改めて思う、漢字の必要性

最近、帰化のため、いろんな資料を用意しています。ですが、自分で「訳」を付けないといけないものがほとんどです。家族関係証明書、最終学歴を確認するための卒業証書などなど、すべてが韓国語でできているため、提出するには日本語訳が必要になります。そんなとき誰を呼びますか?ゴーストバスターズ以外で。そう、シンシアリーでしょう。得意です。ノー・プロブレムです。そう思うときが、私(本人)にもありました。

訳なら誰が付けても問題ありませんが(翻訳した人の連絡先などは記しておく必要があります)、重要な書類だし、わざわざ人にお願いする理由もないので、自分でやってみました。行政書士さんからサンプルも頂いたので、ワードで表を作って書き込めば・・そこまで問題はありませんでした。でも、どうしてもひっかかる部分があります。地名です。そう、地名が全部漢字で出来ているのに、カタカナ表記だけにするわけにもいきません。

韓国の地名には、『天』や『川』の字が結構多いです。でも、この二つの字は発音が同じです。これをどうするのか、と。「市」「郡」あたりなら、韓国ネットで検索すると、ネット百科事典などに漢字表記が出てきます。出て来ない場合も驚くほど多いけど、なんとか特定することはできます。日本では常用しない漢字の場合もありますが、訳を作るのもPCでやっているし、読み方もカタカナで付けるので、問題ありません。

 

問題は、それより狭い行政区域単位です。都会にある「洞(ドン)」なら、全てではないけどなんとか出てきます。でも、田舎の方、例えば「面」「里」などは、困ったものです。地名の発音(読み方)は知っているのに、何の字なのか、全然ヒットしません。いままで暮らした場所の住所を全部記録する欄があって、子供の頃のものは思い出せないけど、公衆保健医(兵役の代替制度の一つ)として3年間暮らしたところの地名を検索してみましたが、どこからもヒットしません。

これ、現地の人たちは知っているのだろうか、と思うようになりました。それは、高齢者の方なら知っているかもしれませんが、若い人たちは知っているのでしょうか。あと20年ぐらい経てば、地名から『音』だけが残り、『意味(漢字名)』は誰も知らなくなるのではないか、そう思うと、切なくなりました。3年もいたのに、地名の意味すら知らないでいた私も私ですが・・(実際に住んでいた保健所の宿所と、記録上の住所が、別の町だったというのもありますが)。

 

いままで住んでいた、学校があった、または何かの用事でよく訪れた、そんな地名を次々と検索してみたら、漢字名が出てきて、「あ、これはこういう意味だったんだ」と、新しい発見もありました。例えば、結構田舎ですが、たまに友人たちと牛肉を食べに行く町がありました。その町の地名をあれこれ検索していたら、「川が休む場所」という意味の町もあることがわかりました。川の流れが遅くなる場所だから、そういう名前がついたのでしょう。いい名前だな、と思いました。

さらに不思議なのは、漢字を使わないようになってから、韓国は住所表記を「道路名」住所表記に変えました。~路~番地、といったふうに出来ています。でも、その~路はハングルで「ギル」としていますが、肝心の「~」の部分が、またまた全部漢字です。「路」の部分だけハングルにして、意味があるのでしょうか。それ、ちゃんと意味まで知っている人はどれぐらいいるのでしょうか。

最初から漢字を使ってなかったなら、いまさら導入すべきだとは思いません。漢字が優越だからとか、そんな理由ではありません。『それで出来上がった文化』があるからです。どんな理由があろうと、いままで使っていたものを、『意味』を表す表記を、こんなふうに無くして、これはいったいどういうことか、と。改めて、思わざるを得ませんでした。それに、「町の名前の『意味』が失われていく」という事実にすら気づかない人も多いだろうな・・と思うと、切なくなります。朝から日記のような内容で申し訳ございませんでしたが、いろいろあって、ちょっと忙しいシンシアリーであります。今朝は、これにて。 頑張ります!

 

 

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