10年で国民の3%が改名・・どうしてそんなに名前を変えるのか

ふっと『改名』について調べてみました。もう数年前になると思いますが、改名する人が多いという記事を見た記憶がありましたので。うろ覚えで恐縮ですが、ブームとまで言われていたような。単に自分で変えるだけでなく、ちゃんと正式に名前を変えるという意味です。ちょうど11日に「名前を変えないと決めました」と書いたこともあるし(過去エントリー)、それから韓国の改名ブームがそうなったのだろう、ちょっと気になりました。

本エントリー、過去エントリーもそうですが、「私が変えないことにしたから、変える人は火星人だ」という趣旨で書くつもりはまったくありません。人それぞれだし、事情があるだろうし、法律的に改名が認められているなら、それは変えてもいいでしょう。韓国ではホーム○スのことを「路宿者」と言いますが、その発音がノスクチャになります。そこで、全国のノ・スクチャさんたちが改名せざるをえなかった・・そういう話も聞きます。前はそんな呼び方がありませんでしたから、親が名前を決めた時点では、想像もできなかったことでしょう。そう、いろいろ事情があるのでしょう。ただ、ちょっとした社会の「柄」の話がしたいだけです。

 

結論から言いますと、まだまだ多くの人が改名しています。2019年だけで13万3255件(申請ではなく最終的に許可された件数)。 2010年から2019年まで名前を変えた人は146万人。2021年9月17日の朝鮮日報によると、「(2021年時点で)過去10年間、国民100人のうち3人が名前を変えた。1970年代には1年4000~6000件程度だったが、1990年代から改名が増え、1993年には1万件、2006年には10万件を突破した」とのことでして。

妙ですね。仮にも儒教思想を大事にすると言っているはずですが・・なんでこんなに多いのか。もう少し最近のものだと、というかこれが最新のもになりますが、今年1月29日の同紙(朝鮮日報)にも同じ趣旨の記事があります。それでも、前はノスクチャのような『名前のせいでよくからかわれる』などの理由が多かったけど、最近は『未来のため(すなわち、運勢関連)』が多い、と。それに、私の検索の仕方が悪かっただけかもしれませんが、この件を記事で取り上げているのは朝鮮日報だけで、そこまで社会的に問題視されていないようです。ここから<<~>>は引用部分となります。

 

<<・・前は、主に「名前が気に入らない」「名前のせいでからかわれる」といった理由で改名を申請していたが、最近では若い層を中心に、進学や就職、恋愛、結婚などがうまくいかないとして改名する人が増えているという。つらい状況を突破する糸口として改名を選んでいるのだ・・・・作名所(※人の運税を研究するなどして、名前を作ってくれるところ)を運営する人たちも、「名前を変えたいと相談してくる若い人たちと話をしていると、若い世代のつらさが伝わってくる」と語る。

京畿道で作名所をしているゴンソンユンさんは、「最近、入ってくる問い合わせのうち40%程度は、20代か30代だ」とし、「良い大学を出ても就職できない人が多いので、改名してみる、という心情で来る人が多いと話した。一部では、若い世代が、まるでオンラインIDを変えるように手軽に改名しようとすることに対して、懸念の声も上がっている。

改名申請を担当するある判事は、「改名は個人の権利であるが、名前を変えてから1年もたたずにまた改名を申請したり、3回、4回と続けて改名を申請したりするケースもある」と語った。成均館大学社会学科ク・ジョンウ教授は、「未来のために改名したいというのは、とても合理的だとは言えない」と語った・・>>

 

未来のため、と言われましても・・結局は『運勢』ですね。それを信じているわけです。朴槿恵大統領の弾劾のときも、この前の大統領選挙のときもそうでしたが、政治家がシャーマニズムのような何か(韓国ではムソクと言いますが)に頼ろうとすると、社会的に大騒ぎになります。『そんなものに頼ってどうするんだ!現実を認識してくれ!』と。韓国社会は、儒教の教えを大事にすると、若い世代は開放的で世界の流れに乗っている、そんな話もよく耳にします。しかし、なんでこうも『そうは思えない』風潮が出来ているのか。

結局は、「名前」を自分の一部だと思ってないのかもしれません。名前のせいで良からぬことが起きているなら、そんなものは私の一部(『ウリ』とでも言いましょうか)ではない・・一部のはずが無いのだ。そう思っているのではないでしょうか。心を入れ替えて頑張る、という趣旨なら分かりますけど、どうしてもそう建設的なものには見えません。

 

 

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