ユン大統領は「半導体同盟」強調するも・・オランダ側はウクライナ問題と国防に注目、半導体関連言及は1回のみ

昨日の午後(二つ前のエントリー)にお伝えしたユン大統領のオランダ国賓訪問関連、続報です。珍しく、保守メディアの中央日報がユン政権と異なる見解を大きく報じたこともあり、結構大きな話題になっています。政府側は「協議の過程だった」としているけど、そんな理由で大使が呼ばれることはまずないというのが関係者たちの衆論です。そんな中、オーマイニュースがユン大統領の外交関連で記事を載せましたが・・共同記者会見や関連ブリーフィングで半導体(EUV露光装置で有名なASMLとの協力など)に関する内容において、韓国側とオランダ側とでは、大きな温度差が感じられた、とのことです。

ブログに記事を引用することは、その元記事を書いた人の考えに全的に同意するという意味ではありません。特に、いわゆる市民記者が市民言論(市民団体が刊行するメディア)と同時に載せる記事については、どうしても引用紹介するにも慎重にならざるを得ません。しかし、今回の記事の場合、『いつもの』、日米がどうとか中国がどうとかの内容も無いし、私が個人的にちょっと気にしていたことも書いてあったので、ソース記事にチョイスしてみます。

 

気にしていたこととは、「ユン大統領、『国賓訪問』が多すぎないか?」という点です。別にいいけど、ちょっと多すぎないか、と。記事がまとめた内容によると、今回のオランダ訪問で、今年だけで7回目だそうです。国賓訪問が年7回だなんて、これどういうことでしょうか。ファンクラブでもあるのでしょうか。それに、毎日経済など一部メディアが『台湾、日本はうらやましいと思っていることだろう』としていた、EUV露光装置で有名なASML訪問などいわゆる「半導体同盟」ですが・・共同声明を見てみると、半導体同盟というのは1回だけ出てきますが、「半導体同盟構築の意思を再確認した」だけです。なんで再確認かと言いますと、去年11月にオランダの総理が韓国を訪問したとき、似たような話があったので、それを再確認するという意味です。すなわち、今回の国賓訪問で何か新しい内容は出ていません。いろいろ、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・国賓訪問だけで、今年もう7回目です。1月アラブ首長国連邦、4月アメリカ、6月ベトナム、10月サウジアラビア・カタール、11月イギリスを、12月オランダまで国賓訪問が続きました・・・・外国が、華麗な儀典を望む相手の心を利用して、自分の国の利益を得ようとする場合も多いです。たとえば、金英三大統領が1995年にフランスを国賓訪問したときは、フランスが韓国の国賓訪問要請を受け入れるかわりに、当時高速鉄道事業で日本の新幹線ではなくTGVにすることに成功したと言われています。ユン大統領の11月英国国賓訪問も、似たようなものでした。イギリスは1年にたった2回だけ国賓訪問を受けるため、国賓訪問は容易ではありません。分かりやすく言うと、入場料が高いです。

 

ユン大統領は英国国賓訪問の際、34兆ウォンの投資を約束しました。イギリスから引き出した投資は1兆5000億ウォンでした・・・・ユン大統領が今年 国賓訪問した7カ国のうち3カ国はアラブ諸国です。アラブ首長国連邦、サウジアラビア、カタール。大統領夫人のキムゴンヒ氏は、この3カ国を含め、7カ国の国賓訪問行事に同行しました。アラブの国々を訪れた際、まるで首脳のように活発な活動をしています。このような姿を画報で広報までしました。しかし、アラブ諸国は、伝統的に、外国の首脳を招待するとき、夫婦ではなく首脳本人だけを招待します・・

 

・・ユン政権は今回のオランダ訪問の意義を「半導体同盟」という言葉で説明しています。ところが、ユン大統領とマルク・ルッテ オランダ首相が発表した首脳会談の共同声明を見ると、ユン政権が強調したほど「半導体同盟」は出てきません。共同声明は前文と20項で構成されていますが、半導体同盟という用語は12番目の項に出てきます。 両首脳は半導体バリューチェーンにおける両国の特別な相互補完的関係を認識し、政府、企業、大学を結ぶ半導体同盟構築への意志を再確認した」というものですが、それも韓国政府が説明したように、協力関係を 同盟関係に格上げするという内容ではなく、昨年11月にオランダ首相が訪韓した際に合意した内容を再確認するという意味です。

また、共同声明の後に開かれた記者会見でも、両国の半導体同盟に関する強調はレベルが異なりました。ユン大統領は記者会見などで「半導体同盟」という単語とともに半導体が入る用語を10回も使用しました。一方、ルッテ首相は両国経済協力の一例として「半導体産業」という言葉をたった1回だけ用いました。むしろオランダ側は、ウクライナに対する韓国の支援と両国間の国防協力を強調しました(オーマイニュース)・・>>

 

昨日の午後のエントリーに、「周辺の人たちが、自分の手柄だけにこだわったのが一因」という内容がありました。今回の国賓訪問というのも、相手国というより、ユン大統領周辺の人たちが、無理をして国賓訪問にした(してもらった)のではないか、そんな気もします。「わーい国賓だー」と大統領が喜ぶと、それだけで、国賓訪問を用意できた人の株価は大いに上がるからです。でも、それは決してタダではありません。公開されていない部分も含めて、かならず『支払い』のときが来ます。ギブアンドテイクですから。そこまで考えているのでしょうか。それとも、支払いは「次の大統領」の役目だとでも思っているのでしょうか。

 

 

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