北朝鮮の無人機、韓国側に飛んできて大統領室周辺まで撮影か

まず、現金化関連で動きがあった・・のかどうかよくわからないことがあったので、お伝えします。原告側が、「外交部から、『有力な案』として聞いたもの」としながら、発表した内容です。今までと同じ財団案ではありますが、韓国企業だけが参加する形で、日本企業、そして両国政府は参加しません。外交部は「まずこの件でお金を支払うと、日本側も誠意ある呼応(?)をするだろう」としている、とも。この件をエントリーしようとしましたが、その直後に外交部が「そんなこと言ってない」と各メディアに話したとのことで、もう少し様子見モードで行きます。コメント欄はこの件でもOKですので、二本立てだと思ってください。

で、本題ですが・・北朝鮮は、偵察、攻撃(爆発物で体当たり)などいくつかの種類の無人機を保有しています。2014年にはじめて目撃されてから、2017年に何かのトラブルで墜落した北朝鮮の無人機が発見されたりしました。聯合ニュースによると、いままで墜落した状態で発見された無人機はすべて自体トラブルによるもので、軍が対応して撃墜したのは一つもない、とのことです。その無人機が、5機(もっと多いという話もありますが)、韓国側に飛んできて、数時間も飛行、ヨンサン(龍山)にある大統領室を撮影して、ノーダメージで帰っていきました。

 

韓国軍はヘリや戦闘機を出撃させましたが、成果は無し。「無人機担当は陸軍のはずなのに、なぜか空軍ばかり出撃した」、との指摘もあります。むしろ、出撃しようとした軽攻撃機の1機が離陸中に墜落しました(パイロットは無事です)。もともと、大統領府はソウル市鐘路区にある「青瓦台」という建物の中にありましたが、尹政権になってから、ヨンサンに移しました。これだけでも結構予算を使ったとのことですが・・移転の理由として、尹大統領は8月、「ドアステッピング(ブラサガリ取材)がもっとも大きな理由の一つ」と妙なことを言っていましたが、今のところ、ぶら下がりは中断となっています。以下、聯合ニュース、<<~>>が引用部分となります。

<<・・北朝鮮の無人機がソウル北部上空よりさらに南まで飛び、龍山大統領室一帯まで撮影した可能性が大きい。最高水準の防空能力を維持しなければならないソウルのど真ん中を超えた無人機の飛行に、批判とともに、軍が無人機対応手続きをきちんと守ってちゃんと作戦を遂行したかなどに疑問も提起されている。27日、軍当局によると、前日、領空に入ってきた北朝鮮の無人機5機の中で一番最初に捕捉された1機は、すぐにソウルに進入、北に帰っていくまで約3時間ほど南側を飛行した。

 

軍はこの無人機がキンポとパジュの間の漢江水域に進入した後、南東に直行してソウルに進入、ソウル北部を通り抜けたと明らかにしたが、「北部」の正確な範囲は明らかにしていない。なぜなら、無人機をソウル上空でずっと追跡できたわけではなく、レーダー上で検出・消失を繰り返し、動線(動いた軌跡)を線形で把握できたのではなく、「点」としか把握できなかったからだという。レーダーに映らなかった区間でどのように移動したかは分からないのだ。

ある情報筋は、該当機体がウンピョン方向に進入したのはもちろん、ソウル漢江の北に該当する龍山近くを飛行しながら、大統領室一帯まで撮影してから帰った可能性があると伝えた。北朝鮮の無人機が昼間に大統領室一帯上空まできた情況となると、軍の対空防御に問題が露出されたのではないかという指摘が強く提起される。

 

首都圏の核心施設には陸軍首都防衛司令部が2019年に導入したドローンテロ防止用レーダー「SSR」が配置され、ドローン・無人機を探知して周波数を無力化するシステムもあるが、今回の実戦でその性能を発揮できなかった。軍は、北朝鮮の無人機に空中戦力を投入し、警戒態勢を上げて対応した。F-15KやKF-16などの戦闘機はもちろん、KA-1軽攻撃機、アパッチ・コブラなどヘリまで、軍用機約20機を動員した。KA-1は、1機が離陸中に墜落までし、その後2機が追加で出撃した。普通なら該当機種は飛行中止となるはずだが、実際の状況なので引き続き運用したと、軍は明らかにした。

F-15Kなど超音速戦闘機は、低速飛行する無人機よりも速度が速すぎるため、プロペラの付いた軽攻撃機とヘリコプターが前に出て、実際に無人機対応過程であった唯一の空中射撃はヘリコプターから行われた。空中戦力で無人機に対応しづらいのは事実だが、テュルキエ(トルコ)は2015年と2019年、戦闘機で無人機を撃墜したことがある。軍は「民間被害」を懸念して対応水位を調整したと言っているが、北朝鮮の無人機の目的が単純偵察か攻撃かも分からなかった点を考慮すれば、問題の在る対応だったという指摘を避けて通るのは難しいだろう(聯合ニュース)・・>>

 

引用部分にはありませんが、「もともと無人機対応は陸軍担当なのに、陸軍関連では何の情報も出ていない」とも。高麗大学統一外交学部ナムソンウク教授は、「北朝鮮の場合、衛星写真などは精度がよくないとしても、撮影したい場所はいつでも撮影できるということを見せつけたのではないか」「対空防御力を試した意味もある」などと話しています。

 

 

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