尹大統領、6日前の『ダブルエックス』発言について『覚えていない』・・遺憾表明もせず、野党側と全面的な対立姿勢

この件、少なくとも本ブログではもう終わりにするつもりでしたが・・国内であまりにも大きな話題になっているし、一応、大統領室側のスタンスについてもお伝えしておいたほうがいいと思って、エントリーします。尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が、わずか6日前の『ダブルエックス』発言について、言ったかどうか覚えていないと公式に話しました。また、本質は『ダブルエックス』と言ったかどうかではなく、米韓同盟にダメージを与えようとした勢力が存在することだ、とも。一時は噂されていた遺憾表明も、ありませんでした。

まず、『ガンダムダブルエックスのことか、仮面ライダーエックスのことか』と、初めて聞くという方もおられるかもしれませんし、本件についていままでの状況を整理してみます。21日、国連総会に参席していたユンソンニョル大統領は、バイデン大統領が主催した「グローバルファンド第7次グローバルファンド財政公約会議」に参加しました。もともとは参加予定になかったけど、バイデン大統領からの招待で参加した、としています。ただ、バイデン大統領との会合は『48秒』で終わりました。

 

その後、尹大統領は朴振(パクジン)外交部長官に、『国会のAどもが承認してくれないと、バイデンはBになっちゃうだろうな』と話しました。これが、地上波放送MBC(詳しくは尹大統領と同行した『共同取材チーム』になりますが)のカメラにそのまま入り、いわゆるホットマイク(マイクがONになっていると知らずに発言すること)になりました。Aは、本ブログで『ダブルエックス』とする言葉です。外国メディアには『F~kers』と約するところもあります。Bはおおはじをかかされるという表現ですが、これも、Aほどではないにせよ、普通は使わない表現です。ちなみに、韓国では議会と国会を区別せずに使うので、これは明らかに米議会に対する発言だ、と報じられました。

 

ただ、それから15時間後、大統領室は「それは『バイデン』ではなく、『ナリミョン(飛ばせば)』で、ダブルエックス発言は米議会ではなく韓国国会、すなわち野党に向けた発言だった」と発表しました。MBCによると「米国大統領や米議会に対するものではなかったと大統領室が説明しました。キム・ウンヘ首席スポークスマンは昨夜、ニューヨークでブリーフィングを開き、国会で承認しないで『飛ばせば』という発言だったとし、そこでアメリカの話が出るわけがなく、バイデンという言葉をする理由はさらに無いと明らかにしました」と発表を報じました。また、ダブルエックスの対象は野党である、大統領に確認したけど間違いない、とも。

 

映像の発言が『バイデン』ではなく『ナリミョン』だったかどうか、各放送局が発言以外のノイズを消した映像を再アップしたりしました。ただ、『視聴者の方々は、どう思われますか?』とするなど、放送内容に自信がある、というスタンスでした。私も聞いてみましたが、確かに『~ミョン』と言っているようにも聞こえますが、単語の最初は『バ~』に聞こえます。でも、野党側から、『百歩譲ってナリミョンだったとして、野党にはダブルエックスと言ってもいいのか』という主張が提起されました。この点については、右側のメディアも同意していて、東亜日報はバイデン大統領が今までのホットマイク発言について潔く遺憾を表明し、間違いを認めたとする記事を載せたりもしました。

実際、一部のメディアには大統領が遺憾表明するという話も出ていましたが・・今度は、与党内の一部の議員が『ダブルエックスという発言もなかった。この人たちと言っているだけだ』という主張を提起しました。言ってないから遺憾表明など必要ないというのです。大統領室の発表では公式に『言った』としていたダブルエックスも、実はなかったというのです。また、京郷新聞(ソース記事その1その2)など複数のメディアの報道によると、尹大統領はわずか6日前の発言のことで『言ったかどうか分からない』としている、とのことでして。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・ユン大統領の問題発言に関する議論が、新たな局面に向かっている。大統領室の気流が「バイデン」だけでなく「ダブルエックス」発言も『無かった』としているからだ。大統領室の高位関係者は26日、通話で「分析した結果を読んでみたが、明らかなのは大統領がそんな言葉は使わなかったということだ」と話した。同関係者は「最初は私も遺憾表明するのはどうだろうかという考えだったが、違う」と話した。ユン大統領がそんな発言をしなかったため、そこまでする理由もないというのだ・・・・大統領室関係者はこの日午後のブリーフィングで「例の発言に対する立場は明らかにしない」とした。複数の大統領室関係者たちは、ユン大統領本人もそのような話をしたのか正確に覚えていなかったと伝えた(記事その1)・・>>

 

<<・・(※尹大統領はこの件について)「米韓同盟への攻撃」「国民を危険にすること」などとを挙げて批判した。一方、実際の発言が何であったのか、大統領室の説明どおりに野党に向けたものなのかについての論議には言及しなかった。ユン大統領は「残りの話は、この部分(報道は事実ではないとする部分)で真相が明らかになった後に答える」という趣旨で話した。大統領室関係者もこの日、記者たちと会って、尹大統領の発言が野党に対するものではないとした。ダブルエックスについても「立場は明らかにしない」とした。これは、去る22日、キム・ウンへ首席がブリーフィングで明らかにした内容と違いがある。

当時、キム首席はユン大統領の発言が「米国議会」と「バイデンアメリカ大統領」ではないとし、じゃその対象は「韓国国会なのか」という質問に「はい。米国議会ではないから、そうです」と話した。国会に対してそんな発言をした立場を聞くと、「大まかな表現について感じる国民の懸念をよく聞いて、知っている」とし、事実上、ダブルエックスを認める趣旨で答えた。(※しかし)大統領室は、尹大統領発言にダブルエックスはなかったという立場に傾いている(記事その2)・・>>

 

ちなみに、パク外交部長官も、なぜか5日も経ってから『そんな発言は聞いたことがない』としています。どうしてこう、なにもかも対応が遅いのでしょうか。ただでさえ野党が議席取っている中、これでは、しばらく国会は何もできなくなるでしょう。

 

 

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