昨日は自動車関税25%などでエントリーできませんでしたが、最大野党共に民主党の李在明(イジェミョン)代表が、2審で逆転無罪判決となりました。一部メディアは「1.7%の可能性が現実になった(ソース記事の題などで)」とも書いています。もちろん、まだ最高裁判決が出たわけではないので、最終決定ではありません。でも、李代表からすると、次期大統領選挙への懸念が緩和されたことになります。今日、聯合ニュースやクッキーニュースの関連記事を紹介しますが、両紙ともに「時期大統領への『青信号』が灯った」としています。ちなみに、尹大統領関連の憲法裁判所の判決はどんどん遅れており、「ほぼ間違いなく今日」とされていた予想も、多分外れたと思われます。17日予想が多かったこともあり、思ったより遅れるのではないかと言われています。
李代表としては、1審判決が確定されると、時期大統領選挙に出馬できなくなります。よって、裁判が終わる前に、遅くても来年5月には大統領選挙が行われることを願っていました。ただ、このシナリオにはもう一つ問題がありました。もし来年5月あたりに大統領選挙が行われるとして、そこまで最高裁判決まで出なかった(李代表が出馬できる)としても、共に民主党内部から「裁判でどんな判決が出るかわからない状態の人を、大統領候補として出すのか」という主張が出てくる可能性があるからです。いわゆる「非明」派と呼ばれる、李代表を支持しない議員たちが、立ち上がる可能性です。しかし、今回の2審で無罪判決が出たので、この可能性は一気に低くなりました。「青信号」と呼ばれる所以です。ただ、李代表はいろいろあるので(まだ別の裁判も残っているので)、可能性がゼロになったわけではありません。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・(※李代表の)大統領への道に青信号が灯った。27日、政治情報筋たちによると、裁判所の判断により、大統領選挙の最大の問題とされた選挙法違反の疑いで無罪判決となった李代表は、大統領選挙への歩みを本格化すると見れる。党内では、最高裁判所の判決がまだ残っており・・(※他の案件も)・・まだ進行中ではあるが、大統領選挙への最大の問題が消えたという評価が出ている。共に民主党のある重鎮議員は、26日クッキーニュースとの通話で、「早期大統領選挙が現実化した場合、李代表の司法リスクは事実上解消されたようなものだ」と話した。
実際、政治家たちの間では、今回の無罪判決で早期大統領選局面で李代表の司法リスクが相当部分解消されたと見ている(クッキーニュース ※いまはネットメディアやケーブルテレビ局などを持っていますが、もとは国民日報のインターネットニュース部門でした。焼き立てのクッキーが社名のネタだそうです)・・>>
<<・・時期大統領選挙に向けた、共に民主党のイジェミョン代表の歩みに「青信号」が灯った・・・・控訴審裁判部が李代表に無罪を宣告しながらだ。1審が維持された場合、議員職と10年間被選挙権がなくなるという重い足かせのまま、最高裁判所まで行かなければならなかっただろう。しかし、2審でこれを覆し、李代表を圧迫してきたいわゆる「司法リスク」が、相当部分解消されたという評価も出ている。共に民主党では。早期大統領選挙が行われた場合、「李在明を候補にする」動きがさらに強くなるだろうと見ている。李代表はユン大統領弾劾訴追以後、早期大統領選挙を仮定した各種世論調査で与党「国民の力」候補たちを、大きな差で超えてきた。まさに時期大統領候補として権走者選好度で先頭を走ってきた。憲法裁判所が尹大統領弾劾を引用して早期大統領選挙が行われる場合、李代表の支持率はさらに上昇傾向に乗るだろうと、共に民主党は期待している。共に民主党の関係者はこの日の通話で「李代表の支持率がこれ以上上がらなくなっていた大きな理由の一つが、いわゆる司法リスクだったが、それが解消されたとみていいじゃないだろうか」とし「今後は支持率がさらに上がるだろうと見ている」と話した。
李代表の党内リーダーシップもさらに強くなるだろうとも予想される。去る1審判決の時には、李代表は司法リスクを解消できなかった。党内では、李代表の今後の歩みは力を失うだろうという観測が出ていた。控訴審で1審判決と同様の結果維持されれば、いままでは大きな声が出せないでいた非明系(李代表を支持しない議員たち)が、大統領選挙を他の人にすべきだという主張を出し、李代表のリーダーシップそのものも影響を受けるだろう、という展望も出ていた。1審結果のままだと、共に民主党が大統領選挙当時中央選挙管理委員会から保全された費用434億ウォンまで返さなければならないという点も、李代表のリーダーシップに影響を及ぼす要因だった。しかし、今回の判決で、このようなリスクを全て解消できて、李代表の党内での力はさらに強くなるだろう。非明系のある議員は、聯合ニュースとの通話で「早期大統領選が確定すれば、党内も、李代表を中心に一心不乱に動くことになるだろう」と予想した(聯合ニュース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。