「会談場所に国旗が無かったのは、これは『会談』ではないという意志の表明だ」・・岸田首相と尹大統領の『懇談』について、専門家の見解

懇談、歓談、ありえない発言などでいろいろと話題(?)だった尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が、帰国しました。例の発言のことで与党・野党の両方が対立して、国連総会の後に訪れたカナダでの首脳会談はあまり目立たず、記事もさほど目に付きませんでした(報じられなかったという意味ではなく、あまり話題になりませんでした)。個人的に、各紙の記事で気になるのは、バイデン大統領との歓談及びダブルエックス発言もそうですが、岸田総理との懇談においても、大統領室の発表が事実と違う、または違うとしか思えないことばかり、という点です。

一つ前のエントリーでお伝えしましたが、バイデン大統領との約1分間の歓談で、『インフレ抑止法の電気車補助金、中国への半導体新規投資許可関連、金融安定のための協力などについて話し合った』と発表したことも、その一つです。また、岸田総理との懇談においても、その場所についても、大統領室は『国連日本代表部があるビル』とは言わず『近くの某ビル』としていたので、一部の国内メディアには『(産経新聞などが報じた)国連日本代表部があるビルではないと話した』という記事が載ったりしました。例えば聯合ニュースによると、「一部の日本のマスコミが、会同場所が駐国連日本代表部(※があるビル)だと報道したのに対し、大統領室関係者は『場所は、別の名称だ』とし、そうではないと話した」となっています。

 

しかし、取材した記者などが『いや、そのビルで間違いない』とするなど場所が明らかになり、大統領室はあとになって『だから、そのビルには別の名称もある』『国連総会で各首脳には様々な日程が組まれているし、そこに岸田総理が行くこともできるし、尹大統領だって行ってもいいではないか』などと話しました。ハンギョレ新聞など一部のメディアの指摘によると、そのビルの近く、歩いて10分もかからない場所に国連韓国代表部があるビルもあり、普通、そんなときは、2つのビルではなく別の場所で会同する、とのことでして。すなわち、大統領室は最初から『事前に場所をセッティングする余裕がなかった』ことと、『尹大統領が、岸田総理がいるビルまでわざわざ訪れた』ことを何とかするために『別の名称もある』などと話したわけです。

同じく、一つ前のエントリーでも紹介した内容ですが、朝日新聞を引用して韓国日報が載せた記事によると、岸田総理側は、尹大統領側に時間と場所を知らせ、「この時間と場所でなければ無理だ。それでも来うなら・・ 」と話し、尹大統領はその時間と場所に合わせて、訪問したわけです。記事は、「日本メディアの記者たちはその建物にいたので気づいたが、当時、国内メディアの記者たちは、場所や会同のことについて何も知らなかった」、「首相と対面したユン大統領は、会談が短時間で終わらないように、少しでも時間を長くしようとした」などと書いています。これだけではありません。ここからCBSノーカットニュースと、KBSからの引用となりますが、大統領室側は、『岸田総理側が、尹大統領に来てくれと言った。だからわざわざ出向いた』というニュアンスで話しましたが、場所セッティングはまったくできていませんでした。各メディア、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・尹大統領が岸田首相を訪ね、両者会談をしたのも、低姿勢だったという論議を巻き起こした。尹大統領が国内メディアには何も知らせないまま、岸田首相がいる建物を訪問する姿が日本メディアに先に捉えられた。さらに、会談が開かれた場所には、準備もできていなかった。両国の国旗はおろか、プラカード一つ設置されていなかった・・・・ヤンムジン北朝鮮大学院教授は、CBSノーカットニュースとの通話で、「岸田首相を訪れた理由が、『日本側で会談を準備したからだ』と大統領室は説明したが、いざ会談場には、全く準備ができていないかった」と話した。また会談直後、「略式会談」と称したが、日本側では「懇談」という用語を用いた。高くない形式の対話だった点を強調したものと見られる。もちろん、両首脳が会合したという点は成果とすることもできるだろうが、その過程はこんなものだったのだ(CBS)・・>>

 

<<・・この点については、国内マスコミはそもそも(※場所について)報道をしていないし、大統領室は『名称がそうじゃない』と適当に話していますが、日本側の報道では、駐国連日本代表部建物だったと、その建物に岸田首相がいて、そこで会合があったといいます。建物を全部代表部が使っているわけではないですし、他の事務所もあったでしょう。しかし、私はこの場所に注目しています・・・・それに、時間も同じく、決まっていなかったようです。なぜなら、そこに日本の記者たちがいたと言いますが、(※岸田総理は事前に決まっていた別の日程でそのビルに訪れていたので)そのビルの前に日本メディアの記者たちがいただけです。国内メディアの記者たちには知らせることができないほど急な日程調整になって、ニューヨークでの大統領『様』の日程が、当日までも調整ができなかった状況だったのです。

私が一番気にしている点は、その場所にテーブルのセッティングはともかく、国旗も用意されていななかったことです。外交のプロトコル的に、ありえません。国旗を置かなかったというのは、『これは会談ではない』という日本側の宣言だったのです。これを(大統領室は)略式会談だと言うけど、私が読売新聞などを読んでみると、懇談という言葉でハッキリ規定しています。私たちにとってこの会合で何の意味があったのでしょうか。このような日本側の意思の表示で、一体私たちは何を得るためにこの会合をしたのか、まだ分かりません(KBS、民間シンクタンク所長の見解)・・>>

 

 

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