日本、反撃能力を明記へ・・日本を含めたAUKUS拡大の可能性も提起される

今日の夕方にでも、「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」に反撃能力保有が明記され、閣議決定されることになりました。NHKなど複数のメディアが報じています。12月5日、ジョヒョンドン外交次官が、「日本が平和憲法の趣旨を変える現状変更を行うというのなら、当然、韓国の同意が必要だ」と国会で発言したことがあり、尹政権から何かコメントが出るのではないかと期待(?)していましたが、いまのところこれといった反応はありません。まず、京郷新聞の記事を<<~>>で引用してみます。複数のメディアが記事を出していますが、他の記事も大まかに同じ論調です。

<<・・米国は、日本政府が反撃能力などを明示した安保政策文書改正案を設けたことについて、支持するという立場を明らかにした。パトリック・ライダー米国防総省スポークスマンは、15日(現地時間)のブリーフィングで、日本の国家安全保障戦略改正案に対する立場を問う質問に、「 支持するという点を明確にしてきた」と話した・・

 

・・ライダースポークスマンは、日本のこのような国家安全保障の略が、米国の中国牽制のための努力と足並みを揃えるものかという質問には、「日本が域内の他の同盟、パートナーと同様に、防御力量に投資することは、自由で開かれたインド・太平洋を守り、域内の安全保障を維持することに専念するという明確なメッセージ発信となる」と話した。 それと共に「国際社会で米国の核心的戦略的優位は、日本のように非常に重要な同盟国と共有するパートナーシップである」とも述べた。

彼はまた、アメリカ・イギリス・オーストラリアの安全保障パートナーシップである「オーカス(AUKUS)」と日本の協力を支持するかという問いには、今は3国協力完成に集中しているが、「米国、日本、オーストラリア間の関与と国防協力機会はますます多くなっている」と答えた。ロイド・オースティン国防長官は6日、米国とオーストラリアの外交・国防(2+2)長官会議の後、記者会見で、日本との協力拡大と関連、「オーストラリアの体制のイニシアチブを統合するのに、日本を招待するだろう」と話した(京郷新聞)・・>>

 

最後にオーカス(AUKUS)関連の話がありますが、ソース記事だけでなく、複数のメディアが本件について記事を出しながら、「米国が支持を表明した」ことと、「日本を含めてAUKUS(オーカス)が枠を拡大する可能性」にも触れています。実は、このオーカス、3月あたりに、「もうすぐ韓国にオーカス加入の要請が来るだろう」という話がありました。ちょうどその頃、尹大統領はまだ当選人でしたが、韓国のクアッド参加についてよく話していました。

しかし、それから米国側は「クワッドには、外部パートナーと協力するための手続きは設定されていない」と話し、日本側も「参加する国家の数を増やすことに関する具体的な議論はありません」と話すなど、迂回的ではありますが、「加入枠の拡大は無い」とのスタンスを示しました。すると、一部のメディアは、「米国が韓国のクアッド参加にあんなことを言ったのは、オーカス加入を要請するためだ」という見解を載せました。

 

「クワッド拡大に対する米国の留保的反応は、ジョーバイデン政権のインド・太平洋戦略の重心がクワッドからオーカスに変わるからだ。だから韓国にオーカス加入を要請するだろう(韓国経済、3月21日)」、などなど。でも、それから関連した話は無く、バイデン大統領が訪韓したときにも、クアッドやオーカス関連の話はありませんでした。4月、一部の日本メディアに「米、英、オーストラリアから、日本にオーカス加入の提案があった」という記事なた載っていましたが。

多分、ですが・・クアッドに比べると、オーカスは軍事同盟的な側面がもっと強いから、でしょうか。日本がオーストラリア、イギリスと安保協定関連を強化した際、中国側が「日本をオーカスに入れようとする意図だ」としながら反発したことがあります。

 

<<・・日本がオーストラリアに続き、英国と安保協定を締結すると発表され、中国が警戒の視線を送っている。中国官営グローバルタイムズは(※11月)7日、『日本と英国の安保協定は、オーカス(AUKUS)を拡大させようとする措置だ』というタイトルの記事を通じて、両国の協定推進に反発する見解を表わした・・・・オーカスは米国、英国、オーストラリアがインド・太平洋地域で中国の軍事力拡大と影響力増大を牽制するために昨年9月に発足させた安保同盟だ(聯合ニュース)・・>>、と。なんか、昨日~今日の各メディアの記事の論調が、あのときの中国の反応と似ているようにみえるのは、気のせいでしょうか。

 

 

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