日本、尹政権に「言葉より行動」を促す方針

『いわゆる』関係改善関連の記事で、『言葉より行動を』という言葉が登場しました。尹政権の現状を、実にうまくまとめたフレーズだと思われます。尹錫悦(ユンソンニョル)氏の大統領就任式参席のために訪韓する林外相が、会談で祝のメッセージを伝えるとともに、いわゆる関係改善については「『言葉より行動を』と求めるとみられる」、と。元ソースは時事通信で、韓国ではニュース1などが報じています。

林外相は岸田総理の親書を持っていくという話もあるし(親書を受け取ったので、その返事となります)、尹大統領も米国→日本の順で会うことになった、という報道もあります。ソース記事には「まずは外相間で積み上げる」としていますが、親書に同じ趣旨が書いてある可能性もあります。

不安が無いわけではありませんが、この「言葉より行動を」路線は、いままでのテンプレ・フレーズ(一貫した日本の立場に基づいて、など)よりはほんの少し具体的になったものであり、方向性としては間違ってないとも言えるでしょう。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<時事通信によると、林外相は9日、パク・ジン外交部長官候補者と会って、10日就任式に参加した後、尹錫悦大統領を礼訪(※表敬訪問)する日程で訪韓する。 林外務相は尹大統領に会い、岸田首相の親書も伝える。林外務相は、一連の会談で新政府発足にお祝いを伝えながら、関係改善には「言葉より行動」が必要だというメッセージを伝えるものと見られる、と通信は伝えた。

時事通信は、文在寅政権の下で両国関係は悪化したとしながら、「尹当選人は対米、対日関係重視姿勢を見せた」と関係改善期待を示した。ただし、韓国は右寄りの政権も、遅かれ早かれ、日本と対立する方に旗色を変える場合があるため、日本では期待と疑いが交錯している状況だと伝えた・・>>

 

その時事通信の記事ですが、やはりというかなんというか、首相官邸の中にも、岸田総理の訪韓を勧める人たちがいたようです。 <<・・過去の例としては、03年に小泉純一郎首相、08年に福田康夫首相が出席している。今回も首相訪韓に前向きな意見が首相官邸内にあったが、政府関係者は「政治の決断だ」と明かした。新政権の「本気度」が読めない中で前のめりになるのはリスクを伴うと判断したもようだ(時事通信)>>、とのことでして。本ブログとしては、政策協議団が訪日したのは、基本的には岸田総理の就任式参席(首脳会談)のためだと見ています。多分、政策協議団は来日の前から、日本側の人たちにも協力をお願いしておいたでしょう。結果的に、そのミッションは失敗で終わりましたが。

 

ニュース1の引用最後の部分、時事通信はもう少し詳しく書いています。『総理と会うことはできたけど、総理の訪韓にはならなかった』もまた、日本としては「期待と懸念を共に表したものである」そうです。<<・・就任式への対応にもこれ(※期待と懸念の共存)が反映した。首相は3月の尹氏との電話会談で、早期の対面会談を目指すことを確認。4月には慎重論を押し切って尹氏の「政策協議代表団」と面会した。だが、韓国側が期待を寄せた自身の訪韓は見送り、林氏の派遣にとどめた・・>>、と。

これをはっきりするため、尹政権はどんな『行動』が出来るのでしょうか。韓国内でも『具体的な話が無さすぎ』と言われていますが。その行動は、大統領の個人的な能力で出来るものでしょうか。日本は、韓国が「行動」を示さなかった場合、期待を捨て、懸念を『具体化』するための準備はできているのでしょうか。考えれば考えるほど、不安もありますが、今回の『言葉より行動』、とても的確な指摘ではないでしょうか。的確だからこそ、韓国としては受け入れられないもの・・という見方もできますが。

 

 

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