韓国軍関係者「原子力潜水艦は、北朝鮮ではなく日本と中国を牽制するためのもの」

最近、韓国で原子力潜水艦を保有すべきという主張が盛り上がっています。名分は、戦時作戦統制権を韓国軍が持ったときのための、独自のキル・チェーンのための切り札が必要だ、というものです。ソース記事はこの場合のキルチェーンを『北朝鮮がミサイルを発射しようとするとき、韓国軍が先制攻撃して目標を打撃する』としています。そのために、SLBMの搭載まで考えている、とも。

ですが、中央日報は、韓国軍関係者の言葉を引用し、『政府は、対北朝鮮用のキルチェーンのためのものではなく、日本や中国の重要施設を攻撃するための戦略兵器として、原子力潜水艦を欲しがっている』とのことです。以下、中央日報の記事から部分引用してみます。

 

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(見出し)有事の際、中国と日本を突く「毒針」・・現政府はなぜ原子力潜水艦を欲しがるのか。表面上の理由は、米国から戦時作戦統制権を取得するには、独自の戦略目標打撃(キルチェーン)能力を育てなければならないというものである。戦略目標打撃は、北朝鮮が核及びミサイルを発射しようとしたときに先制的に打撃するという概念である。韓国型SLBMを搭載した韓国型原子力潜水艦が海中に隠れて、北朝鮮が核及びミサイル攻撃の兆候を示す、SLBMで先手を打つためのもの、というのが現政府の論理だ。

 

 

しかし、匿名を要求した軍関係者は、「原子力潜水艦は、キルチェーン手段ではない」と言い切った。彼は、「海の中の潜水艦に緊急連絡することも大変だし、SLBM発射準備にも時間がかかるからだ」と耳打ちした。韓国型原子力潜水艦は、戦略兵器だ。韓国より軍事力が強い周辺国、すなわち中国と日本を相手にして牽制する武器だという意味だ。

いわゆる、「毒の針 戦略」である。匿名を要求する政府筋は、「韓国が中国・日本と対等な戦力を持つのは無理だが、両国の中核を打撃することは可能である」と語った。いざとなったら、北京や東京の指揮部や主要施設を無力化するという戦略だ。

 

(見出し)「原子力潜水艦はコスパが悪い」vs「必ず必要な戦力電力」の議論・・誰もが原子力潜水艦を望んでいるわけではない。経済性を考えてみるべきだとする声も多い。

チョン・ヨンウ前青瓦台外交安保首席は、「原子力潜水艦1隻の建造費用があれば、214級(1800t)ディーゼル潜水艦6隻を確保でき、より効果的に運用することができる」、「静かに動く日本のディーゼル潜水艦は、騒音が激しい中国の原子力潜水艦を探知できるが、中国は日本の潜水艦を見つけることができないでいるのが現実だ」と語った・・(ソース記事:中央日報、外部リンクにご注意を)>

 

 

本ブログで何度も取り上げたことですが、爆弾とか武装闘争とか、韓国は対日闘争においてより『過激なこと』を好むようになりました。その一例として、31運動の「非暴力闘争」主張が、この数年間で、信じられないほど聞こえてこなくなりました(全然無くなったわけではありませんが)。韓国は、31運動は非暴力の完全平和主義運動だったと、長い間、自慢してきました。しかし最近は、朝鮮義烈団、親日派や日本人を狙った暗殺、さらには戦後の時代に起きた爆弾テロまで、過激なことを好み、それを隠そうともしなくなりました。韓国が原子力潜水艦保有を推進するからといって、それがすぐに出来るものではないでしょうけど、『日本には何をしてもいい』という風潮が日々強くなりつつある韓国社会。ふっと、『爆弾テロ』と記事で言う『毒の針 戦略』には共通点がある気がして、エントリーしてみました。最悪、その潜水艦から打ち上げるSLBMが北朝鮮のものだったりして・・(曇る

 

 

 

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