尹大統領の『懇談』と『歓談』、詳細が少しずつ明らかに・・約1分間で『インフレ抑止法、安保関連、金融安定のための協力について話し合った』と主張

バイデン大統領との歓談と、岸田総理との懇談について、だんだんと詳細が報じられるようになりました。まず『歓談』のほうですが、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領はニューヨークで開かれた「財政公約会議」に、急に参加することになりました。バイデン大統領から『招待された』ということになっていますが、その時間、もともと尹大統領は企業エキスポ関連の別のイベントに参加する予定でした。招待されたなら、なんで別の日程を組んでいたのか、謎です。余談ですが、岸田総理やマクロン大統領はもとから正式参加者としてその場にいました。

そこで尹大統領は短く演説したあと、写真撮影のときにバイデン大統領と48秒間、歓談しました。それからもう少し一緒に話す場面もあったとのことですが、同じ歓談でも前者のほうがメインになっているのを見ると、全部合わせて「約1分」といったところでしょうか。以下、韓国日報の記事その1その2がソースになりますが、『その1』のほうによると、大統領室はその約1分の間、インフレ抑止法、金融安定、拡大抑止(Extended Deterrence、米国が自国以外の国の安保関連で抑止力を発揮すること)について話し合ったと発表しました。約1分間、いったいどれだけ早く話したのでしょうか。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は21日(現地時間)米国ニューヨークでジョーバイデン米国大統領と2回会って短い歓談を交わした・・・・大統領室は、短い時間だったが、両首脳が実務陣で事前に議論した内容を承認する形で会合したことに意味を与えた。だが、米ホワイトハウスは歓談の結果、報道資料に、両国の最大の懸案である米国インフレ抑止法と関連した言及を入れず、形式だけでなく内容においても、期待に満たなかったという評価が出ている。大統領室は報道資料を通じて「18日ロンドンで開催されたチャールズ3世イギリス国王主催レセプション、この日グローバルファンド第7次財政公約会議およびバイデン大統領内外主催レセプション参加を契機に、バイデン大統領と会ってインフレ抑止法、金融安定化のための協力、拡大抑止について協議した」と明らかにした・・

・・大統領室によると、ユン大統領は「米国行政府がインフレ抑止法を執行する過程で私たちの懸念を解消できるように、韓米間緊密に協力してくれる」ように求めた。バイデン大統領は「その懸念をよく知っている。韓米間で続けて真剣な協議を続けていこう」と答えた。両首脳はまた、必要によって両国が金融安定のための「流動性供給装置」を実行するために緊密に協力していくことにしたと、大統領室は伝えた・・・・歓談できた総時間の長さは重要なものではない」という立場を明らかにした(記事その1)・・>>

 

涼宮ハルヒの憂鬱アニメ版、長門有希というキャラが、口をものすごいスピードで動かしながら魔法(何かのコマンドか?)を唱えるシーンがありますが・・そんな感じだったのでしょうか。ちなみに、ホワイトハウスの報道資料(ホワイトハウス、ブリーフィングルーム、2022年9月21日付)に、インフレ抑止法や金融安定関連についての内容はありません。あと、余談ですが、同じブリーフィングルームの別の資料に、『グローバルファンドの第7次会議に対する、日本の歴史的な10億8000万ドルの約束について、岸田総理に感謝した』という内容がありました。で、記事その2(※元ソースは朝日新聞です)からですが、岸田総理との『懇談』についても、いろいろ情報が出ています。個人的にもっとも印象的だったのは、『尹大統領が、会談が短時間で終わらないように、少しでも時間を引き延ばそうとした』という部分です。以下、続けて引用してみます。

 

<<・・尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と岸田文雄首相が21日(現地時間)、米国ニューヨークでの略式会談(※以下、懇談とします)で、岸田首相は表情も変わらずあまり言葉がなかったけど、ユン大統領は懸命に説明していたと、朝日新聞が懇談の場に配席した人の言葉を引用、報道した。同紙は懇談の背景を報道しながら、参加者の中には「会同しなくてもよかった。ユン政権に貸し一つといったところ」と話す人もいると伝えた・・・・懇談が実現したのは、尹政権が何度も要請したからだ。日本側は時間と場所を知らせ、「この時間と場所でなければ無理だ。それでも来うなら・・ 」と話した。尹大統領はその時間と場所に合わせて訪問したわけだ。

日本メディアの記者たちはその建物にいたので気づいたが、当時、国内メディアの記者たちは、場所や会同のことについて何も知らなかった。新聞は、「首相と対面したユン大統領は、会談が短時間で終わらないように、少しでも時間を長くしようとした」と報道した・・・・しかし、懸案について何の進展もかった。出席者の一人は、「これで貸し一つだ。当然、次は成果(※同じ内容の他メディアの記事には、『成果や進展』となっています。いわゆる解決案のことでしょうか)を持ってくるだろう」と話した。岸田首相は懇談が終わった後、周囲に「相手側も意志は見せている。これから、お手並み拝見だ」と話したという(記事その2)・・>>

 

『ここまでする理由があるのか』というのが、個人的な結論だったりします。「でんきしゃほじょきんほしいちゅうごくにもとうししていいようにしてほしいなにかあったらまもってほしいつうかすわっぷしてほしい」なら、1分間で4~6回は言える気もしますが。今回、懇談もそうですが、歓談(バイデン大統領)の場合、米国側の日程の都合も確かにありました。事前に『会談すると快く合意した』とか盛大に発表しなかったら、普通に『歓談した』ぐらいで十分だったはずですが。 最後にまた告知ですが、国連総会関連のこともある程度はお伝えできましたが、明日、1日休もうかと思っています。次の更新は、25日(日曜)の、午前のいつもの時間になります。それでは、今日はこれにて失礼します。

 

 

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