まず、29日の夜に起きたソウル転倒事故に関して、いくつか続報をお伝えします。外国人26人を含めて156人が亡くなりました。日本人の方も、女性が二人亡くなったこと報じられました。亡くなった方々のご冥福を祈ります。また、負傷者も149人に増えていますが、重症患者が33人もいるとのことで、そこも気になるところです。昨日も書きましたが、心肺蘇生法(CPR)をしている人たちのすぐ近くで写真を撮ったり酒を飲んだり踊ったりした人たち、そして歌を流しながら営業を続けていたクラブなどのことが、多くのメディアから報じられています。
各メディアがこういうところを報じているのが、かろうじて不幸中の幸いだと言えるかもしれません。現場にいた人たちからの証言もいろいろ出ていますが、(以下、主に毎日経済より)電光板に『圧◯?ノーノー遊びましょうよ』と示す店があったり、(通行の一部が遮断されたことで)酒が飲めなくなったと怒る人たちなど、その内容は惨憺たるものでした。「一部の人たちは、生と死の境界で奮闘する人たちのすぐ隣で、救急車の赤い光などを(※ダンスパーティーの)ライトのつもりで浴びながら、集団で踊った。彼らは事故の事実を知っていた。彼らは自分の遊びを止めなかった」、「遺体が並んているのに、コスプレした人たちが笑いながら写真を撮っていた」、などなどです。
また、一部のグループが、人が多すぎでなかなか進まなくなったことで、『押せ』『私たちのほうが強いぞ』などを叫んだ、それに同調した人たちもいた、そんな話も出ています。少しずつ内容が異なりますが、証言した人もメディアもそれぞれ違うけど、大まかな内容は一致しています。こちらもまた、気になるところですが・・そんな中、一部のメディアが、渋谷のハロウィンとの比較記事を載せています。メディアによって少しずつ異なるものの、要は、『ちゃんとコントロールする主体がある』という点です。こちらは韓国経済の記事です。昨日の夕方にはどこかの専門家の見解として『日本に比べて、組織的なコントロールが取れる力が足りない』とする内容もありましたが、なぜか今朝には無くなっています。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<・・29日夜ソウル梨泰院(イテウォン)で発生した転倒事故をきっかけに、日本の対応が再び注目されている。東京渋谷にもハロウィン期間になれば1日最大100万人が集まるが、日本は100人余りの警察人員だけで、大きな事故なくイベントを行っているためだ。日本警視庁と渋谷区は、最小限の人員と費用でイベントを効果的にコントロールできているという評価を受けている。日本警視庁が毎年投入する警察官は100人内外だ。渋谷区が昨年ハロウィン警備に使った予算は1億320万円だった。
渋谷区は、ハロウィン期間中に路上飲酒を禁止する条例を施行する。ハロウィン当日となる10月30~31日は夕方6時から翌日午前5時まで、11月1日は夜12時~夜明け5時まで路上飲酒が禁止される。ハロウィン当日だけでなく、10月24~29日も夕方6~12時までは路上飲酒を禁止し、雰囲気が加熱されるのを事前に防ぐ。飲食店だけでなく、周辺コンビニやデパート、小売店など42店舗には30~31日夕方5時から翌日午前5時まで酒類販売の自制を要請する・・
・・渋谷駅周辺地域は車両運行が全面的に止まり、残りの道路は一方通行に切り替わる。歩行者専用道路に指定されるセンター街一帯には、10個以上の臨時監視塔を設置し、人々が止まらないで移動するよう誘導する。監視塔の上でメガホンを取っている、「DJポリス」と呼ばれる警察官たちが、「一箇所に止まらず、移動し続けててください」という案内を絶えず繰り返す。他の警察官たちも、通行の流れをコントロールしたり、完全に青信号に変わったあとに歩道を渡るように誘導する。人波が突然混ざり合わないようにするための措置だ(韓国経済)・・>>
直接的に書いてあるわけではないものの、『コントロールする主体(この場合渋谷区と警視庁)』の有能さを取り上げ、ソウルはそうではなかった、とする内容です。この点は各紙の記事に共通していますし、実際そのとおりです。しかし、先も何故か無くなった内容があると書きましたが、それがもっと重要かもしれません。コントロールしたところで、そのコントロールが成立するというのは、そこにいる人たちが、ある種の総意(全員100%ではないにせよ)として場のコントロールを望んでいて、それに応じるべきだと心がけているからではないでしょうか。ちなみに、一部、当時の梨泰院に警察が一人もいなかったような記事もありますが、これまた現場にいた人たちの話だと、「そうでもない(転倒事故の前から警察はいた)、とも。
最後に、本件とは関係ないことですが・・本ブログで何度か取り上げた金元雄(キムウォンウン)光復会の前会長が、他界しました。ガンで闘病中だった、とのことです。国会議員だった頃に、北朝鮮拉致被害者横田めぐみさんのお父様に『数十万人のイ◯ンフを忘れないでほしい』などとんでもない内容の手紙を送ったこともある、そんな人です。独立有功者協会の会長になり、文在寅政権では政治家以上の影響力を持つ人物でしたが、それから各種不正で会長を辞任し、それから続報がありませんでした。関連続報としてお伝えします。
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・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年9月2日)からですが、<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>です。文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察しました。政権交代、保守政権などの言葉が、結局は仮面が変わっただけだということ、率直に書きました。 ・準新刊<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」。これが、本書の全て、帰化の手続きを進めている私の全てです。 ・既刊として、日本滞在4年目の記録、<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >と、新しく出現した対日観について考察した<卑日(扶桑社新書)>も発売中です。 ・新刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。 ・本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。