「首脳会談大作戦(?)」、次のステージへ・・6月訪日説があった朴振外交部長官、今度は「7月」訪日説

本ブログでも何度か取り上げましたが、朴振(パクジン)外交部長官の訪日に関する噂がありました。最初は6月に訪日して、NATO首脳会議での日韓首脳会談を調整するという話でしたが、一部のメディアは「さらに早くなり、5月末予定」と報じたりもしました。

でも、5月が過ぎ、6月になっても『初旬には』→『中旬には(NATO首脳会議に合わせて議題を調整には2週間の期間は必要だそうです)』となったものの訪日は無く、急にGSOMIA正常化がどうとか言い出しましたが、それでも何の効果もありませんでした。結局、岸田文雄首相と尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は挨拶を交わすだけで、しかも日韓の発表内容が異なり、話題(?)になりました。

 

それでも、まだまだ、またまた、パク外交部長官の7月訪日が噂されています。理由は簡単で、参議院選挙が終わるから、です。その前のG20でも、外相会談を開き、そこで首脳会談(同じく、参議院選挙が終わった後の時点での)を調整するのではないか、というのです。ただ、6月と違うのは、韓国メディアにも『いやいや、難しいのでは』とする論調の記事が増えた点です。

6月には9割(適当ですが)以上はうまくいくに決まっている、とする記事でしたが、今回はむしろ容易ではないとする内容が主流です。まず、全般的な流れをファイナンシャルニュースから引用し、関連記事の中でも特に興味深かった(色んな意味で)韓国日報の記事を引用したいと思います。韓国日報は、「最初はそうではなかったのに、なぜ岸田政権は『また』消極的になったのか」としていますが・・最初に積極的だったとする根拠が、岸田総理が尹大統領就任を「歓迎する」と話した、政策協議団に会った、そういうものばかりです。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・パク・ジン外交部長官が来る7~8日、インドネシアバリで開催される主要20カ国(G20)外交長官会議に参加する。これを契機に韓中または韓米日外交長官会談が開催される可能性に注目が集まっている・・・・4日、外交部によると、朴長官はG20外交長官会の出席を契機に、議長国のインドネシアをはじめ、参加国長官との会談日程を調整中だ・・

・・NATO首脳会議で開かれた韓米日首脳会談に続き、韓米日外交長官会談も実現可能性が高いと観測される。この席には朴長官と共にトニー・ブリンケン米国務長官、林芳正日本外務相が出席すると予想される。韓米日外交長官会談では、首脳が議論した3国間の軍事協力を具体化し、北朝鮮核に対する共助方案の議論が行われると思われる。

ただし、今回も韓日外交長官会談は難しいと予測される。NATO首脳会議に出席したユン大統領も岸田文雄日本首相は、韓米日首脳会談で対面したが、別途の会談は無かった。その代わり、朴長官はG20外交長官会の出席に続き、7月中旬以降、日本を直接訪問する案を検討していることが分かった・・(ファイナンシャルニュース)>>

 

<<・・北大西洋条約機構(NATO・ナト)首脳会議をきっかけに、尹大統領と初めて会った岸田文雄日本首相の態度は、極めて慎重だった。晩餐会で行われたユン大統領と岸田首相の初めての出会いをめぐって日本政府は「ごく短い時間」と強調した。大統領室が発表した内容を日本側が是正するなどの反応を示した。ユン大統領就任の際には、韓日関係が改善されるという雰囲気が作られていた。しかし、日本の気流がまた冷めたのだ。朝日新聞など日本メディアは30日「先月の海洋調査のため」と報道した。7月の参議院選挙を控えての言い訳である可能性がある・・

・・朝日新聞は、韓国が朴長官の日本訪問を参議院選挙直後の7月中旬にも実現させたがっているが、容易ではないと見通した。毎日新聞も「重要なのは、解決策だ」とし「ボールは韓国側にある。前進したという評価を受けなければ、首脳会談はできないというのが岸田首相の認識だ」という首相官邸幹部の言葉を伝えた・・(韓国日報)>>

 

韓国日報の記事は、こういう日本のスタンスが、『最近になって変わった!』としています。日本側の主張は何も変わっていないのに、なにがどう変わったと言うのでしょうか。その論拠は、祝の電話をした、政策協議団と会った、などです。「このようなスタンスは、最近になって完全に変わったものだ。ユン大統領が今年3月に大統領選挙で勝利した直後、岸田首相は電話で歓迎すると祝い、挨拶した。政策協議団がユン大統領の親書を持って日本を訪れた時も、岸田首相は一部の反対を押し切って、直接会った」、と。そして、スタンスを変えた理由は、またもや「参議院選挙を気にしているから」で、日本メディアもそう報道している、と。

祝の電話は、ま、論外だとして。「協議団と会ったではないか」というのは、わざと書いているものでないなら、本当に呆れた反応です。その協議団と会っても『何も無かった』から、だから就任式への参席を見送った、と見るのが普通でしょう。首脳会談というけど、もっとも自然な形でセッティングできるのは、就任式でした。政策協議団がこのチャンスを逃した時点で、すでに首脳会談は難しくなっていたのでしょう。それから何も無かったし、何も無かったから、何かが変わるはずもなく。ずっとそのままだったのに、なにが「まったく違うスタンス」なのでしょうか。「先生、笑顔で採点してくれたのに、点数がよくなかった。先生のスタンスは急に変わった」とでも言いたいのでしょうか。

 

次の更新ですが・・本当に申し訳ございませんが、明日(5日)の夕方の更新になります。いつもの更新時間(16~17時)よりももう少し遅くなると思われます。3回更新に戻すのも、コメント欄を元に戻すのも、何一つ実現できずにおります(それでも多くの方に読んでいただいて、多くのコメントを頂いて、いつも感謝しております)。しかも最近は休みが多くて、本当にいろいろ面目ございません。明後日からは、せめて1日2回更新だけでもいつものペースに戻せるよう、頑張ります。

 

 

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