岸田総理の欧米5か国歴訪、韓国メディアはこの期に及んでも『各国は日本の防衛力強化を支持するだろうか』

岸田総理の欧米5か国(フランス、イタリア、イギリス、カナダ、アメリカ)歴訪が始まりました。もうフランスに到着し、マクロン大統領と再建中のノートルダム聖堂を訪問し、関係者たちに敬意を払った、とのことです。今回の歴訪のテーマはいろいろあるでしょう。広島G7サミットのこともあるしその議題の事前調整、防衛力増強の件、エッフェル塔でドール写真を撮るかもしれません(私見です)。また、去年バイデン大統領が訪日して首脳会談をしたので、今回は岸田総理が訪米して日米首脳会談をやる『順番』という側面もあるので、タイミング的にはいいではないでしょうか。しかし、日本の各メディアは、もっとも重要なテーマはウクライナ事態になるだろう、と報じています。

確かに、各国ごとに議題が異なるでしょうけど、今の時点で欧米を歴訪するなら、ウクライナ事態は共通したテーマになるでしょう。それに、ウクライナ事態は国連の常任理事国システムとの直結した問題なので、日本外交の長期的な目標の一つである常任理事国入りのためにも、必要だと見ることが出来ます。ただ、たとえば京郷新聞などほとんどのメディアは、『反撃能力の支持が得られるだろうか』とするなど、防衛力強化の件以外は、取り上げていません。他にあるとすれば、北朝鮮問題関連です。もちろん北朝鮮問題も議題にはなるでしょうけど、この件ばかり強調するのは、北朝鮮問題には日米『韓』協力がセットで登場するからです。

 

<<・・最近、日本が軍事力増強と先制打撃能力(※反撃能力)を備えるため、国家安全保障戦略の改正に乗り出しただけに、各国からこれに対する協力と支持をどれだけ得られるかが、今回の歴訪のカギになると見込まれる。 岸田首相は10~11日、英国訪問でリシ・スナク首相と、中国・ロシアに共同対応するために共同訓練時に必要な手続きを簡素化する「円滑化協定」(RAA)に署名する計画だ。

バイデンとの首脳会談では、昨年12月の改正を通じて反撃能力保有を明記した3大安保文書の内容を説明する予定だ。両国が会談後に公開する共同文書には、北朝鮮の完全な非核化のための緊密な協力のほか、自由で開かれたインド・太平洋実現のための協力、沖縄・尖閣諸島共同防衛、台湾海峡の平和と安定重要性の強調などが 含まれるだろうと、読売新聞は伝えた。 両国はまた、宇宙空間を米国の日本防衛義務対象に含めることにする最終合意案を調整中だ(※衛星なども防衛対象になる意味だそうです)・・>>

 

欧米の国々が、日本の防衛力増強に基本的に反対路線を取るとは、考えられません。すでに米国は歓迎すると公言しています。というか、日本の防衛力増強は、結構前から米国が要請していたことでもあります。この期に及んでまだまだ『支持が得られるだろうか』としているのは、それでもどこか反対してくれる国があるのではないか、という漠然とした期待感があるから、でしょうか。他には、YTNは、岸田総理がパリでユネスコ事務総長と「佐渡島(さど)の金山」の世界遺産登録について話し合った、と報じています。

<<・・5月の広島G7首脳会談を控え、G7加盟国の歴訪に出た岸田文雄日本首相が、フランスパリでオードレ・アズレ ユネスコ事務総長に会いました。共同通信によると、岸田首相はアズレ事務総長に佐渡島の金山に対する日本政府の立場を説明したと報じました。また、佐渡島の金山の世界文化遺産登録のための理解を求めたものとみられる、と伝えました・・・・岸田首相が、きつい日程のフランス訪問でもユネスコ事務総長に会って本件を議論したのは、この件において我が国に押されないという意志を示したものだと解釈されています・・>>

 

解釈はともかくして、この記事で個人的に気になったのは、なんで韓国側が政府からメディアまで「金山」ではなく「鉱山」と呼んでいる(表記している)のか、ハッキリ書いてある点です(※引用部分は「鉱山」を「金山」に変えてあります)。これ、本ブログで前から取り上げてきた件ですので、読者の皆様なら覚えておられるでしょう。「~金山」は「~金鉱」と訳するのが一般的です(『金山』という単語はありません)。しかし、政府からメディアまで、佐渡島の金山は「~鉱山」とします。

これは、日本側からすると、そもそも名前からして「佐渡島(さど)の金山」ですし、あくまで『金山』として有名になった歴史をメインにしていますが、韓国側は「鉱山(として使われていた戦時)」という部分を強調するため、そう呼んでいるわけです。本ブログでは同じことを何度も書いた記憶がありますが、記事に表記の所以がちゃんと書いてあるのは、初めてではないのか?な気もします。私が読んだ記事の中では、ですが。

 

 

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