昨日、本ブログで取り上げた岸田総理の発言に関する話、簡単にいえばユンソンニョル大統領はは『共に』しようと強調し、岸田総理は『尹大統領に』力を尽くしていただきたいと話したこと。やっと韓国側のメディアからも報じられるようになりました。
中央日報は、日本側が無理して意味合いを縮小して発表したものだと主張する記事を、KBSは、「両方の発表内容が違う。韓国は『共に』を強調したが、日本は今までのスタンスを強調した」とし、中央日報よりは落ち着いた態度で報じています。以下、各メディア、<<~>>が引用部分となります。
<<・・(※NATO首脳会談で両国首脳が5回も対面したことで)関係正常化のための最初のステップはできたようなものですが、二人の対面をめぐって両国政府の説明は微妙に異なっていました。両国首脳が初めて会って3~4分間立って対話したことについて、韓国大統領室は岸田首相が「韓日関係がより健全な関係に発展できるように努力しよう」と話したと明らかにしました。しかし、日本政府はこう述べました。
【磯﨑 仁彦/日本官房部長官:「(両首脳は)とても短い時間、簡単な挨拶を交わしました。厳しい関係をもとに戻すために、(韓国側が)力を尽くしてほしいという趣旨で話しました」】。韓国の発表は、両国が共に努力しようという意味ですが、日本の発表は、韓国がまず解決策を出すよう求める趣旨だと、朝日新聞は伝えました。来る10日参議院選挙が近く、支持層を意識した判断だという分析が出てくる中、韓日間の対話は首脳が対面してからも、容易には解けそうにない見通しです・・(KBS)>>
これぐらいにすれば、普通の報道として成立すると思いますが・・中央日報はオーバー気味です。「日本側は頑張って意味を縮小しようとする姿勢を見せている」、「両国関係の改善を求める米国の顔を立てるため、両首脳が言葉を交わす姿を『演出』したのだ」など、です。また、中央日報の記事には日本語版がありますが、オリジナルには日本語版には無い部分もあったので、その部分も紹介します。
<<・・だが韓国側が両国首脳の対面を詳しく説明し意味を付与したのに対し、日本側は頑張って意味を縮小しようとする姿勢を見せるなど、両国の立場には違いがあった・・・・韓国側は、岸田首相の発言を韓日関係発展に向け「ともに努力しよう」と紹介したが、日本側は「韓国に努力してほしいと要請した」という形で伝えたのだ。
岸田首相は29日にNATO同盟国・パートナー国首脳会議後にも、記者たちと会って、「日本の一貫した立場に基づき、尹大統領をはじめ韓国側と緊密に意思疎通を図っていきたい」と既存のスタンスを繰り返した。尹大統領が岸田首相に対し「両国関係を発展させるパートナーになれると確信することになった」と親密さと信頼を示したこととは、全然違う反応だ。
磯崎副長官は30日、記者会見で「韓国では、岸田首相が先に話しかけたと発表したが、事実なのか」という質問に、「そのような事実は知りません」と答えた(※『磯崎~答えた』の部分は、日本語版にはありません)。
日本政府のこうした姿勢は、来月10日の参議院選挙を控え、支持層の有権者を考えてのことだと、日本メディアは解釈した。朝日新聞は30日付で、今回のNATO首脳会議で韓日首脳が会ったが、発表文などでは韓国側との温度差が浮き彫りになったと伝えた。
当初NATO首脳会議で正式な会談が開かれると思われたが、岸田政権は「会談をすれば、参院選を前に国内で批判される可能性がある」との判断から、会談を保留させた。ただ、両国関係の改善を求める米国の顔を立てるため、短い時間だけ両首脳が言葉を交わす姿を演出した、という解釈だ・・>>
確か、菅総理と文在寅大統領がG7に参席したとき、「(菅総理に)文大統領が先に歩み寄った」と報じられた(映像などで確認できる内容でした)ことを、韓国側はかなり気にしました。過去エントリーにもまとめておきましたが、それから韓国側が急に持ち出したのが、「実は略式会談の予定があったが、菅総理がドタキャンした」という話です。
しかし、まだ略式会談の話が出てくる前のKBSの記事を読んでみると、「文大統領が金正淑夫人(※文大統領の奥さん)を紹介すると、菅総理も挨拶し、文大統領も菅総理の夫人 真理子夫人と挨拶しました。韓日首脳夫妻は1分程度出会い、菅総理が去った後も、文大統領夫妻と真理子夫人は会話を続けました」などと、当時のことがちゃんと書いてあります。もし菅総理が、事前に合意されていた会談の約束を守らずそのまま去っていたなら、こんなほのぼのしたシーンにはならないでしょう。韓国側は、当時のことを気にしているのでしょうか。もしそうなら、今回も、何も変わってないな・・と思いました。 次の更新は16~17時頃になります。
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