の家を投資目的で購入した家主であるA(33)さんは、最近家を売りに出そうとしたが、公認仲介事務所がそれを止めた。購入した価格よりも低く売り物を出そうとしたが、市場価格と差がありすぎるというのが理由だった。A氏は「どうせその価格では取引されないという話を聞いた」、「そうでなくても、売り物が多すぎて、いまは売るとマイナスが大きすぎるという話もあった」と話した・・・・業界では、高金利と不動産景気下落が重なり、ソウル江北地域価格下方圧力はさらに強くなると見込んでいる。業界関係者は「高金利と特例ローン縮小(※政府が特定範囲の人たちに対して行う、多少金利が低いローンなど)で買収が大きく萎縮した状況だ」、「投資目的で買収が多かったノドカンでは、家主の負担増加でさらに価格下落の可能性が大きい」と話した(韓国経済)・・>>

 

『今は』マンションを売りに出さないほうがいい、とのことですが・・大丈夫でしょうか。一気に下るのではなく、下がって、少し上がるように見えて、また下がって・・その繰り返しの後に、本当に急な価格下落が来る・・そんなパターンではないのか、そんな気もしますが。身分上昇の唯一の道とされているマンション投資。その象徴とされる場所が、『売ることすら出来ない』状況に来ています。もう少し大きく報じられてもいい気がしますが。

 

 

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