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「2分会談」の伝説を残した前回の韓米首脳会談ですが、その際に米国は「FFVD(最終的で、完全に、検証された非核化)」を使いましたが、韓国大統領付はFFVDを使わずに「朝鮮半島の完全な非核化」という用語を使っていたことがわかりました。
「朝鮮半島の完全な非核化」は、北朝鮮が使ってきた表現です。本ブログでも紹介したことがありますが、北朝鮮は「北朝鮮の非核化」とは言いません。「朝鮮半島の非核化」です。
これは、朝鮮半島の非核化には「朝鮮半島で核戦争を起こす可能性があるもの」まで排除する必要があるという意味で、簡単に言えば「在韓米軍が朝鮮半島にいてはならない」ということです。
初耳(目)だという方は、過去エントリー「北朝鮮の要求は「世界の非核化(笑)」なのか」をお読みください。
(ここから「続きを読む」の後になります)
国内でも、この表現の問題点をちゃんと指摘する声もあります。例えば、韓国日報は「『朝鮮半島の非核化』という表現は、米国の戦略資産の朝鮮半島展開を阻止するために使われてきた』と書いています(2018年12月19日)
https://news.v.daum.net/v/20181219165521339
ですが、韓国大統領府がこの用語を、他でもない韓米首脳会談の際に使ったわけです。朝鮮日報の記事から部分引用します。
<・・今回の韓米首脳会談(※6月に予定されている会談)で、北朝鮮の非核化方式に対する韓米のギャップを埋められるかも関心事だ。先月、韓米首脳会談の際、トランプ大統領は米北(※米朝)が包括的非核化に合意し、北朝鮮の段階的非核化と米国の制裁緩和を同時にしようとした韓国政府の仲裁案(グッド・イナフ・ディール)を事実上拒否した。
韓米はこの日も首脳会談の非核化の議題を発表した際、異なる用語を使った。大統領府は「朝鮮半島の完全な非核化」としたが、ホワイトハウスは「最終的で完全に検証された北朝鮮の非核化(FFVD)」とした。大統領府の関係者は、「韓国語を英語に直訳すると、むしろ意味伝達がうまくいかない場合もある」とし「結局、意味は通じる」とした。同じ言葉だという説明だ。しかし、国際社会では、大統領府が「北の非核化」の代わりに、北朝鮮が粘り強く主張している「朝鮮半島の非核化」という表現を使用したことに、疑いの視線も少なくない。大統領府の関係者は「これまでの何時よりも韓米共助は硬く維持されている」とした。>
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2019/05/17/2019051700327.html
もうちょっと調べてみたら、2分会談の時にも朝鮮日報はこのことを記事にしましたが、あまり話題にならず、シンシアリーも記事を見逃したようです。
「朝鮮半島の非核化」という言葉を知っている人なら、これはまさしく大事件ですが・・・
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