岸田総理の側近、北朝鮮ミサイル関連の電話会談について「あくまで安保関連のための協力。成果(解決案)が無い限り、進展はない」

北朝鮮のミサイル関連で行われた、岸田総理とユンソンニョル大統領の電話会談。韓国メディアは、『岸田総理側のスタンスが変わった』と、『北朝鮮ミサイル関連の協議以外にこれといって話が出てこない』という2つの意見に分かれています。特に、バイデン大統領と尹大統領の直接通話が無かったので、日米の電話会談内容を尹大統領と共有するため(伝えるため)のものではなかったのか、なら、なんでバイデン大統領は直接通話しなかったのか、そんな疑問も提起されています。最近、外交関連でいろいろあったのも一因でしょう。

そんな中、日本側の記事を引用し、『あくまで安保関連での協議のためのものであり、現金化などその他の懸案においては、成果(解決案)無しでは進展はない』と報じられました。地上波放送局、MBCです。MBCは岸田総理のスタンスについて分析しながら、『両国関係に関する表現がすこしずつ長くなってきた。重要だと思っているからだ』としながらも、『しかし、安保以外で、スタンスの変化が見られない』としています。見方にもよりますが、一つ前のエントリーで紹介した、シーラ・スミス研究員の現状認識と一脈相通ずるような気もします。もし未読でしたら、ひとつ前のエントリー(『米国の外交専門家~』)もぜひ一緒にお読みください。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・両国関係に対する岸田首相の言及内容は、今年に入って、少しずつ変わってきました。「重要な隣国の韓国については、日本の一貫した立場に基づき、適切な対応を強く求める」 (1月17日国会施政方針演説)、「国際社会の様々な課題への対応に協力しなければならない重要な隣国。疎通しています」 (10月3日臨時国会所信表明演説)、「国際社会の様々な課題に対する対応に協力すべき重要な隣国。国交正常化以来構築してきた日韓友好協力関係の基盤をもとに、未来志向的に発展させることに一致しました」(10月6日中衆院政府質疑)。

まず、長さが少しずつ長くなっています。重要度が上がってきたという意味です。内容も「対応を強く求める」→「緊密なコミュニケーション」→「未来志向的に発展させることに一致」で、少しずつ立場が肯定的に変わっています。しかし、まだ注目すべき部分があります。 「日本の一貫した立場」、「国交正常化以来構築してきた日韓友好協力の関係に基づいて」という部分です。1965年国交正常化と関連協定によって、すべての問題は解決済みだとするのが政府の一貫した立場である、という意味になります・・

 

・・尹政権の立場は、すでに輪郭が明らかになっています。朴振(パクジン)外交部長官は先月21日、林林芳正外務相との会談で、代位弁済(第三者がまず支払い、あとで求償権を行使する方式)を含む方案を​​伝えた、といいます。具体的には、両国企業が資金を集めて、既存の財団を活用するというアイデアが主に取り上げられました・・・・しかし、林外相は「日本側の一貫した立場を伝えた」とし、すでに全ては解決済みだという既存の主張を繰り返しました。

岸田首相の側近も6日、電話会談の後、朝日新聞に「両国の協力はあくまで安全保障に関するものだけ」とし、「韓国側が(現金化と関連した解決のための)成果を用意しない限り進展しないという立場は、変わったことなどない」と話しました。他のメディアも両国首脳間の電話会談は「北朝鮮ミサイル発射の把握と追跡に関する情報共有を重視した(産経新聞)」という点を強調しました。 「それ以外の懸案については深い議論がなされず、本格的な関係改善は依然として予想できそうにない(読売新聞)」とも伝えました(MBC)・・>>

 

繰り返しになりますが、一つ前のエントリーの内容(日米韓で安保問題には協力するが、それ以外はまた別)という展開に似ている気もします。それに、そんな内容なら、なんでバイデン大統領が尹大統領に直接話さなかったのでしょうか。例のインフレ抑止法(電気車補助金問題)についても、バイデン大統領は尹大統領に親書を送り、『これからもっと議論していこう』な趣旨を伝えたといいます。もちろん、公開されている部分以外になにか別の内容も書いてあったかもしれませんが・・『そうだな、がんばろうな』ぐらいなら、北朝鮮ミサイル関連で電話した際に話せばよかったのでは。

いつもより更新時間も早かったし本文もちょっと短めですが、今日はこれで失礼します。近いうちにまた平日に1日休むことになりそうで、今回の週末はいつもどおり更新します(※あくまで予定ですので、急に休むことになったらご理解の程をお願いします)。

 

 

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