尹大統領、バイデン大統領と話した後、米国議会に対し「エックスエックスども」と発言・・マスコミのマイクがそのまま拾って報道

銀の仮面に黒マフラー・・は仮面ライダーエックスですが、本件に出番はありません。ちなみにガンダムダブルエックスも出番はありません。エリザベス女王に参拝(弔問)できなかったこと、テーブルもセッティングされていない会場にわざわざ出向いてやっとできた『懇談』、インフレ抑止法や半導体関連で何も話せなかったことなどで、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領外交スタンスに疑問が提起されています。前にも書いたことがありますが、こんどこそ『本格的に』尹大統領の外交が始まるとか、そんな報道もありましたが。今回、カナダでの首脳会談以外は大まかに結果が出ましたが、全般的に、関連記事の論調はそこまで盛り上がっていません。

それでも、まだ右側をはじめ多くのメディアは『それでも頑張った』というふうに報道していましたが・・なんと、『グローバルファンド財政公約』の場でバイデン大統領と会合した後、尹大統領が朴振(パクジン)外交部長官に「(その場の会議でバイデン大統領が話していたことを)議会の『エックスエックス』どもが承認しないと、バイデン大統領は***(おおはじかかされるという意味の表現)だろうな」と話し、それが地上波放送MBCのマイクにそのまま入ってしまう、とんでもない事態が発生しました。最近、インフレ抑止法や半導体関連法などで、米議会といろいありました。米下院議長のペロシ氏と面談しなかったこともありますし。

 

しかし、それでも尹政権は『議会外交』の出番だとし、議会レベルで代表団を派遣したり、米議会との話し合いに力を入れてきました。少なくとも表面的には。にもかかわらず、今回はエックス。なんというか、使うだけで大きな失礼になる単語や表現、といったところです。*の部分も、本ブログでは説明だけにしていますが、原文ではそうではありません。子供でも普通の会話ではあまり用いない、そんなレベルの表現です。初めて読んだのがオーマイニュースだったので、最初は何かの冗談ではないのか、野党側または左側のメディアが何かの喩え話でもしているのではないかと思いましたが、どうやら事実のようです。MBCはインターネット版で、一部の単語を『エックスエックス』にして、この映像を配信しました。以下、各紙、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・尹錫悦大統領が、米国議会とジョーバイデン米大統領に対して、ありえない低レベルの表現で話す場面が捉えられた。共に民主党はこれを「大きな外交問題」と規定し、外交ラインの全面的交替を主張した。問題の場面は、21日(米現地時刻)米国ニューヨークで開かれた「グローバルファンド第7次財政公約会議」に参加した後のことだ。ユン大統領はバイデン大統領と48秒間、歓談を交わした。以後、ユン大統領はパクジン外交部長官と共に会議場から出ながら、「国会(米議会)のエックスエックスどもが承認しなければ、バイデンは***だろうな」と話した。米議会と首脳に向かって、これは大きな問題になるという議論が起きているのは、当然のことであろう(オーマイニュース)・・>>

 

野党側は、「(成果が無いので)残ったのは2つのエックスだけ」としながら、強く問題提起しています。一つ前のエントリーでも書きましたが、共に民主党が今まで出した数々のコメントの中で、今回のコメントがもっとも的を射ている気もします。これからカナダでの首脳会談もあるにはありますが、事前にあまりにも米国関連でいろいろありましたので。通貨スワップとか、インフレ抑止法(電気車補助金)関連、中国に新規投資した会社の支援金回収(サムスンなどが対象になるのではと言われています)関連、などなど。特に電気車補助金問題は、ほぼすべてのメディアが大きく取り上げていただけに、今回の結果は、さすがに尹大統領としては負担になるでしょう。

某映画のタイトルのようになった今回の『48秒』ですが、これは、バイデン大統領側の日程変更(短縮)による側面も確かにあります。岸田総理との『懇談』もそうですが、最初から、確実に決まったものでないなら、「まだ未定の部分が大きいので『それらの議題』について話す機会があるかどうかはなんとも言えない」と言っておけば、それでよかったのではないか・・そんな気もします。事前に『決定した』とか、『快く会談すると合意できた』とか、『会談するとはすでに決まっていて、調整だけした』などと盛大に発表したのが、そうしたほうが得になると思ったことが、このような結果につながったのではないでしょうか。

 

最後に、岸田総理との懇談についてですが、一部のメディアが、「明らかに、岸田総理の『承諾』を得る形になった」と報じています。ノーカットニュース(CBS)もその一つで、次のように報じています。 <<・・尹錫悦大統領と岸田文雄首相が21日(現地時間)、米国ニューヨークで会合し、大統領室は30分間の略式会談が行われたと発表したが、日本側は「懇談」だと明らかにした。22日、共同通信など各メディアを総合してみると、岸田政権は両首脳の初めての「懇談」が30分間進行されたとしている。

特に正式会談ではなく、公式会議の途中で略式で進行される懇談であることを強調した。当時、岸田首相が「包括的核実験禁止条約(CTBT)」関連行事に公式参加しており、ユン大統領がその場所を訪れ、会合できたことを強調したものと思われる・・・・読売新聞は「政府は現金化の解決が見込まれない中、首脳会談を持つのは時期尚早だと判断して公式会談としては規定しなかった」とし「ただし、尹大統領の関係改善に対する姿勢は評価しており、非公式懇談として会同した」と説明した。 尹政権の要請を『承諾』したという意味だ(CBSノーカットニュース)・・>>

 

 

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年9月2日)からですが、<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>です。文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察しました。政権交代、保守政権などの言葉が、結局は仮面が変わっただけだということ、率直に書きました。 新刊<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」。これが、本書の全て、帰化の手続きを進めている私の全てです。 刊として、日本滞在4年目の記録、<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >と、新しく出現した対日観について考察した卑日(扶桑社新書)>も発売中です。 ・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。 ・当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。