「強制徴用労働者の像」告訴の件、簡単なまとめ・・被害者は780万人、でも被害者の写真は無し?

去年10月、韓国の検察が「強制徴用労働者像のモデルは日本人」とする主張を認めたとお伝えしました(過去エントリー)。ちなみにURLは「モデル料払え」でした。

ご存知でない方もおられましょうから何のことなのかもう少し説明しますと、慰安婦像の作家 金運成(キムウンソン、一部の日本語記事での表記によります)夫妻は「強制徴用労働者の像」というのを作りました。似たようなものが全国各地に作られています。虐待され、極限まで痩せた姿のこの労働者像は、韓国最高裁の個人賠償判決、いわゆる元徴用工問題により、特に労働組合を中心に全国各地に広がりました。ただ、それら全ての像がキム夫妻の作品であるわけではありません。慰安婦像もそうですが、いわゆるパクリもあります。

ですが、韓国の教科書に長い間「強制労働される韓国人(朝鮮人)」として載っていた写真が、実は日本であった日本人労働者関連の事件の写真で、韓国側の記述はデタラメだったことが明らかになりました。いまは教科書からも削除されたと聞いています。

 

その流れから、韓国の「キム・ソヨン」弁護士は2019年8月、「ソウル竜山駅、大田市庁の前などに設置された、貧しく痩せた徴用労働者像のモデルは、韓国人(朝鮮人)ではなく、北海道土木工事現場で虐待された日本人であり、この像は歴史歪曲だ」と主張しました。キム弁護士は太田(テジョン)市議員出身です。ちなみに、この像、違法設置なのに誰も何も言えなかったそうです。すると同じく2019年、キム作家夫婦はキム・ソヨン市を名誉毀損などで損害賠償請求訴訟を提起しました。それが検察の判断で「いや、これあの事件の日本人がモデルだろう」という判断を下したわけです。

そして、韓国の裁判所もまた、キム・ソヨン弁護士の主張を認めました。日本人なのかどうかではなく、「モデルが日本人だと主張できる十分な理由がある」ではありますが、一応、キム・ソヨン弁護士の主張が認められた形になります。以下、『マネーS』の記事から部分引用してみます。

<<裁判所が、強制徴用労働者像のモデルは日本人だと見る理由があるとの旨の判決をした。2日、法曹界によると、議政府(ウィジョンブ)地裁は28日、労働者像を作ったキムウンソン・キムソギョン夫婦が「『徴用労働者像は日本人をモデルにした』という虚偽の事実を流布して名誉を毀損した」とキムソヨン前大田市議員(弁護士)を相手に提起した損害賠償請求(6000万ウォン)の訴訟を棄却した。

裁判所は、「2019年3月頃、小学校の教科書に掲載された徴用労働者の写真の主人公が日本人だと明らかになった記事が複数回掲載された点と、この教科書の日本人労働者の写真と徴用労働者上の人物の容姿的特徴が非常に似ている点などから、像のモデルが日本人だと信じるには十分な理由があったと思われる」と判断した。続いて、「労働者像のモデルが、1926年9月9日 日本の『旭川新聞』に掲載された写真の中の日本人労働者の姿と似ているとする学者の主張などが提起されているのに対し、作家夫婦は、モデルが日本人ではないことを十分に証明できていない」と付け加えた・・>>

 

それでは、オチ、入ります。

韓国では、政府公式ではないものの、一部の市民団体や自治体が、「強制徴用された朝鮮人労働者は700万~800万人」と主張しています。例えば蔚山(ウルサン)地域のモニュメントには「全徴用者7,827,355人、蔚山6,300人」と刻まれています。ソースはニューシースですが、数字は画像から確認できます。

7827355人ってものすごく細かく数えたようですが、じゃ、彼らの写真(被害者としてのもの)とか残っていないのでしょうか。なんで日本人、しかも『事件』に分類される記事のマイナーな写真を持ってくる必要があったのでしょうか。

元気に笑っている写真なら、残っています。拙著『恥韓の根源』でも加筆して紹介しましたが、本ブログでも紹介したことがあります。韓国、釜山にある歴史館が『強制徴用被害者たちの写真』を展示したところ、訪問者たちが『なんで、笑顔なんですか?』と疑問に思った、という内容の記事です。まだという方は、過去エントリーを御覧ください

 

 

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