対北宥和政策のときにいつも出てくる、「日本に米国を説得させればいい」という話

北朝鮮が爆破した、南北連結道路(一部報道によると、鉄道などもすでに撤去中だそうです)。金大中政権のときにつながったこの「連結」関連で記事があったので、取り上げてみました。これ、私もリアルタイムで見ていました。あのときはすごかったですよー金剛山観光とか本当に話題になっていました。日差し政策(太陽政策)とか、もう懐かしいですね。3年後にまた見ることになるかもしれませんけど。たまに紹介する保守メディア「ペンアンドマイク」です。短いながらも当時の『平和ムード』雰囲気がよく出ていて、「文在寅政権と同じじゃないか(笑)」な気もしますが、はてさて。以下、<<~>>が引用部分です。

<<・・北朝鮮が爆破撤去した鉄道・道路の連結事業のはじまりは、盧泰愚(ノ・テウ)政権まで遡る。1992年2月、南北が合意した「和解と不可侵交流協力に関する合意書」第19条は、「南と北は鉄道と道路を連結し、海路・航路を開設」することで合意した。しかし、この時の合意は宣言的意味に過ぎなかっただけで、実際の事業が進められたわけではなかった。鉄道・道路連結区間はDMZ非武装地帯であり、北による有事の事態を防ぐため、地雷が埋設されている所だ。そのため、確実で具体的な平和の根拠もなしに、鉄道と道路の連結作業は北朝鮮に道を開けてやる、まるで武装解除のようなリスクが常存しており、実際には動けなかったのである。

 

金大中・金正恩の2000年6月15日南北首脳会談から、これが大きく動いた・・(※5億ドルを北朝鮮に送って成立した会談だったという話のあとに)・・鉄道・道路連結区間はDMZ地域で、ここは国連司令部の管轄区域である。この地域には、北朝鮮を阻止するために100万発以上の対人地雷と対戦車地雷が埋設されている重要地域だった。金大中政権は国連司との事前協議もなく、北朝鮮側は何の措置も取らないでいる状況で、2000年8月30日、南側地域の京義線鉄道が通過する地域にて地雷除去作業を開始した。雰囲気を盛り上げるため、政府は左側のメディアを動員し、「鉄道連結と道路建設が完成すれば、朝鮮半島とアジアそしてヨーロッパを結ぶ鉄のシルクロード時代が可能になるだろう」と宣伝した・・・・親政府メディアは、軍が除去する地雷を「統一の障害物」と表現した。

金大中政権が国連司と協議なしに京義線鉄道・道路連結作業を進めると、米国国防当局は「韓国、あなたたち自ら武装解除をしようとするのか?」と疑問を示した。一部の軍事戦略家たちはソウルのメイン防御ラインの崩壊を懸念した。ウィリアム・コーエン米国防長官は「京義線鉄道・道路復元工事区間は有事の時、北朝鮮機械化部隊の回廊として利用できる」と直説的に指摘した・・・・そういうことは何も気にせず、金大中政権の国防部は2000年12月2日、京義線鉄道・道路連結地域南側区間の地雷除去作業を完了した(ペンアンドマイク)・・>>

 

シルクロードがどうとかの話は、文政権と同じでした。でも、一つだけ、文在寅政権と金大中政権で異なる点がありました。それは、『日本を動かして、米国を動かす』という主張です。金大中政権のときもなかったわけではありませんが、文政権のときに明らかに強くなりました。ちなみに、この件だけでなく、様々な案件でなにかうまくいかないと「日本といっしょに頼めば、米国も応じてくれる」という論調が出てきたりします。ソース記事は文政権のときのもの(2022年2月28日デイリアン)ですが、もし、次に政権交代が行われ、また北朝鮮とこのような流れができると、また同じ話が出てくるでしょう。

<<・・米国は、今まででもっとも韓国と日本に依存している。日韓が同時に要求すれば、米国は応じないわけには行かない。アメリカを説得したいなら、日本を説得すればよい。日本と調整された対北政策なら、強い推進力を得ることができるのだ。問題は、日本がなかなか応じてくれないという点だ。日韓関係において題解の解決策決策を韓国政府が先に提示しなければならないという、「条件ある対話」だけを固守しているわけだ・・・・日本が、譲歩を望んでいるのか、文在寅政府の敗北宣言を望んでいるのかは分からない。次期政府になれは分かるだろう。日本と、どのように折衝点を探すか、今から多様な可能性を考えてみる必要がある。ただし、具体的な提案をする前に、「条件のない対話」から促す必要がある。日本が「条件ある会話」を要求するなら、「どんなことでも話し合いの扉は開かれている」とし、条件のない会話を繰り返し提案しよう。それでも日本がずっと応じないなら、その時にアメリカを見つめながら、私たちはこう言えばいいだけだ。「ボールは日本にある」、と(デイリアン)・・>>

 

 

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