外国大手メディア、尹大統領の発言を『ペロシ議長の件』とセットで報道・・岸田総理との懇談についても、尹政権へ問題提起が相次ぐ

昨日お伝えした『ユンダムダブルエックス』の件、さらに大きな話題(?)になっています。一応続報になっているので、まだ未読の方は、一つ前のエントリーを先にお読みください。国内で大きな話題になっているだけでなく、ブルームバーグ、フォックス・ニュースなど外国の大手メディアもこの件を報道しています。例えばブルームバーグの場合は「尹大統領が米国議会を『id○ot』と言った」(※○はiです)と報道し、AFPの場合は「『○○○kers』と言った」と訳して報じました。この場合は『えふ、ゆー、しー』○となります。内容が内容なだけに、いつもより『○』が大盛りで恐縮です。

それに、相手が米議会だからか、そろいもそろって『ペロシ議長と面談しなかった件』を取り上げている、とのことでして。そんな中、大統領室はこの発言を『聞き間違い』としました。エックスエックスの部分ではなく、「バイデンは」の部分が聞き間違いで、『国会の・・どもが承認しなければバイデンはおおはじかかされちゃうだろうな』ではなく、『国会の・・どもが承認せずに飛ばせば(ナリミョン)~~』だった、と。すなわち、米議会ではなく、韓国国会(多数党である野党)のことを言ったのだ、というのです。ちなみに、国会と議会は、韓国ではあまり区別しません。国内の場合は国会と言うけど、米国議会に対しては、議会と言ったり、国会と言ったりします。

 

言うまでもなく、野党側は『国会にはそんな言葉を使ってもいいとでも言うのか』と反発しています。ネットには「いや、その前に、そこを『飛ばせば』にすると、文章が不自然すぎないか」という指摘もありますが。多くのメディアが「問題を大きくするだけの説明だ」としており、中央日報も「結局は野党に向けて言ったということで、大きな議論が起きるだろう」としています。本エントリーでは、アジア経済MBC、そして韓国日報の記事から、外国メディアの報道状況と、大統領室側の説明や反応について<<~>>で引用してみます。あと、余談ですが、前にも尹大統領は与党代表(対立しています)に対してダブルエックス発言をして、いくら対立しているといえ、大統領が言うことかと指摘されたことがあります。

 

<<・・訪米中の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領がジョー・バイデン米大統領との歓談の後、普通ならありえない表現をしたことが、主要外国メディアも相次いで報道された・・・・ブルームバーグ通信は22日(現地時間)「(ユン大統領が)ジョーバイデン大統領と米国電気自動車補助金を含む問題を議論するために短い時間話した後、米国議員たちに対して行った言葉が、偶然捕捉された」と、当時ユン大統領発言で特に問題になっている部分を「id○ot」に翻訳して報道した。ブルームバーグは「両首脳は今週、国連総会をきっかけに公式会議を開くと日程を組んでいた」とし「だが、代わりにパンデミック退治のための資金を集める慈善行事で、歓談した」と伝えた・・

・・一方、「大統領室のハイレベル関係者はニューヨークで記者たちに「ユン大統領の発言は非公式で検証されていないものだ」と述べた。ブルームバーグはまた、ナンシー・ペロシ米国下院議長の訪韓当時に提起された論議、そして北米産電気自動車に補助金を与えるインフレ抑止法に関する説明も共に伝えた。AFPも前日、尹大統領の発言を「these ○○○kers」と翻訳し、その議論について報道した。AFPは、ユン大統領のありえない発言が拡散しているとし、「すでに低い支持率に悩んでいる状況で、ユン大統領は同盟米国に対する発言で、さらに悩みが増えた」とした。また、ペロシ議長の訪韓当時の儀典に関する議論についても書いた(アジア経済)・・>>

 

<<・・尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が米国ニューヨークで開かれたグローバルファンド財政公約会議で「このエックスエックス」とした発言について論議が大きくなり、発言から15時間経って、「米国大統領や米議会に対するものではなかった」と大統領室が説明しました。キム・ウンヘ首席スポークスマンは昨夜、ニューヨークでブリーフィングを開き、「国会で承認しないで『飛ばせば』という発言だった」とし、「そこでアメリカの話が出るわけがなく、バイデンという言葉をする理由はさらに無い」と明らかにしました。

キム首席は「ユン大統領は疾病退出のため1億ドルの供与を約束した」とし「予算審議権で主流となっている巨大野党(※共に民主党)が、国際社会に対する最小限の義務を果たせなければならない、という意味で言ったのだ」と話しました。「それでは、あの発言は私たちの国会に向けた発言だったというのか」という記者たちの質問に、「はいそうですね、アメリカ議会ではないですから」と答えました。そして「ユン大統領に直接確認したか」という質問には、「そうだ」とし「バイデンではないという部分については確信を持って申し上げている」と明らかにしました(MBC)・・>>

 

さて、どうでしょう。ダブルエックスの部分はそのまま認めているし・・本当に大統領に確認したなら、まずは『野党側にそんな言葉を使ったことについて』なにか一言必要だったのではないか、個人的にはそう思っています。最後に、『発言』関連ではありませんが、ハンギョレ新聞が岸田総理と尹大統領の『懇談』について記事を載せたので、取材によって判明した部分だけ紹介します。記事は『儀典は国の格である』としながら、今回、エリザベス女王に参拝(弔問)できなかったこともそうですが、岸田総理との『懇談』において、特にそうだったと指摘しています。最後にまた○ですが、○は『ジ』です。

<<・・「外交はプロトコル(儀典)だ」という言葉が出るほど、外交で儀典は重要だ。エリザベス女王参拝は「現地交通事情のため」できず、韓国大統領が同行した自国の記者たちに何も知らせず、岸田首相がいる会場を訪ねる、わけがわからないこともあった。略式首脳会談のニュースは、ユン大統領を「発見」した日本記者のSNSで真っ先に知られた。オ・テギュ元大阪総領事は「形式からして振り回された。私たちは略式会談とし、相手国は『懇談』」と表現するなんて、これはブ○ョクだ」と話した(ハンギョレ新聞)・・>>

 

 

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