『後頭部法則(?)』

ある記事に、『後頭部法則(?)』という言葉が載っていたので、軽く感動しました。感動にもいろいろありますけど。私が勝手に書いたのではなく、国際ニュースというネットメディアの記事、『(?)』まで含めて記事原文のままです。イドクフン氏(元ハンナム大学総長)が連載しているコラムです。何の法則なのか、結論の部分を先に紹介しますと、こうなります。

「中曽根総理は1983年韓国を訪問し、その答礼として1984年に全斗煥大統領が日本を訪問した。これは日韓関係の新しい側面を見せてくれた。しかし、この点を指摘したい。中曽根総理は、その1年後の1985年に総理資格で靖国神社に参拝した、『後頭部法則(?)』の創始者でもある。これが、日本政治家の、日本への愛を示すことである。日本政治は世襲だから、今の日本の政治家たちも内面は中曽根総理と同じだと見てもいい」。

 

今朝エントリーしたばかりですが、政策協議団とか、首脳の訪韓がどうなるのか、などの記事が多い中、岸田総理が供物を奉納したことを、こんなふうに表現したのではないでしょうか。でも、妙なのは、その結論の前に書かれている、1980年代の日韓関係について書いた部分です。これといって文書に基づいたものではなく、イ元総長が聞いただけの話(逸話など)だそうですが、その内容をまとめると、こうなります。

・・「韓国にオリンピック開催を助言したのは日本だ」、「日本は1988年ソウルオリンピックを支持した」、「韓国政府と親しい人たちが、むしろ名古屋よりソウルを支持するよう日本政府を動かしたとも言われている」、「1983年日本の総理としては初めて中曽根総理が訪韓した」、「そのあとにレーガン大統領の訪日、訪韓が続き、韓国は『安保経済協力』という名分で7年間40億ドルを日本から受け取ることになった」、「答礼として1984年、韓国大統領としては初めて全斗煥大統領が訪日した」、「当時、天皇から、遺憾、繰り返されてはならない、などの発言があった」・・

 

経済が苦しくなった当時の韓国は、レーガン大統領に、『日本が協力金をもっと増やすようにしてほしい』と要請した、という内容もあります。結果的に、日本側は韓国側の要求を聞いてやったわけですが、これらの話のあとに、急に『K頭部の法則』が出てきます。これって、日本が一方的に損をしただけでしょうに。記事には、『韓国が何かをやった』という内容は一切出てきません。

ただ、全斗煥氏が日本を訪問したことを『韓国の国家元首が初めて日本を訪問したことであり、日韓友好関係の真の基礎を築き上げる大きな意味を持つことであった』としています。それだけです。韓国が答礼として何かをした、何かの協力をした、そんな内容はありません。そこまで協力金を出して、ソウルオリンピックを支持して、独○者と見ることもできた全大統領をここまで待遇した日本。そう、明らかに損をしたのは日本です。それから40年近くが経ちますが、それで何かが変わったでしょうか。

記事は『日本のやり方は、いまも同じだ』と言いたいのかもしれません。しかし、私から見ると、『やり方』が変わってないのは韓国の方です。そのやり方にうんざりした日本が、やっと変わろうとしている、いまはそんな時期であり、なぜかその流れが『戦後最悪』と言われています。

 

 

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