ビーガン氏、訪韓・・韓米ワーキンググループについて一切語らず。統一部と会わず、側近も同行せず

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本ブログでも昨日のエントリーで取り上げましたが、韓国では韓米ワーキンググループが南北協力を邪魔しているとされ、大きな話題になっています。そんな中、国務副長官スティーブンビーガン氏が、昨日、訪韓しました。予定通りなら、明日は訪日します。「南北対話を積極支持する」としながら表面的には文在寅政府に友好的な姿を見せましたが、いつもとは違う点もありました。

一つは、いつも同行していた側近が同行しなかった点です。以下、東亜日報の記事から部分引用します。

<・・ビーガン副長官の訪韓チームには、米朝の実務交渉に関していつも一緒だったアリソン・フッカー米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長が抜けており、米国が訪韓への期待値を下げたのではないか、という解釈が出ている。米国務省は6日(現地時間)ビーガン副長官の訪韓前、「(今回の日程は)北朝鮮の最終的完全検証可能な非核化(FFVD)の調整をさらに強化するため」と明らかにし、原則的アプローチだけを強調した・・>

https://news.v.daum.net/v/20200707213201974

 

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「期待値を下げた」は面白い表現だと思います。言い換えれば、米朝会談についてこれといった話は出来ない、出来るとも思っていない、そんな状態で訪韓したのではないでしょうか。

もう一つは、統一部に訪れず、次期統一部長官候補であるイ・インヨン氏とも会わなかったことです。統一部は韓国の北朝鮮関連問題でもっとも核心とされる部署であり、ビーガン氏が訪韓して統一部と会ってないのは珍しいとのことです。先の記事、続けて引用します。記事では「統一部と会う予定が無い」「(他の部署とじゃ)会う予定」となっていますが、結局、統一部とは会いませんでした。他の人たちとは予定通り会いました。会ったといっても、挨拶を交わした程度だとの話もありますが。

 

<・・ビーガン副長官が進ん訪韓時、欠かさず訪れた統一部を訪問する計画が訪韓当日まで決定していないのも、韓米ワーキンググループを通じた対北制裁緩和などはまだ議論する段階ではないというメッセージでしかないという観測が出ている。ビーガン副長官は8日、外交部と国家情報院を訪れ、9日午前には大統領府国家安保室を訪問する予定で、韓国に到着した。ソ・フン国家安全保障室長とパク・チウォン国政院長候補者とは会う可能性がある。ビーガン副長官の訪韓当日にも、北朝鮮は「対話拒否の意思」を改めて明らかにした・・>

https://news.v.daum.net/v/20200707213201974

 

記事は「韓米ワーキンググループによる対北制裁の緩和」を避けるためだとしていますが、私は「韓米ワーキンググループについて話すこと自体」を避けたのではないか、と見ています。本ブログでも紹介しましたが、韓国では対北制裁の緩和を直接言いだすより、韓米ワーキンググループを無力化する方向に企み(?)が進んでいます。その韓米ワーキンググループの韓国側(米国側のカウンターパート)には、大統領府なども含まれますが、メインは統一部です。側近が同行しなかったのも、最初から何も話す気がなかったからでしょう。

 

2月、韓国政府は「韓米ワーキンググループの会議記録は非公開にします」としました。6月には、「統一部が韓米ワーキンググループをボイコットしていた」こともわかりました。そして今月になってからは(昨日のエントリーです)、北朝鮮とともに韓米ワーキンググループの無力化を隠そうとしていません。先の2月の過去エントリーにも書きましたが、韓米ワーキンググループは韓国側が提案して作った、と言われています。

最後に、ビーガン氏一行は、新型コロナ検査を免除するという条件で韓国に来ましたが、昨日、到着した途端「検査を受けます」とし、検査を受けました(全員陰性)。それだけでもかなり時間がかかり、昨日の夕方の日程はキャンセル扱いになった、とも。「なぜ統一部と会わなかったんすか?」と言われたとき、「時間がありませんでしたよ」と答えるためではないのか・・そんな気もします。多分、ですが・・ビーガン氏一行は、出国前に、米国でも検査を受けたはずです。

 

 

 

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