韓国大統領府が、日本大使館の公使を招待し、カン・チャンイル大使内定者のアグレマン(同意)を要請した、というニュースがありました。大統領府はさっそく否定しました。以下、文化日報の記事、本ブログとしては珍しく全訳してみます。
<<カン・チャンイル駐日韓国大使内定者が日本のアグレマン(外交使節に対する駐在国の同意)を受けていない状況で、大統領府が先週、相馬弘尚 日本大使館総括公使を呼んで、日本側の立場を聴取し、協力要請をしたことが分かった。青瓦台(※韓国大統領府)がアグレマンのために当該国の公使に協力を要請したのは異例なことで、カン氏の派遣をめぐり韓日間で異常気流が形成されたではないかという観測が出ている。
16日、複数の日韓外交当局者によると、大統領府国家安保室主要関係者は去る12日、相馬公使を非公開に大統領府に招待し、両国間の懸案を議論しており、特にカン内定者のアグレマン問題について協力を要請した。日本の外交筋は「日本政界でカン内定者に対する拒否感が相次いでおり、富田浩司 在韓日本大使もまた、最近、韓国政界の人たちに会って、自国内の雰囲気を迂回的に伝達したと聞いている」と述べた。
日本は、カン内定者の内定直後から、アグレマンの前には大使内定を発表ないという外交上の慣例のことで、不満を示していた。以後、日本のマスコミを中心にカン氏が2011年5月にロシアを経由して日露間の領土紛争地域である北方領土を訪問した事実と、昨年10月に放送で「(日本では)天皇でも、韓国では日王と言おう」と言ったことを問題にしている。11日の産経新聞は論説で、カン内定者を置いて、「前後最悪とされる韓日関係の改善に役立つ人だと言うことができるだろうか」と批判した。
専門家たちは、日本が韓国大使内定者に対するアグレマンを拒否する可能性は極めて低く、手順が1〜2ヶ月かかるので、先月23日に内定された彼のアグレマンは、来る1月中には完了すると見込んでいる。ただし、この過程で相手国で異常気流が出るのは極めて異例だ。チン・チャンス世宗研究所首席研究委員は、「昨年と比較して、韓日関係の攻守が完全に入れ替わった」とし「日本は、些細なことから韓国を圧迫する戦略を展開するだろう」と分析した。
日本のまた近いうちに富田大使を交代させるする。厳格な相互主義が機能しているアグレマンを置いて、日本が高姿勢を示している背景には、ムン・ジェイン政府が韓日関係の改善を通じて、北朝鮮問題を解決する意図を、むしろ逆利用しているという分析も出ている。
シン・ボムチョル韓国国家戦略研究外交安保センター長は「日本はムン・ジェイン政府が、東京オリンピックを介して、南北関係を解決しようとしていることを知って、当分の間、高姿勢を続けると見られる」と診断した。一部では、慰安婦合意破棄など、これまでムン・ジェイン政府に対して不満が積もった日本が「報復」するのではないかという分析も出ている>>
分析はどれもパッとしませんし、いまさら「気流 異常事態」といわれましても、さらにパッとしません。某書のタイトルに似ている気もしますが・・
大統領府はこの件を否定していますが、もしこの件が本当なら、確かに異常ではあります。相手国の人を招待してアグレマンを要請したとなると、異常の中でも深刻な異常ですね。言い換えれば、ここでアグレマンに何か問題が起きると(アグレマンが得られない、または随分と時間がかかる、など)、韓国としてはものすごく困るという意味でもあります。
韓国は『わざわざGSOMIA終了猶予1年目の日にカン氏を大使内定したこのサインに気づけ』『韓国は日本に手を差し伸べた』と偉そうにしていましたが、日本がそれをガン無視すると、韓国としてはパク・チウォン氏の訪日から始まった対日外交(?)は完全失敗に終わりますから。
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