韓国メディアの中国夢(チャイナ・ドリーム)関連記事・・45.8%の企業が「中国事業を拡大したい」

韓国企業・経済にとって、いわゆるチャイナドリームは終わったのか、そんな内容の記事があったので紹介します。いつものことですがかなり曖昧で、結局は『でも、やはり中国市場は大事だ』という話になったりします。確かに、中国経済の影響を受けない国はそうないでしょうけど、韓国経済はもっともその影響を受けると指摘されています。しかし、安米経中という言葉ですべてを解決しようとしてきた「ツケ」の分が加わっているのでしょう。いまよりは将来を見据えての措置ですが、この前、米国側がHBMなど先端技術の中国輸出関連措置を発表したとき、韓国が免除されなかったのもそのためではないでしょうか。

個人的にも、韓国経済をリードしてきたのは、「中国の経済発展」と「家計債務」だと思っています。最近はさすがに聞かなくなりましたが、2年前までは、ユン政権の「もうすぐ経済がよくなる」予測の根拠は中国のリオープニング(新型コロナの後の経済活動再開)でした。それだけで多くの人たちが納得していたから、韓国にとって中国経済の影響力というのは、どちらかというとデータよりは心理的なものかもしれません。いまもまだ、45.8%の企業が「事業を拡大する計画だ」と答えた、とのことでして。「したい」だけかもしれませんが・・まだまだ高いですね。イーデイリーの記事によると、駐中韓国大使が現地企業の人たちに『パーティーはもうおわりだ』と話したこともある、とのことですが。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・中国に進出しているA金融企業は、現地事務所を撤収すべきかどうか、真剣に悩んでいる。中国現地で展開できる事業がこれといってなく、金融市場の雰囲気も思わしくないし、どれだけ成果を上げることができるかも不透明だからだ。B流通会社も、中国法人の人員を減らすべきか悩んでいところだ。中国が、ますます外国企業としては投資しづらい国となっている。昨年、中国を訪問したジーナ・レモンド米国商務部長官は「中国はハイリスクで投資できない所」と話した。駐中韓国大使は以前、現地の韓国企業人を呼び、地政学的リスクに言及し、「パーティーは終わった」という趣旨で話し、話題になったこともある。

外国企業の脱中国は、データとしても現れている。25日、中国商務省の発表によると、今年1~9月の累積外国直接投資(FDI)は前年同期比30.4%減少した。昨年は前年比8.0%減少にとどまったが、今年に入って外国人の投資減少が目立っている。中国投資が難しい理由は、対外的に米国をはじめとする西側との貿易関連問題、内部的には不安定な経営環境と景気低迷が挙げられる・・・・韓国の場合、両国関係は2017年サード事態が起こった後、思わしくないばかりだ。中国内韓国のコンテンツは振るわなくなり、現地で活発な事業を行ったロッテのような企業は、事業を撤収してしまった・・

 

・・新型コロナでロックダウン措置まで重なり、中国はもっと近づくのが容易ではなくなった。韓国貿易協会が今年実施したアンケート調査で、新型コロナ以後中国事業を縮小または完全撤収したと回答した企業は50.2%で、半分を超えた。拡大したと答えた企業は16.8%にとどまった。大企業だけを見ても、中国で5つの工場を運営していた現代自動車は、北京1工場と重慶工場を売却し、年内に昌州工場を売却する方針だ。 LGディスプレイは先月、広州工場を中国企業に売却したと明らかにした。韓国企業が中国事業を減らす理由は、デフレ状態の中国内の消費がくるしくなっているからだ。中国企業の技術水準が高まるにつれて、かなりの工業製品は明確な競争力を持つことも難しく、低価格の中国産と競争することは難しい。また、事業の持続性を担保できない。中国にある、ある大企業系列会社の駐在員は「中国政府は、よく韓国企業に投資するようにと言ってくるけど、いつ話が変わるかわからない」とし「清算の手続きも複雑で、その際には元も取れずに退くこともあるのが心配」と指摘した・・

・・だからといって中国市場を完全に諦めるのは難しい。貿易協会の調査でも、今後中国事業を拡大すると答えた企業は45.8%で、縮小・撤収するという割合(13.8%)を大きく上回った。中国市場の需要が回復すれば、それほど得られる方が多いという期待をまだまだ抱いているわけだ・・・・中国広州で会った韓国企業関係者は、「もはや、中国で韓流の恩恵を期待するのは難しくなった。結局、消費者を満足させるのは製品競争力」とし「持続的な研究開発で消費者信頼を高めていく」と話した(イーデイリー)・・>>

 

韓国でも多くの企業が対中投資を縮小したという話を聞いていたので、貿易協会の調査とはいえ45.8%の企業が「拡大」を答えたというのは、ちょっと意外でした。引用部分の最後にある「中国で韓流によるメリットが期待できなくなった」というのは、他の関連記事とはかなり異なる内容で、興味深いところです。まだまだ中国経済関連記事を見ると、韓国企業が中国でうまくいく根拠としてもっともよく出てくるのが韓流というキーワードですので。東亜日報(23年12月13日)の社説にも載っていますが、前から「(中国では1人に1個だけ売っても14億個は売れる」という話がありました。もうそういう時代は終わったと見たほうがいいでしょう。買ってくれるだけの市場ではなく、競争する市場になったわけですから。

 

 

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