保守野党とされる『国民の力』が、今日、「金九」記念館で(笑)、大統領候補を決めるための党内選挙を行いました。
で、さっそく結果ですが、保守派の大統領候補は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏で決まりました。国民の力の場合、大統領候補を「党員投票(選挙人団総60万人)50%、一般国民世論調査50%」で決めます。2位の洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員とは、約6%ぐらいの差で、一般国民世論調査では洪議員のほうが支持を受けていました。
宇宙人が攻めてくるなどの大きな変数が無いと、尹候補と、共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の一騎打ちになるでしょう。ただ、ちょうど新刊『文在寅政権最後の暴走』にも同じ内容を書きましたが、これから保守右派の命運を決めるのは、『分裂』でありましょう。洪議員はもともと反・朴槿恵派で、党代表だった頃に何の実績も残せなかったこともあり、ついには党から公薦(党の国会議員候補に選ばれる)すらもらえなくなり、国民の力からしばらく離れていた人です。
尹候補は、言うまでもなく、国民の力には入ったばかりの人です。どちらも、『党』を基盤にする考えなど、持っていません。これが、左派(共に民主党側)との大きな差です。共に民主党の場合、同じく競選ライバルだった李在明氏もイ・ナギョン氏も、政治基盤的に、党から離れることは考えられません。さて、こんな中、敗北した洪候補は、大人しく『大統領候補になった候補を支持します』と言えるのでしょうか。
実は洪準杓氏、今日の午前11時頃、「もし党内選挙で負けると、結果に従い、白衣従軍します」とSNSに文を掲載しました。白衣従軍というのは、朝鮮時代、武官に与える処罰の一つで、階級を抹消、一人の兵士として戦闘に参加させることです。韓国では美化され、『何の代価も求めず、戦いに参加すること』とされています。ですが、その1時間後、洪氏の文から『白衣従軍』が削除されました。朝鮮日報がこの件、以下のように報じています。
<<国民の力 大統領選手である洪準杓議員は、大統領候補を決める5日、Facebookを通じて「どんな結論が出てもその結果を受け入れる」としながらも、「白衣従軍する」という文章を消して、その背景に関心が集まる・・・・洪議員側の関係者は、通話で「大きな意味がない」と一蹴した。党内選挙で敗北すると、競争候補のユン・ソクヨル前検察総長を助けないという意味ではないのか、という質問には、「ユン氏側が『助けてくれ』と言わないと、助けようがない。それは、大統領候補になった人が決める問題だ」(※と話した)・・>>
本ブログでも9月にお伝えしましたが、大庄洞(デジャンドン)という地域の再開発事業関連で、李在明候補の支持率は右肩下がり中です。このチャンスに、保守派は、ちゃんと候補単一化に成功し、支持率を上げることができるのでしょうか。個人的には、いまはまだ共に民主党(李在明氏)のほうが有利だと思いますが、一時に比べると、言い切れなくなりました。
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