韓国メディア「安倍元総理のインド外交が、クアッドの誕生に繋がった」

韓国の一部のメディアも、世界各国が安倍元総理に哀悼の意を示していると報じています。あまり話題にはなりませんが(ネチズンとしては、認めたくないのでしょう)。世界どこの国だろうと、それらのメッセージには、感謝しかありません。本エントリーでは2ヶ国をピックアップしますが、決して他の国からのメッセージをおろそかにする趣旨ではない点、前置きさせてくださいませ。

それらの追悼関連の中でも、韓国側のメディアが特に注目したのが、米国とインドです。米国の場合、韓国としてはどうしても気になるでしょう。色んな意味で。KBSが大きく報じています。インドの場合、オーマイニュースが取り上げ、『安倍総理のインド外交が、クアッドの誕生につながった』としています。以下、この二つの記事、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・花を持って駐米日本大使官邸を直接訪れたバイデン アメリカ大統領。日本大使を慰め、弔問録に残した文には、安倍元首相が亡くなったことは、日本国民だけでなく全世界の損失だと書いています。別の哀悼声明も出しました。安倍首相を日本国民の誇り、米日同盟の戦士だったと称し、一緒にインド太平洋のビジョンを発展させた信頼できるアメリカの友人だと称しました。【ジョー・バイデン/アメリカ大統領:「安倍元首相の妻と家族のために祈ります」】。

バイデン大統領の指示により、ホワイトハウスをはじめとするアメリカの公共建物や軍事拠点には、3日間半旗を掲げます。外国の、それも元首脳に対して、異例である最高水準の弔慰です。在任期間、普通の国化のための平和憲法改正を目指し、米国との密着を強化するのに大きく力を入れた安倍元首相の生前歩みを念頭に置いた礼遇だと解釈されます。

 

バイデン大統領は岸田日本首相とも10余分の間、慰めの電話通話をしました。【岸田文雄/日本首相:「安倍元首相の意志を受け継いで、日米同盟をさらに強固にするために努めると、考えを新たにすることになりました」】。トランプ、オバマ、ブッシュなどアメリカの元大統領も哀悼の意を伝えました・・(KBS)>>

ちなみに、G20外相会議のあとにトルコを訪問する予定だったブリンケン長官が、急遽予定を変更、11日に訪日することとなりました。同じく、安倍元総理に哀悼を示すためです。ちなみに、韓国の米国大使館も半旗が掲げました。ニュース1が画像付きでいくつもニュースを出していますが、内容は「半旗を掲げた」とするだけで、なんでここまで複数の記事を出しているのかよくわかりません。何か、言いたいことでもあるのでしょうか。次は、オーマイニュースから引用してみます。

 

<<・・世界各国の首脳の中でも、特別な弔慰を表した人物が、まさにナレンドラ・モディインド首相だ。モディ首相は安倍元首相の悲劇について10時間に10以上のツイートを続けた。彼は首相室のホームページにも、安倍元総理と一緒に撮った写真10枚とともに「私の友人、安倍」というタイトルの4000字分量の追悼文を記載した。

特にモディ首相は「安倍晋三元首相に対する私たちの深い尊敬の表示として、2022年7月9日を国家哀悼の日にする」とし、安倍元首相を国家的に哀悼する事とした。自国の元首相でもなく、他国の元首相をを国家的に哀悼すると公言したのだ。モディ首相の格別な弔慰には、相応の理由がある。

 

2006年9月に就任した安倍元首相は就任2日後、日本の「インドセンター財団」が主催したイベントで、「日本とインドはアジア歴史の新章を開く力を持っている」と宣言した。持病を理由に辞任する1カ月前にも、インドを国賓訪問し、「日本がインドをパートナー、友人として再発見した」とし、外国首脳では2度目にインド議会で演説した。安倍元首相は当時、議会演説で、米国・日本・オーストラリア・インドの『4カ国安保対話』を提案した。これは「ダイヤモンド同盟」を経て、「自由で開かれたインド-太平洋」を掲げるクアッド(Quad)の創設につながった。

このように、安倍元首相はインドとの関係に非常に功を奏した人物だ。インドの国会議員で、元国連事務局長のシャシ・タルール氏は、安倍元総理銃撃事件の後、インドメディア「NDTV」とのインタビューで、「日本がインドを重要視したのは、安倍元首相からだ」と評した・・(オーマイニュース)>>

 

他にも、記事は、日本とインドの関係は経済協力が中心だったが、安倍元総理によって中国牽制のためにインドとの安保協力関係に重点を置くようになった、とも書いています。 2008年、安保協力に関する共同声明及び日本・インド合同軍事訓練実施のための合意など、インドと多様な軍事・安保的合意を締結したのも安倍元総理である、と。

2014年にモディ首相が日本を訪問し、両国関係を「特別戦略的パートナー関係」に格上げすることに合意。両国間の安保交流を強化することに合意する一方、 2015年には軍事技術移転と軍事機密保護に関する協定に合意し、安倍元首相もまたインドに訪問し、「日本・インドビジョン2025」を発表することで安保協力をさらに発展させた、などなどです。

 

こうしてみると、急に尹政権がクアッドに加入しようとしても、それがいかに『準備できていない行動』なのか、よく分かります(文大統領も2021年米韓首脳会談の前には『クアッドに入ってやってもいい』なスタンスでしたが、加入国拡大は無いとさっそく言われました)。まずが、対北朝鮮だけでなく、あくまで『インド太平洋』、すなわち中国に関する韓国のスタンスをハッキリ示す必要があるでしょう。

今日の通常更新はこれぐらいにして、後で出口調査結果発表でもお伝えできれば、と思います。別に内容よりも、「コメント欄を用意する」という意味で。

 

 

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