昨日、というか一つ前のエントリーで、相星大使の戦闘力が急激に上がって、相手のスカウターが壊れるところまでお伝えしました(違うかも)。その際、韓国メディアが「日本側は何も解除していないのに、なんでGSOMIAを正常化するのか」と不満を表出していた・・ともお伝えしましたが、韓国国防部・外交部もまた、その意見に迎合するスタンスを示しました。
韓国国防部(防衛省)は、「各懸案の進展を見てから、それからGSOMIA正常化もしていく」と発表しました。これは、「日本が輸出管理厳格化を解除していないのに、なんで正常化するのか」という批判を、そのまま受け入れ、そのまま合わせたものだと言えます。
迎合したのか、最初からそのつもりだったのかはわかりませんが、もしそうなら外交部長官が米国でブリンケン長官との会談した後の記者会見で、正常化『だけ』を話したりはしないでしょう。あとになって慌てて、合わせただけではないのか、私はそう見ています。
そもそも、韓国では「会談でGSOMIAについて話した」ということになっていますが、「会談でGSOMIAについて『なにか言われた』」のではないか、とも思われます。だから、記者会見で、韓国側(国防部、大統領室など)と事前調整もろくにせずに正常化を言い出してしまった、と。
国防部は他にもいろいろ言っていますが、簡単に言うと、「日本『も』誠意を見せろ」です。日本が何かしましたっけ。韓国側が勝手に終了だの終了猶予だのと条件付きだの自動延長は意味がない(キリッ)と騒いだだけですが。他の懸案もすべてこのパターンではありますが。
それ以外の内容だと、GSOMIAで、日本と韓国がそれぞれ相手側から受け取る情報には、『質』の差がある、とも。記事のニュアンスからして、それは韓国側に不利なないようになっているようです。韓国側は、この差もなんとかしようとしている、とのことです。以下、聯合ニュースから引用してみます。<<~>>が引用部分で、「国防部『GSOMIA正常化、韓日間の県案の進展を見て検討』」という分かりやすい題です。題だけで終わった気もしますが。
<<国防部が、韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)の正常化問題について、韓日懸案の進展を考慮して検討するという立場を明らかにした。外交部も、この問題と関連し、日本など国際社会と疎通努力を続けていくと述べた。国防部は14日、パクジン外交部長官が前日(現地時刻)ワシントンDCで開かれた韓米外交長官会談後、記者会見で「GSOMIAが早く正常化されることを希望する」と明らかにしたことに関連して、「政府次元で韓日間の懸案問題進の展状況を総合的に考慮しながら検討する予定だ」と説明した・・
・・韓日懸案とは、現金化問題と、日本の輸出管理厳格化などを意味する。政府は、日本の輸出管理厳格化で触発された葛藤を対話で解決するため、圧迫するため2019年8月GSOMIA終了を日本側に通知したが、米国の激しい圧力などで、終了通知の効力を猶予したことがある・・
・・韓日は、両国間の北朝鮮の核・ミサイル関連情報は相互要請に応じて交換している。ただし、両国が交換する情報の『質』の水準には差があることが分かった。尹錫悦(ユンソンニョル)政権発足以後、政府高位当局者が言及する「正常化」は、このような不完全な地位を解消する一方、交換する情報の質的水準を高めようという意味もあると解釈される・・
・・このようなGSOMIAの円滑な運用、不完全な地位まで解消するには、あくまでも日本も輸出管理厳格化を解決しなければならないと見られる。事案の包括的解決のためには、日本側も誠意を示さなければならない、という意味だ。外交部のチェ・ヨンサム広報担当者はこの日、定例ブリーフィングで「パクジン長官の関連言葉は、北朝鮮問題に対応するためにGSOMIAなど韓米日安保協力が円滑に行われる必要があるという原則的な立場を表明したものだと理解していただきたい」と話した・・>>
繰り返しになりますが、日本が何かしましたっけ。日本は何もしていませんが、なんで熱くなっているのでしょうか。それに、「対話のためにGSOMIAを終了した」という記述、ここまで書けることは本当に(良からぬ意味で)凄いと思いました。じゃ、対話のために終了のままでいいのでは。そもそも終了できてないし、中身は正常稼働中ですし。
なにからなにまで無理のある主張の中、本当は韓国側が真っ先に言うべきは、「形式的なものではあったが、『終了猶予』を取り下げます」でしょう。それを言わないで、日本『も』と言っているようでは・・ユン政権というか、「ゆるいムン」政権でしかありません。
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