ウォン安とともに、ユン安(支持率)もまた進んでいる今日この頃。どうやら、国内での対応路線はすでに決まったようです。公務員の監査などを担当する「監査院」が、文在寅前大統領に書面調査を行いました。任期中、海上で漂流(自分の意志で北側に渡ったという主張もありますが)した公務員が、北朝鮮の兵士たちに銃撃された事件について、です。文大統領側は、応じませんでした。さて、いわゆる「全面戦」の始まりです。これでユニャス現象がなんとかなるのかはまだ分かりませんが、『結局、こうなるのか』としか思えません。この件には注目していますので、これからの展開によっては、また小テーマの一つになるかもしれません。
され、本題ですが・・最近、何度かエントリーしている『台湾防御』関連で、珍しい記事があったので紹介します。最近、米国側で台湾(特に有事の際の防御、介入)と尹政権を繋げての発言が目立っていますが、韓国側のメディアから、『米韓同盟の信頼そのもののために、米国側がわざと強調しているのだ』とする主張を見つけることはできません。暑くなった頃から、だと記憶しています。『経済のためなら大統領はどこにも行く(訪中の可能性)』『中国が加入できないグループには加入しない』など、中国が喜びそうな発言が大統領や与党側から次々と出てきて、先端産業でのサプライチェーン協力を強化するという話に、政府レベルのMOU締結など、いろいろありました。
そして、ペロシ議長の訪韓、中韓外相会談などもありました。こんな中でも、『すでに米国側に~』という話だけが続き、『最近の台湾関連発言の意味』について考える記事はありませんでした。インフレ抑止法による電気車補助金関連で、『もうすでに米国側についたのに、なんで電気車補助金をくれないのか』な話ばかり。そんな中、珍しく、東亜日報が『これは、米国が用意した新しいリトマス試験紙だ』という記事を載せました。日本の観点からすると目新しい内容でもありませんが、なかなか他のメディアからは読めない内容です。私も『おお、やっとこんな記事が出たか』と思って読んでみましたが・・なんと、その結論は、「だから、もっと曖昧な態度を取ろう」というものでした。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<・・「北朝鮮と台湾、両方の問題を、どちらか片方しか選べない問題だとは思わない。どちらがより大きな懸念事項なのか、どの同盟がより重要なのか、そんな問題ではないと思う」。カマラ・ハリス米国副大統領の訪韓を控えた先月27日(現地時間)、ジョー・バイデン政権の高官は、「尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は、主要安全保障の脅威が北朝鮮だと見ており、それを優先しなければならないと明らかにしたが、それについてどう思うのか」と質問に、このように答えた(※先月、尹大統領はCNNとのインタビューで、『有事の際、台湾を助けようとする米国を支援するのか』という質問に、『私たちとしては、台湾より北朝鮮が最優先』と答えたことがあります。その際、CNNの『それは、台湾より韓国を優先してほしいという意味ですか』というCNNの質問には、はっきりと返事をしませんでした)。
この当局者は、「北朝鮮弾道ミサイル試験発射に対する尹大統領の意見に同意し、北朝鮮の行為を糾弾する。しかし、我々は、台湾海峡を懸念している」と付け加えた。 「同盟国やパートナーと協力することが重要である。これがハリス副大統領がすべての会議で台湾問題を取り上げた理由だ」とも言った。中国による台湾の有事の際、北朝鮮に優先順位に置かない可能性もあるという意見を示しながら、韓国が台湾防御に協力する必要があると強調したのだ。
実際に、バイデン大統領は先月CBS放送インタビューで、「中国による台湾の有事の際、米軍が台湾を防御するだろう」と明らかにし、その直後にハリス副大統領が日本や韓国をお世ズレ台湾問題を前面に掲げた。岸田文雄日本首相との会談の後には「台湾海峡の平和と安定維持の重要性を再確認した」とし、尹大統領を表敬訪問した直後には「台湾海峡の平和と安定が、自由で開放的なインド太平洋の核心要素」と明らかにした・・・・(※米国としては)軍事的対応も、経済的圧迫手段もまったくない状況で、インド太平洋同盟の核心である日米韓三角協力を通じて、中国を圧迫する外交的手段を選んだという分析が出ている。
台湾に対する「戦略的曖昧性」を維持しているバイデン政権が、台湾防衛の意志に対する戦略的な『明確性』を要求するのは、矛盾する面がある。中国経済の影響を強く受ける韓国が台湾防衛の意志を明らかにする場合、その結果はTHAAD(高高度ミサイル防御体系)の配置とは比較にならないほど大きいだろう。しかし、米国の与党・野党が同盟を通じた台湾防御を主張しているだけに、台湾問題は韓米同盟において新たなリトマス試験紙になる可能性が高い。尹政権は、中国に対する「戦略的曖昧性」をやめると公約した。尹大統領は先月25日、CNNインタビューで「中国問題に対して私たちの立場は、曖昧なものではない」とした。率直で直接的に話せばいいというわけではない。重くのしかかるであろう外交懸案においての発言は、さらにそうだ(東亜日報)・・>>
「タイムボカン」など、日本アニメにはよく(なにかとんでもないことがあると)キャラが画面中を飛び回る演出が入りますが・・ちょうどそんな感じです。これでも、東亜日報は保守メディアですが・・いや、だから、そもそも『米国側に立っている』というその自信の論拠は何なのか、わけがわかりません。 最後にまた告知ですが・・平日に休むことになって申し訳ございませんが、明日、1日休みます。次の更新は、5日(水曜日)のいつもの時間、11時前後になります。できれば週末に休むことにしていますが・・思ったようにいきませんね、本当に。それでは、また明後日。頑張るます。
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・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年9月2日)からですが、<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>です。文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察しました。政権交代、保守政権などの言葉が、結局は仮面が変わっただけだということ、率直に書きました。 ・準新刊<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」。これが、本書の全て、帰化の手続きを進めている私の全てです。 ・既刊として、日本滞在4年目の記録、<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >と、新しく出現した対日観について考察した<卑日(扶桑社新書)>も発売中です。 ・新刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。 ・本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。