日本が専用機でウクライナ避難民を受け入れた件、韓国各紙は『常任理事国進出を狙ってのものにすぎない』

ウクライナ事態に積極的な共助を見せている日本。韓国ではそんな日本のスタンスが、毎日のようにニュースになっています。ただ、そこにはいつも『日本は国連常任理事国を狙っているだけだ』とする論調が付きまといます。

最近は、ウクライナからの難民を受け入れることに対してすら、同じ主張が増えています。例えば、林芳正外相がウクライナ避難民を専用機に載せて来ましたが、その件でもYTNは、『人道主義な顔を演出して常任理事国を狙っている」という記事が流れています。該当部分だけ引用してみましょう。以下、<<~>>が引用部分です。

 

<<・・避難のための便が無い人たちのために、日本は初めて政府専用機を提供しました。【林芳正/日本外務省長官:「人道的観点から日本に来ることを希望する避難民たちに、支援の手を差し述べることです。政府専用機予備機に避難民を載せることにしました」】。【松野博一/日本官房長官:「難民に対する生活費と医療費支給を行い、これらを引き継いだ自治体、企業などと協力して必要な支援を施行していきます」】。

しかし、ウクライナ難民が近いヨーロッパではなく遠い日本まで行く確率はそれほど高くはありません。今回の事態以後、日本が受け入れた難民は400人を少し超える水準です。少数の難民を積極的に支援することを示したのは、日本が人道主義を重視する先進国だというイメージを広げようとする意図だと思われます。日本の長年の宿願である国連安保理常任理事国進出には、国際社会の幅広い支持世論が必須だからです・・>>

 

まず、この件は、「そうなのか、どうか」を論ずる前に、「もしそうだとして、何か問題があるのか」と言ってしまえばそれで終わる話でしょう。前に、『心情』に関して書いたことがあります。近代国家、法治国家では、『具体的な行動』に対してのみ、責任を問うことになっています。例えば、明らかな違法行為があった場合のみ、相応の法律的な措置が適用されます。何を考えていたのか、いわゆる『心』についてまで責任を取らせるなど、近代国家ではありえません。しかし、韓国社会は心情を重視します。これを心情心理だと呼ぶ専門家たちもいます。具体的な行動ではなく、『心情』、すなわち何を考えていたのか、どういう心境だったのか、そんなことにまで『責任を取れ』というスタンスを取るわけです。

この件も、そういう側面があるといえるでしょう。ま、「韓国が日本に言っていることだから」としてしまえば起承転結がそこで終わってしまいますが・・ 自由民主主義陣営として日本が日本の責任を果たすことで、さらに合法的な手続きにより、日本が望むものが手に入るなら、それに何の問題がありましょうか。

この件について、韓国が政府レベルでハッキリと立場を示したことはありません。ただ、盧武鉉大統領が2005年4月にドイツを訪問した際、日本の常任理事国進出に反対するという立場を明らかにしたことがあります。盧武鉉氏は『言ってやったぞ』と思ったかもしれませんが、ドイツも日本とともに国連改革を主張する国ですので、ドイツと事前調整があった発言だとは思えません。ドイツのほうがもっと驚いたかもしれません。

 

前に、ゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説をしたときにも、韓国側は『日本』について好意的に話したゼレンスキー大統領の発言はほとんど報じませんでした(過去エントリー、追記などはしておりません)。そういえば、韓国でも演説することになったと聞きますが、韓国に好意的に言ったのはものすごい勢いで記事になるでしょうね、多分。

なんでこんなに、世の中を『負』の目で見るのか。そう見ないといけない事情でもあるのでしょうか。「負で」文化があるから、でしょうか・・・・・かどうかはともかく、最後にちょっと私的なことを報告します。ある程度、帰化に必要な書類が整いました。これから行政書士さんと協力して、ついに、書類の提出、面談などの手続きに入ります。面談の後には、自宅にも人が来て、視察すると聞きます。結果が出るまでは1年はかかる、とも。

『あ、あの、じゃ、スーツ、スーツとか着たほうがいいでしょうか』と聞いたら、そんな必要はないそうです。ちょっと緊張しているのかもしれません。準備が出来てから実際の面談まで少し間があるので、その間にどっか海が見えるところに行って1日休もうかな・・と思っています(後でまた告知致します)。いろいろ、ありがとうございます。

 

 

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