いろいろ話題の(本ブログ的にはネタとして、ですが)韓国与党の憲法改定案。
そこに、またもや首都移転につながる内容がありました。
前の左派大統領となる盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏の頃にも、首都移転計画がありました。
韓国の憲法に「ソウルは首都」という内容はありません。しかし、「ソウルは慣習的に首都ということになっている」という憲法解釈に基づき、首都移転計画は挫折しました。慣習的にソウルを首都として認識していることで、首都移転は国民投票権に影響を及ぼす危険性がある、というものでした。
結局、あの時は首都移転予定地だった忠清道の世宗(セゾン)市にソウルの行政機能の一部を移転することにとどまりました。
(ここから「続きを読む」の後になります)
<・・大統領府が21日公開した大統領の改憲案によると、憲法に首都に関する事項を法律で定める内容が盛り込まれる。現行憲法には、首都に関する明文化された規定がない。ただし「大韓民国首都はソウル」という慣習憲法の法理のみ確立されている状況である・・>
しかしそれを定める内容を憲法改定案に入れることで、行政首都でも経済首都でもいくらでも決められるようになる、というのです。
<・・ムン大統領は大統領選挙候補時代の昨年2月に「世宗市を真の行政中心都市に完成させ、行政首都の夢を育てていく」と公約した。行政首都移転が実現されると、青瓦台(大統領府)の大統領執務室を光化門に移すことにした公約も修正して、大統領府を世宗市に移すことを検討する方針だ・・>
http://v.media.daum.net/v/20180321184958512?rcmd=rn
光化門が後頭部を殴られた・・・というのはともかく、大統領府を忠清道に移すということに注目です。
ここから邪推ですが・・皆さん、連邦制統一の場合、首都をどうすることになっているのか、ご存知ですか?
最初は北と南にそれぞれ政府があるとしますが、いずれ南北の政府は「格下」になり、それを超える新しい統治機構を作ることにし、その拠点は「南北の軍事境界線の近く」になるとしています。
事実上、「格上」の政府・・言い換えれば首都は、南北の境界線近くにできることでしょう。
その場合、平壌はいいとして、ソウルの場合は新しい首都(境界線付近)に近すぎます。
前の左派政府が計画した首都移転は、「統一の後」を見据えてのものでもあったわけです。流石に「全ては統一のため!」と断片的なものではなかったでしょうけど。多分。
忠清道は、韓国の「真ん中」です。連邦制統一のための南側の格下政府を置くには、ちょうどいいところです。大統領府がソウルを離れるなら、連邦制統一語の新しい最高統治機構が、境界線を少し南側に越えてソウルの近くに出来るなら、ソウルのインフラを利用することもできるでしょう。そうなると、新しい首都として急に成長できるかもしれません。
やだなー邪推ですよ邪推。まさかーHAHAHAHA
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