韓国、尹政権の海洋水産部長官候補、『竹島起点のEEZ、積極的に検討する』

総理・長官候補に対する聴聞会が続いていますが、その中で、共に民主党議員から「竹島を起点にしたEEZを宣布すべきだ」という主張がありました。李承晩ラインのようなものをまた作ろう、という趣旨です。長官候補者は『独○(竹島のこと)は私たちの領土であり、それを起点としたEEZ設定を積極的に検討したい』と答えました。

これは、韓国では結構前(個人的な感覚によるものですが、2000年代になってからだと思います)から出ている主張です。長官など政府の人、国会議員、学者などから、何度も提起されました。そのたびに、『検討する』とはなったものの、さすがに実行されたことはありません。ソース記事はアジア経済のですが、海洋水産部長官候補者ジョスンファン氏の聴聞会で、共に民主党のユンジェガブ国会議員がまたこの件を掘り出して、長官候補者に『宣布』を注文しました。ジョ候補者は、「積極的に検討したい』と答えました。ちなみに、『輸入禁止措置は解除せずにCPTPPには加入する』と言っている人でもあります。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・共に民主党のユンジェガブ国会議員が、4日、ジョスンファン海洋水産部長官候補者の聴聞会で、○島を起点とした排他的経済水域(EEZ)宣言を注文した。過去、韓国政府は日本との最初のEEZ交渉で鬱陵島と日本沖縄島の中間を韓日間EEZ境界設定を提案した。李承晩大統領が「海洋主権宣言」と「李承晩平和線」を発表し、独○は韓国水域であることを国際社会に宣言したにもかかわらず、当時外交部がその価値を理解できず、いまのようなEEZ境界設定を提案したのだ・・

・・ユン議員は「韓日間EEZ境界交渉で優位を占めるためには、領土として実効的支配のため、新しいEEZ宣布が急がれる」とし「ジョスンファン候補者が長官に就任すれば、領有権強化のために海洋水産部がもっと主導的に出てほしい」と話した。ジョ候補者は「独島は歴史的にも国際法的に完全な我が領土である」とし「EEZ宣布について関係省庁と積極的に検討する」と明らかにした>>

 

うろ覚えの件まで含めると、これと同じ話は何度も記事になりました。確か、この前、不正行為で辞任した光復会のキムウォンウン会長も、同じ主張をしていました。ソース記事を適当にあさっていたら、2006年のものがあったので、合わせて紹介します。ハンギョレ新聞(2006年4月19日)の記事で、当時外交通商部長官だったパン・ギムン氏も、同じ主張をしています。

<<・・パン・ギムン長官はこの日、国会統一外交通商委員に出席し、「○島を起点に排他的経済水域を再公表しなければならない」という議員たちの主張に、「その件を排除したわけではない」とし「他の国の事例と日本の交渉態度、国益、判例などで検討していく」と話した。政府は1996年の国連新海洋法の採択以後、領有権をめぐる韓日紛争など国際的議論を避けるため、排他的経済水域宣布起点として鬱陵島を使ってきた。

パン長官は、「政府は○島問題が韓日関係より上位概念であるという基本認識の下、実効的支配を強化する多様な措置を取る計画だ」とし「ただし、我々が実効的に支配しているだけに、政府は国際的に紛争地域という印象を与えないよう留意して対応していく」とも話した・・>>

 

「いつものことだ」と言ってしまえば、それだけかもしれません。しかし、最近、何かの流行語のように出てくる、『関係改善』という言葉。「尹当選人が関係改善を提案したのに、なんで日本は積極的に応じてくれないのか」という趣旨の記事があふれている中、その政権の長官聴聞会で、どんな会話が盛り上がっていたのか。彼らが言う『関係改善』というものが、どんなものなのか、どれだけ恐ろしいものなのか、よく分かる下りでもあります。

 

 

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