本ブログでもお伝えしましたが、韓国国会「韓日議員外交フォーラム」のジョンジンソク代表(国会副議長)を団長とする「政策協議団」が、4月 24~28日の間、日本を訪問します。
政策協議団の訪日について、日本政府が『日本の一貫した立場に基づいて』といういつものフレーズで答えました。ソース記事となる「イーデイリー」は、これを「既存の、韓国側が解決策を先に用意すべきだという既存の立場をそのまま維持したもの」と書いています。元ソースとなる日経新聞の記事にはそこまでは書いてなかったですが、今の時点で『一貫した』というフレーズが入ったからには、確かにそんなニュアンスになります。というか、そうであってほしいところです。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<18日日本経済新聞によると、松野博一日本官房長官は、日本総理官邸で開かれた記者会見で「尹錫悦(ユンソギョル)次期大統領のリーダーシップに期待している」とし、「日本の一貫した立場に基づいて韓国の新政権と緊密に意思疎通していく」と話した。彼は、「健全な日韓関係は、地域と世界の平和、安定、繁栄を確保するために不可欠です。 韓日関係をこのまま放置できない」とも強調した。
ただし、両国間の複数の懸案に関して提起された裁判のことで、韓日関係を何とかするためには、韓国が解法を用意しなければならないという立場を維持した。 問題はすべて解決済みで、訴訟は国際法的に問題があるという既存の主張を再確認したのだ・・(イーデイリー)>>
今回の政策協議団の一人、尹当選人の外交ブレーンの一人とされるパクチョルヒ教授は、3月18日「世宗(セジョン)研究所日本研究センター」が主催した日韓関係関連セミナーで、日韓『両方に問題がある』を前提としました。聯合ニュースから原文ママ引用しますと、「韓国が正解を書いて提出すると、日本が『採点』する(原文ママ)」やり方は、通用しないと言い切りました。両方に問題があるから、努力も両方がする必要がある、というのです。
ちょっと私見ですが、ここでいう『両方』とは、韓国と日本ではありません。文政権と日本です。なにせ、該当セミナーでパク教授は、韓国側の問題は、全てが文政権のせいだと強調しました。「複数の問題を起こしておいて、政治的負担が重くなると、無責任なことにそれらを放置した」、と。尹政権は、それをなんとかするために努力するから、日本も譲歩せよ、という論調です。でも、日本からすると、文政権も尹政権もなく、相手は『韓国』です。問題を起こした本人に『譲歩せよ』と言われているわけですから、気が気じゃないですようね、日本政府は。
個人的に、韓国の日本観は、どことなく『教える』と表現できる部分が多いと思っています。もちろん、思わしくない意味で、ですが。先生として、大人として、教えてやる、というスタンスが、垣間見えます。わざわざ『採点』という表現を使ったのは、そういう部分もあるのではないか、採点すべき立場は韓国である、という不満もあるのではないか、そんな気もします。儒教的には特に大事なことだったりします。
一括妥結を試みる尹当選人が送る、政策協議団。日韓合意の韓国側のリーダーだったというイサンドク氏、採点はさせないというパク・チョルヒ教授、昨日紹介したばかりですが、『凍結』論を主張する(過去エントリー)ジョンジンソク議員、こんな人たちがメインになって、訪日します。くれぐれも、日本政府には、「日本の『一貫した』立場」だけは本当に譲らないように、お願いしたいところであります。それでは、今日はこれで失礼します。今日もありがとうございました。
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