ユン大統領がペロシ議長と会わなかったことで、米国側からは批判、中国側からは称賛・・ペロシ氏のSNS投稿に、電話会談のことは無し

5日の午前中に更新できそうになかったので、急遽、深夜更新となりました。ちなみに、次の更新は16時頃になります。昨日といい今日といい、更新時間が「自由」で「開かれて」いて、申し訳ございません。さて、まだまだ続くペロシ議長スルー件、米国と中国から明らかに違う反応が出ています。

まず気になるのは、韓国大統領室が『ペロシ議長は、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領との電話会談にとても満足した』と話したことです。しかし、チャンネルAの取材によると、ペロシ氏が今回の訪韓に関して投稿したSNSに、尹大統領との電話会談についての内容はありませんでした(代表団名義の声明にはあります)。まず、こちらを引用してみます。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・尹錫悦大統領がペロシ議長と会わず通話だけしたことで、ユン大統領がペロシ議長をスルーしたという西側メディアの報道と、国益を選んだという中国メディアの視点が、明確に分かれました。ペロシ議長の訪韓当時のSNSも、注目を集めました。バイデン大統領の就任後、初めてJSA共同警備区域を訪問したナンシー・ペロシ下院議長。現場で将兵たちを励ます写真を、自分のSNSに公開しました。「私たちは板門店を訪れました。もう一度、北朝鮮の脅威に多くの関心を払いました」。キム・ジンピョ(※韓国)国会議長の名前にも言及し、会談を紹介するなど、訪韓日程を詳細に書いています。

しかし、尹大統領との電話会議についての言及はありませんでした。「会談を嬉しく思う」という議会代表団名義の公式声明だけです。大統領室の関係者は、「ペロシ議長は通話(※電話会談)にとても満足する反応を示した」と述べました。しかし、主な外国メディアは、休暇を理由にペロシ議長と会わなかった、中国を意識してのことだと、冷静に評しました。一方、中国メディアは、韓国が米中の間で、礼儀正しく国益を考慮した措置を取ったと評価しました(チャンネルA)・・>>

 

チャンネルAの報道にある件を、一つずつ詳細に紹介します。まず『とても満足した』ですが、多分、これも『相手の心を決めつける』心情心理の一つ、でしょうか。なにを根拠に大統領室がこんな話をしたかは分かりませんが、韓国メディアも(直接的に書いてあるわけではありませんが)、『呆れた』というニュアンスで報じています。ここは毎日経済です。 <<・・大統領室関係者はこの日、龍山(ヨンサン)大統領室でのブリーフィングで、「ペロシ議長が対面会談を推進したが断られて、失望したという話がある」という記者の質問に、「ペロシ議長が訪れた結果、ユン大統領との電話通話、こうした結果 に対して、とても満足する反応を見せたと聞いている」と伝えた(毎日経済)・・>>

米国側が懸念を示したというニュースは、外交専門家から、米国大手メディアの記事の件まで、様々なソースで結構な数の記事が出ています。一つだけ、朝鮮日報の記事から引用しますと、ブルームバーグ通信はこのように書いています。「(尹大統領がペロシ議長と会わず電話通話だけしたことは)ユン大統領は、ペロシ議長のアジア訪問国の中で、直接会わなかった唯一の国家指導者となった、最も影響力のある米国政治家の一人であるペロシ議長に会わなかったのは、結局は自分自身にも良い結果にはならないだろう」。他にも朝鮮日報は、ペロシ議長の訪日についても伝え、『日本は、明らかに韓国とは違う対応をした』としています。

 

最後に、チャンネルAの『中国官営メディア』というのは、環球時報の英文版「グローバルタイム」紙のことで、紙はこのように書いています。この部分は韓国日報です。<<・・4日、中国官営グローバルタイムズは「(ユン大統領ではなく)キム・ジンピョ国会議長がペロシ議長に会ったのは、礼儀正しく見せながらも(looks polite)、国益を保存する措置だった」という専門家リューチャオ遼寧省社会科学院研究員 の発言を引用、報道した。 ユン大統領が中国を刺激しないために対面会談を避けたという中国の専門家たちの分析を報じたのだ(韓国日報)・・>>

他にも韓国日報は、『国内でも、同じ指摘をする専門家がいる』とし、ブルームバーグと同じく『韓国首脳だけが、ペロシ議長と会わなかった』としています。また、「米国のハイレベルあり自由と民主主義、人権と関連し、韓国が必要としていたときに声を高めてくれたペロシ議長に、大統領が会わなかったのは、米韓関係に対するブ◯ョクだ(※◯はジです)」とし、「その意図が中国を気にしてのものなら、それは何の効果もないだろう」としたミシェル・リース元米国国務省政策企画室長の発言などを紹介しています。

 

 

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