経済でもそうですが特に金融において、韓国では、なにか少しでも状況が良くなるとラスボスを倒したように勝った勝ったと盛り上がり、思わしくない流れになると「◯月危機説が出回っている」という報道が溢れます。つい2年前にも、2~3ヶ月に1回は危機説が出ていました。李在明政権になってからは、必要以上に政権を高く評価する論調が、まさに圧倒的です。ただ、為替レートが通貨安のほうに動いていて、それを懸念する声はそこそこ出ています。韓国の場合、もともと経済規模に比べて金融が弱いというのもありますが、IMFの思い出(?)があるからか、ちょっとこの問題への見方が、「過保護」な気がします。通貨安には通貨安のいいところがあるはずですが。ないなら、それはその経済構造が問題ではないでしょうか。
そして、今回もまた、金融危機が来るかもしれない、日本・米国と通貨スワップを、という主張が出てくるようになりました。10月26日にも(週刊朝鮮)、高市早苗 新任首相が、日韓通貨スワップを延長してくれなかったらどうしよう、という記事がありました(本ブログで紹介したのは11月27日です)。そして11日、韓国の毎日新聞にて、キムデジョン 世宗大経済学教授が、金融危機の可能性を「約30%」と論じながら、また通貨スワップを取り上げました。「IMF」事態は、日本が短期債権を回収しながら始まったという、韓国では定説になっている話をしながら。いつものことですが、30%なのか32%なのかもしかして31%かもしれないという問題ではなく、こんな話が出てくる、その浮き沈み事態が、「脆さ」を表しているのではないか、そんな気がします。以下、10月のものも含めて(該当部分だけ)、<<~>>で引用してみます。
<<・・通貨危機の発生原因を勉強し、このようなことが繰り返されるのを防ぐために研究しながら、現在まで来ることになった。ウォン・ドル為替レートの動きを分析した結果、長期的にウォン安が予想される。通貨危機が再び来る可能性も30%程度と推定される。政府の拡張財政が持続すればさらに危険になる・・・・(※外国為替保有庫がそんなに足りないのか?という記者の質問に対して)1997年にも政府と韓国銀行は「韓国は安全だ」としたが、通貨危機を迎えた。韓国銀行は、世界10位の外貨保有高を備えたと話をしているが、経済規模や構造を考慮したとき、不足している。2025年10月基準、韓国と経済構造が似ている台湾を見てみると、外貨保有高が6千億ドルで、国家GDPの77%だ。韓国は4千2百億ドルで、GDPの23%に過ぎない。さらに、米国トランプ大統領の要求に応じて、年間200億ドルを米国に投資しなければならない。まず6千億~7千億ドルを確保しておくとしても、やっと利子収益で年間200億ドルを用意できるレベルだ。
韓国は基軸通貨国ではないから、健全財政をしなければならない。非・基軸通貨国が国家負債率60%を超えると、IMFは「財政リスク国家」に分類する。2029年になると、純粋に国債だけでこの「60%線」に到達する。さらに現在、公企業負債や各種年金などを含む国家負債は130%に達する・・・・(そのためにまず何をするべきか、という内容として)まず、米国・日本との通貨スワップ再開、及び拡大だ。国際金融市場は戦場と同じだ。危機状況では同盟国だからとって私たちを助けてくれたりしない。1997年の通貨危機も、日本が韓国の短期債権を売り始め、直後に米国もその後に続いたのが始まりだった。これは緊急の課題である(毎日新聞)・・>>
<<・・もし来年に日本政府が通貨スワップを延長せず、または縮小した場合、どのようなことが起きるだろうか。現在、韓国の対日短期債務規模は約1500億ドルに達する。短期債務とは、3ヶ月、6ヶ月、1年以下の急性金融取引を意味する。もし来年に日韓通貨スワップが完全に消えたら、どんな状況が起きるだろうか。想像したくないが、途方もない経済的悲劇が起きるだろう。まずは、1500億ドルに達する日本発短期債務が不安になる。最近の李在明大統領の「対日スマイル」政策を、不思議に思う人が多いようだ。実用外交と呼べなくもないが、もうすぐ押し寄せるかもしれない日本のソフトパワーという現実が、その背景があると見ればいいだろう・・
・・筆者の判断だが、すでに外国為替不安は始まっている。1990年に比べるとその速度が緩やかだという点だけ異なり、同様の流れだ。結論だが、2026年上半期に決定される日本発通貨スワップ存続がどうなるかが、経済に決定打になる可能性がある。当然だが、高市のジャパンファーストが韓国とぶつかる場合、通貨スワップ延長も難しくなる可能性がある(週刊朝鮮)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。