「韓国は『生まれるべきでなかった国なのか』」という話

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本ブログで書いてきた韓国左派(いわゆる「進歩派」)の考え方の一つに、『大韓民国は失敗作だ』とするものがあります。もともとは民族単位で南北ともに一つの国を作るべきだったのに、米国+李承晩のせいで南半分だけの「国家単位」でスタートしてしまった。だから、大韓民国は失敗作だ、というのです。国旗や国歌に抵抗感を示すのも、そもためです。

それと似たような表現を、実に久しぶりに韓国マスコミの記事から読むことができたので、紹介します。「文在寅大統領は『生まれるべきでなかった国』の大統領なのか」という、イメージ的にどこか本ブログっぽい題です(笑

以下、朝鮮日報から部分引用してみます。

 

 

(PCの場合、ここから「続きを読む」の後になります)

<・・(※左派勢力は、ペク・ソンヨプ氏が)1943年2月から45年1月まで間島特設隊に勤務しながら独立軍を討伐したと非難する。事実と異なる非難である。 1943年満州はそのような世界ではなかった。

現政権の中枢であるNL系列(※民族解放派民衆運動家たち)が1980年代「百戦百勝の常勝将軍」と教えられた金日成は、1940年10月23日、ソ連に逃げた。1942年、そこで金正日を産んだ。 1943年にも満州に討伐する独立軍が残っていたなら、1940年に満州を離脱した金日成は、臆病者だったに違いない。

 

大統領の沈黙に敷かれた意味を推測することはできる。大統領は昨年、海軍士官学校の卒業式で「海軍は軍の中で、日本軍出身ではなく、私たちの力で作った最初の軍隊だ」と言った。陸軍と空軍には正統性がないという意味だ。大統領が知っているかは不確かだが、進歩勢力の次の段階の論理は、「だから、大韓民国は生まれるべきではなかった国だ」というものである。大韓民国大統領が、このような論理に承服しているわけではないと、信じたい・・>

https://news.v.daum.net/v/20200717230952031

 

信じたい(意訳:信じてない)信じたい(チラチラ)信じたい(信 辞退)、といったところでしょうか。

この「大韓民国は失敗作」理屈だと、「じゃ、北半分も失敗作だろうが」になりますが、そんなことは誰も言いません。ここがまた、いかにも韓国らしいところでして。

なぜそれを誰も言わないのか?究極的には「言ってはならない」からですが(笑)、この考え方が韓国の民衆に『効いた』のは、韓国社会の『極端な二分論』にも理由があります。「韓国が生まれるべきでなかったのだ。だから北朝鮮が生まれるべきだったに決まっているだろう」として納得できたわけです。0と1しか無い世界だから、0が悪なら1は善なのです。韓国ですから。もともとこの『韓国は失敗作。正統性のある北朝鮮で民族国家を作ろうぜ』は、戦後の韓国では『下』の立場だった人たちを中心に広がった思想なので、『韓国なんか間違っている』という主張にハマりやすかったのかもしれません。

 

こんな話になると、いつも「反日は左派の陰謀」とする話がつきまといますが・・私はそんな見方には同意しません。反日は韓国の総意として存在してきたものであり、右か左かの問題ではありません。安保観が違うだけ。

日韓関係の破壊が『国家』としての大韓民国の立場を大いに揺るがすことであり、右派より左派が積極的なのは事実です。しかし、すでに70年代から北朝鮮の『反日は迂回的な反米になる』戦術はありました。しかし、そこまでわかっていてこの有様だから、現状を右のせいだとか左のせいだとかは言えないでしょう。今回のペクソンヨプ氏の件で見られる、『親日だからダメだとか言ってるけど、迂回的に反米・親北と繋がっている』心理も、まさにその一面であります。

もし文大統領及びその後継者が「韓国は生まれるべきでない国だ」という考えを持っているなら、次の段階は「どうすれば、連邦制『統一』に見せかけて、韓国を解体するのか」ということになりますが・・現状、まだそれは非現実的です。15年前よりはずっと現実的になりましたが、まだです。鍵となるのは、やはり在韓米軍の存在でしょうか。

 

 

 

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