(※追記)会談予定日の前夜になっても、日韓・米韓首脳会談関連の発表無し・・やっと一部のメディアが『事前の発表と雰囲気が違いすぎる』と問題提起

※最後に追記があります。本文は21日16時、追記は22日02時あたりに書いたものです※  さて、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の国連総会の日程が、早くも半分過ぎようとしています。ですが、大統領室が事前に盛大に発表した日韓・米韓首脳会談が、まだ日程の発表すらありません。ニューヨークの時間は日本時間より約13時間ぐらい遅いので、21日が始まったばかりでしょう。尹錫悦大統領は、国連総会のでは、この2件以外は首脳会談の予定はありません(21日21時追記・・ドイツ総理と首脳会談しました)。ただ、国連総会の後にカナダで首脳会談が予定されており、この現地時間21日、特に日本時間で今夜~明日の夜明けあたりが、事実上のタイムリミットだと言われています。

しかも、ユン大統領は現地時間21日にはバイデン大統領が主催するレセプションに参加したり、中小企業のエキスポなどにも参加する予定で、現地時間22日には首脳会談のためにカナダに行くことになっています。また、岸田総理は他にも首脳会談の発表があるし、ニューヨーク証券取引所での演説なども予定されています。さすがに、まだ日程や大まかな議題は発表されていないのは、ちょっと不自然ではないか、マネートゥデイなど一部のメディアから、そんな記事があがっています。また、YTNなどは、もし首脳会談が出来たとしても、発表のときのように『快く会談すると合意した』としていただけに、ニュアンスがぜんぜん違うとし、相応の議論がおきるだろうとも書いています。

 

逆に、首脳会談を既成事実とし、『早ければ、来週に米韓通貨スワップが締結される』という情報が広がり、公式に『そんな予定は無い』と声明が出たりもしました。一つ前のエントリーで紹介した岸田総理の発言(を報じた朝日新聞の記事)については、大統領室は『わざわざコメントするような内容ではない』としています。さて、どうでしょうか。岸田総理との会談はともかく、もしバイデン大統領との会談までなかったことになると・・エリザベス女王の国葬での弔問に関する件(これも一つ前のエントリーで書きましたので、未読の方はお読みください)もあるし、ユン大統領の外交は大きなダメージを避けることが出来ないでしょう。ただでさえ与党内部から『新しい政党を作る』という話がでているので、なおさらです。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・(※ユン大統領が)出国する前、15日、国家安保室(※大統領室の一つ)は日韓・米韓首脳会談の開催が決まり、時間を調整していると発表しました。特に、岸田総理とユン大統領は、今回の会談に快く合意したとも発表しました。しかし、岸田文雄首相は米国に出国する際、決まったことがないと正式に話しました・・・・突然の発表に、岸田首相が強い不快感をあらわした、会談しないことにした、という日本メディアの報道まで出てきました。日本の外交関係者たちは、もし会談があるとしても、短い時間だけになるだろうとの予想を出し、ますます温度差が大きくなっています。

会談の開催が有力だった時点の、現地時間21日の前日(※記事の作成時点)になったのに、大統領室は明確な立場を出していません。先の関連報道についても、大統領室の関係者は、『一つ一つ、確認してコメントするわけではない』と話しました。日程をいつ発表するかという質問には、決まったら知らせる、とだけ答えました・・・・米韓首脳会談も、進行するとは伝えられましたが、同じく、公式の知らせはまだ出ていません。3泊4日間のニューヨーク日程の中で、もう残っているのは2日間。公式会談が不透明な中もし岸田総理と略式会談ができたとしても、事前の発表とは距離があり、議論は避けられないと思われます(YTN)・・>>

 

<<・・国連総会に出席するために米国ニューヨークを訪問中のユン大統領が、21日(以下、現地時間)の日程を続けていく。関心を集めた日韓・米韓首脳会談の日程は、20日の夜になった現在でも、まだ確定していない。大統領室によると、ユン大統領は21日午後4時からニューヨーク大学主催のデジタルビジョンフォーラムに参加する。尹大統領は基調演説を通じてデジタル革新ビジョンを明らかにし・・・・ユン大統領は科学者懇談会にも出席し、科学技術交流協力強化を求める予定だ。

午後5時15分には、米韓スタートアップサミットイベントに参加する予定だ。米国市場進出を試みているスタートアップを励まし疎通する場だ。また、ユン大統領は中小企業が参加するKブランドエキスポにも訪問する・・・・夕方7時にはジョーバイデン米国大統領主催レセプションに出席する。大統領室の関係者は、「再び各国首脳と遭遇し、歓談し、親交を築く時間になるとみられる」とし・・・・一方、首脳会談の日程は引き続き調整中だという。具体的な会談方式と時間などは、20日の夜まで決定されなかった。大統領室関係者は、「外交日程は、確定すれば告知する」という立場を続けている(マネートゥデイ)・・>>

 

このように、『なんか、事前の発表と違う』としう論調の記事を出していますが、逆に、一部からは『米韓通貨スワップ、早ければ来週に締結』という記事が載ったりしました。ただ、韓国銀行のほうから『それは事実ではない』と公式にコメントを出しました。どこから出てきた情報なのかは分かりませんが、何かの成果がほしいという気持ちが先走ってしまったのでしょうか。余談ですが、国連総会など多国間協議の場では、米韓首脳会談はほぼ例外なく開催されてきました(30分ぐらいの短い会談が一般的でした)。

しかし、バイデン政権になってから、文大統領と会談しなくなりました。もし今回、米韓首脳会談が開催されない、または開催されても、事前に噂されている議題(インフレ抑止法、中国への半導体投資許可、通貨スワップ関連など)でこれといった進展が見られないなら、これもまた、ユン政権としては痛手となるでしょう。なにせ、『もう米国側に完全に舵をきった』という設定になっていますので。というか、前日まで日程も決まらないようでは、会談といっても、挨拶、またはいくつかの案件についてどういう立場なのか再確認する、そんなものになるでしょうけど。 最後に告知ですが、明日22日、02時~08時の間、サーバーメンテナンスがあるとの知らせがありました。短い間ですが、ブログに繋がりづらくなる可能性があります。参考になさってください。

追記・・日本時間で22日01時~02時頃、岸田総理とユン大統領が約30分間の首脳会談を開催しました。公式ブリーフィングにて『略式』となっているようです。しかし、略式とはいえ、本当に意外な展開です。その内容について、そして米韓首脳会談については、次の更新でお伝えできればと思います※

 

 

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